四季折々

~感じるままに~

ぶどうの環状剥皮

2024-06-21 05:00:00 | ぶどう・野菜
昨日午前、ぶどう(安芸クイーン)の環状剥皮(かんじょうはくひ)を行いました。
安芸クイーンは紅色系品種ですが、暖地では着色しにくいぶどうです。
このような品種の色づきをよくするため、研究確立された技術がこの環状剥皮です。

幹の樹皮(表皮)を環状に5mm幅で剥ぎ取ります。

薄皮も剥ぎ、削りカスなどをきれいに除去します。

環状剥皮の前に、まず剥皮部分周辺の粗皮を剥ぎ取りました。
粗皮はマイナスドライバーなどを利用し簡単に剥ぐことができます。
そして、カッターナイフと5mm幅のドライバーを使って環状剥皮を行いました。

専用の器具も開発されているようですが、この2つで難なく行うことができます。
この技術が開発された当初は1㎝幅で行われていたようです。
しかし、5mm幅が一番効果大との結論に至っているようです。

剥皮完了後はほかに処置すべきことはなく、幅広テープを数回まいて保護しておきます。

テープは約1か月後に除去します。
そのころには癒合(ゆごう)がかなり進んでいます。

今回は主幹の地上1.2mの地点で行いました。
     
棚全体に効果を及ぼしたい場合、主幹のどこかで行います。どの高さでもいいようです。 

今回の下方に過去行った痕跡がたくさん残っています。数えて見ると9か所ありました。
最初頃は5mm幅が難しく、7~8mmで行っていたので大きな痕が残っています。

昨年はスルーしたところ、色づきが全然だめという状態でした。
  
この環状剥皮の適期は、満開から30日~35日後だそうです。
今回は、31日~34日に当たり適期内でした。
この処理を行うことによって、表皮の中を通っている“師管”という養分の通り道を断ちます。
光合成で生産される養分を根などに移行させず、果実に蓄積することができるのだそうです。
色づきがよくなり、食味もよくなるとのことです。

ちなみに、本来安芸クイーンはこんな色になるぶどうですが・・・
趣味での栽培なので、こんなにまできれいになったことはありません。

このプレートは、2007/11/11に購入(「花ひろば」ネット通販)したときのものです。
植えて17年目を迎えています。

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ぶどうの袋かけ

2024-06-09 06:33:22 | ぶどう・野菜
昨日午前、趣味で1本だけ育てているぶどうの袋かけを行いました。
安芸クイーンという赤色系の大粒品種です。
今年は、摘粒・摘房を思い切って行った上で袋をかけました。

粒数を25~26と小房にし、粒と粒の間隔を十分に開けるようにしてみました。


ちなみに、昨年まではこんな詰まった房にしていました。

昨年の袋かけ(6月14日撮影)時の房です。
この後どんどん成長し、粒と粒が押し合い裂果していたもの思われました。

袋かけは、病気、害虫、鳥、風雨などから保護するためです。
時期は、摘粒ができ次第、できるだけ早く行う方がいいようです。

市販のとめ金具つきの袋を使用しました。
のぞき窓つきなので今後の色づき状態などチェックできます。

賑やかになりました。

100枚入りの袋を購入、残数は8枚。92房の袋かけになりました。
2回目のジベレリン処理をしたときの房数が130房でした。
なので、これまで、育ちの悪い房や1枝に2房ついていたものなど計38房をカットしたようでした。
ここ数年欲張ってたくさんの粒をつけ、たくさんの房をつけていたため色づきも悪かったのだろうと思い、
思い切って小さい房にし、房数もすくなくしてみたものです。
これからどうなるか? 楽しみでもあり不安です。
天候にも大きく左右されるので、雨が多くて日照不足になるとか、ことさらに高温の日が続くとか・・・
異常な夏にならないことを願っています。

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2回目ジベ処理~安芸クイーン

2024-05-31 05:23:52 | ぶどう・野菜
昨日、ぶどう(安芸クイーン)の2回目のジベレリン処理を行いました。
1回目は満開から3日以内に、2回目は満開から10~15日以内に行う必要があります。
いずれも期限内に問題なく行うことができました。

1回目(5月17日~5月20日)頃はこんな花房でした。

一斉には開花しないので1回目は2日間かけて実施しました。

不揃いですが、今はこんなに大きな果房なっています。




2回目も、定められたジベレリンの濃さ(25PPm)の水溶液に浸しました。

昨日は、1回目の5月17日からは13日目、5月20日からは10日目に当たり定められた期間内でした。

2回目実施の目印に残していた支梗を切り取り、数えて見ると丁度130個でした。

1回目実施時は141房だったので11房少なくなっていました。
(成長不良の房を取り去ったためです)
まだまだ多すぎるので、成長状況を見ながらあと40房くらいは取り去ることになりそうです。

ジベレリン処理は、1回目は種なし化と着粒促進のために行い、
2回目は主に肥大化を図るため行うものです。
ジベレリンは、イネの馬鹿稲病菌の培養液から作られる植物ホルモン剤で、有害なものは含まれていないそうです。
日本人の園芸化学者が発見したものだそうです。

これからどんどん大きくなっていきます。

最終的には100~90房くらいにして・・・
形を整えながら、摘粒し、一房に30粒前後を残すようにします。
いろいろ手を取られますが楽しみです。


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1回目ジベ処理~安芸クイーン

2024-05-21 05:16:26 | ぶどう・野菜
昨日午前、ぶどう(安芸クイーン)の1回目のジベレリン処理を行いました。
これは種なし化と着粒の安定化のために行うものです。
昨年はフルメット加用の1発(回)処理としましたが、できが悪く、今年は2回処理に戻すこととしました。

満開状態の花穂です。1回目は満開から3日以内に行います。

写真ではわかりにくいですが、こんな状態が満開です。
上方には、この何倍もの支梗と粒が付いていましたが、先般バッサリ取り去りました。
そのとき上方に2個ほど小さくカットした支梗を残しておきました。
1回目の処理を行った房は目印(証)にこの支梗を1個かき取ります。

手作業で溶液に浸します。

ジベレリンは、イネの馬鹿苗病菌の培養液から作られる植物ホルモン剤です。
有害なものは含まれていないそうです。品種により定められている濃さ(25PPm)の水溶液を作りました。
一房ずつをこの水溶液に浸します。

花キャップの除去

浸した後、粒に着いている花キャップ(黒っぽいもの)を指先で取り除きました。
人差し指、中指、親指で軽くつまめば簡単に取れます。↓

キャップが残っていると粒にこびりつくことがあり、裂果の原因になるようです。

処理した証しにかき取った支梗を集めて数えてみると102個ありました。

10個ごとまとめて、集計してみると102個になりました。

実は昨日に先立ち5月17日午前、早く満開となっていた花房39房の1回目処理を行っていたので、
今回合わせて141房を処理しました。あと4房残っており明後日頃別途行います。

これまではあるがまま残していてこんなに大量になりましたが・・・
かなり多くの房のつきすぎなので、2回目ジベ処理前後頃40~50房は除去する必要があると思います。
花穂がちゃんと着果したら、初めて果房と呼ぶのだそうですが、果房になると、
粒は目に見えてどんどん大きくなっていきます。この過程で成長の悪いものを除去予定です。
過去の状況からこの棚は90房前後が適数のようです。

なお、2回目処理は、1回目処理の10~15日後に行います。
2回目は主に顆粒肥大促進のために行うものです。

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ぶどうの花穂整形(花切り)

2024-05-12 05:22:00 | ぶどう・野菜
ぶどう(安芸クイーン)の花がチラホラ咲き始めました。
なので、昨日、花穂整形(花切り)を行いました。
これは、つき過ぎている不要な副穂や支梗や粒(つぼみ)をカットする作業です。

花穂はこんな状態になっていました。


まず、付け根付近から伸びている副穂と大きな支梗をバッサリ切り落としました。


そして、花穂の下端から3㎝くらいを残し、上方の粒もハサミでバッサリ切り落としました。


他の花房全てをこのように整形しました。

上方に2個のかたまりを残していますが、
これから2回のジベレリン処理(種なしと肥大化促進)する際、1回毎に処理した証(目印)に切り落とします。

切り落としたものを集めてみました。こんな大量になりました。


趣味で1本だけ育てているものですが、100房くらいついていると思います。
何本かの新梢には1本に2個の花穂がついています。
開花結実後は果房になります。この果房の成長状態を見ながら2個のうち1個はカットします。
そして、そのほかの房も状況を見ながら生育の悪いものは果房ごとカットします。

花穂の満開時とその10~15日後には前述のジベレリン処理を行い、
その後は粒がどんどん大きくなるので、摘粒などの作業が必要です。
わずか1本でも手間を取られますが、成長が早いので楽しみです。

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