都心の旧校舎にNPOがミュージアムを設立
海外のデザイン性の高いおもちゃや国産の木製玩具で遊べば自然に会話が生まれます
東京おもちゃ美術館ブログ
堀内良一さんに会いに行きました!in小田原
年に2回開催しているおもちゃ学芸員さんとの外部見学会を、3月30日(木)に行いました!
今回は「堀内ウッドクラフト」の堀内良一さんに会いに、神奈川県足柄へ
「神奈川県産業技術センター 工芸技術所」で、堀内さんにワークショップを開いていただきました。
小田原市のウッドスタート事業の誕生祝い品、ひのき材のおもちゃ2つのうち好きなものを選んで作ります。
木片を組み合わせる際にはプラスチックハンマーを使用し、やわらかい杉の材を下敷きにします。
「かまぼこくるま」は、横から見るとなるほど、かまぼこ型の車です。手ざわりがすべすべで気持ちがいいです。
「ひのきかたかた」は、持ち手を握って左右に振るとカタカタとよく通る音を鳴らしてくれます。
ワークショップの後は、堀内さんにレクチャーをしていただきました。
「堀内ウッドクラフト」は、神奈川県産材を中心に、間伐材、良質な木を使った安全なおもちゃを生産しています。
また、FSC森林認証制度(適切な森林経営がなされていることを第三者が審査し認証する制度)をクリアした木材を使用することで、地球温暖化や違法伐採の防止も進めています。
数ある製品のなかでも、今回は「ぷれぱらウッド」についてお話をいただきました
ぷれぱらウッドは医療機器の形をした木製おもちゃです。
治療が必要な子どもにとって、病院で検査や手術のために、何も分からないまま機器を向けられるのは怖いことです。
しかし、理解することで前向きに治療に向き合うことができるようになるといいます。
ぷれぱらウッドは、医療従事者が子どもに治療の説明をする際に使われています。
専門医、大学の研究所とともに開発しているぷれぱらウッド。
機器や手術室は現場で採寸し、おもちゃへの形状の落とし込みを行い、何度もチェックを重ねて作られているそうです。
全国の医療機関で採用される所以ですね。
ぷれぱらウッドが誕生したのは、神奈川県の子ども医療センターで働く看護師が、米国研修でおもちゃを使った検査機器の説明を見たことがきっかけ。
県職員が作ったおもちゃが現場や学会で評判となり、量産するべく堀内さんに依頼がきたそうです。
「ぷれぱらウッドはライフワーク。死ぬまでずっと作り続けたい」と堀内さん。
おもちゃを作るだけでなく、その先の人を想う堀内さんの気持ちが、作品をよりあたたかみあるものにしているのだと感じました
レクチャーの後は、工芸技術所内を見学させていただきました。
神奈川県には古くから伝えられてきた貴重な伝統工芸技術が多くあります。
工芸技術所では、木工・竹工・漆芸品・生活工芸品など、県内の工芸産業の発展のため、デザイン・材料・加工・塗装技術の調査研究や技術支援が行われています。
登録されたアイディアや技術を保護する活動も進めているということです。
ちなみに、昔の人は「鎌倉彫」や「箱根寄木細工」など、その名称を地名+技術にして、他に真似をされないように工夫したのだとか。
神奈川県が誇る美しい技術を間近で見て、また貴重なおもちゃを手に取って遊ぶことができました
職員の鈴木さん、そして堀内さん、ありがとうございました!
この後は小田原まで足をのばして、昼食を食べてから小田原城へ
見てください。小田原城と桜の美しいこと!!
(イマジネーションを広げて、満開の桜を咲かせてください)
小田原城をバックに記念撮影。
おもちゃ学芸員さんから、「普段、曜日やシフトの関係で一緒に活動したことのなかった方とも仲良くなれて良かった」との声を聞くことができました
東京おもちゃ美術館での活動がますます楽しくなりそうですね!
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リリー