文化に触れた春休み!

すっかりあたたかくなりましたね

昨日まで春休み期間でにぎわっていた東京おもちゃ美術館。

春休みの特別イベントのなかでも、外部講師を招いて開催した初めてのイベントの様子をお伝えします。

 

3/28() いっしょにおさんぽ トコトコ人形

人形作家のしみずちかさんと、歩くパペット、トコトコ人形を作るワークショップです。

6種類から好きなものを選んで、フェルトを使ってオリジナルの動物を完成させます。

 

お部屋の半分はプレイスペース。

しみずさん手作りのたくさんのパペットで自由に遊ぶことができます。

赤ちゃんもかわいらしいパクパク人形の動きに釘づけ!

愛嬌あふれる表情に、大人も子どもも思わず笑顔。

 

キットの中には型紙が入っていますが、「目や口の形を自由に変えて、自分だけのお人形を作ってください」としみずさん。

小学生の女の子たちは、ぞうが作れるキットでうさぎを制作!驚きの発想力です

 

お母さんと娘さんで一緒に作った赤ちゃんも、こんなに個性豊かに。

 


楽しげな笑い声いっぱいの時間になりました!

 

閉館後は、おもちゃ学芸員とスタッフ向けにパペットのフォローアップ講座も開いていただきました!

 

しみずさんから、人形から声が出ているんだと信じて話すこと、パペットの目の位置を意識して動かすこと、たくさんおしゃべりしなければ、と意識しすぎないことなど、パペットを自然に操る極意を教えていただきました。

 コツを頭に入れながら、グループに分かれて歌の発表会。

 

人形たちが歌っているように見えますか??

作って楽しい、操ってまた楽しい、パペットの世界をのぞくことができました!

 

3/29() 「京こま」ってなあに?

京こま匠 雀休 中村佳之さんによるワークショップです。

皆さんは「京こま」を知っていますか?

木を削り出して作る日本こまと違い、軸に綿紐を巻き重ねて形作る美しいこまです。

その歴史は古く、公家の女性が着物の布を竹の芯で巻いて作ったのが始まり。

戸外で遊ばれた投げこまと対照的に、女性たちがお座敷遊びとしてゆったりと楽しんだ姿を、中村さんの作るこまは連想させてくれます。

 

まずは好きな色の綿紐を4色選び、巻きつける順番を考えます。

最後に巻く紐が一番よく見える色です。

選ぶ色、順番によって印象がガラッと変わるため、真剣な表情で選んでいます。

 

最初は軸に巻きつける工程が難しく苦戦していたお子さんも、4色目を巻き終わる頃にはコツをつかむことができていました

 

ニス塗りの前に一度回して成形します。

ブレがある場合などは中村さんの匠の技で微調整。

 

ニスが乾くのを待つ間、たくさんのこまで遊ぶことができました!

中村さんは新しい作品を生み出し続けています。

野菜をモチーフにしたユーモア全開のこまは子どもたちにも大人気。

 

ニスが乾いたらいよいよ回してみます。

自分で作った京こまが回る瞬間は感動します

 

親子3人で作ってくれました!

 

閉館後はおもちゃ学芸員、スタッフも夢中になって京こま作りを楽しみました。

 

中村さんは、現在日本で京こまの技術を守るただ一人の存在。

ずっとこの美しさが絶えることなく回り続けますように、と心から願うのでした。

 

4/8() 発見!おもしろかるた

大正時代から続く老舗かるた屋、奥野かるた店さんより、いつも館内にないかるたやカードゲームを持ってきていただきました!

 かるたという名称はポルトガル語が由来で、「カード」から「カルタ」に変化したと言われています。

ルーツは貴族の間で楽しまれた貝殻遊びで、雄貝と雌貝に分けて神経衰弱のようにしたり、貝に歌を書いてよしあしを競ったのが始まりとか。

現在は読み札と絵札に分かれているものが主流ですね。

かるたの展示がある「おもちゃのまち あか」では普段「うちの子にはまだ早いかな」という保護者の方の声を聞きますが、 まだひらがなが難しい年齢のお子さんでもかるたを楽しむ方法がたくさんあります。

 

まずは絵札を眺めます。デザイン性の高いものが多く、並べるだけでもわくわくします。

読み札には、ことわざや昔ことばなどなじみの薄いものもありますが、「意味を理解するよりも、まずは日本語の音の楽しさを感じてもらいたい」ということです。

私も昔、呪文を解くように絵札を取っていたことを思い出しました

 

いぐさを叩く、パン!という音がいいですね

札が取れた時の嬉しさは子どもも大人も同じです。

 

初めてかるたに挑戦した男の子は負けてしまって思わず涙。

でも悔しさをバネに猛特訓!

 

札を減らしたり、なかなか見つけられない時はヒントに読み札を見せたり。

一緒に遊ぶ人の姿に合わせてルールを変化させて楽しめるのは、他のおもちゃとも共通しているんですね

 

閉館後はスタッフに向けて花札と野菜カードをレクチャーいただきました!

やってみたいお客さま、ぜひ一緒に遊びましょう。

親子・友だちなど、世代間のコミュニケーションを自然に生み出すかるたの魅力を再確認した一日でした

 

いかがでしたか?

東京おもちゃ美術館では「文化の伝承」をコンセプトとした特別イベントを定期的に開催しています。

ゴールデンウィークはブロック遊びの楽しさに迫るブロック大集合!を開催予定!

皆さまのご来館をお待ちしております

 

リリー

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