今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

カメラと腕時計が2つ来ましたよの巻

2014年07月14日 20時25分32秒 | インポート

Img_464961関東地方はまだ梅雨明けはしていませんが、暑いです。寝苦しくて睡眠不足にもなりそうですので精密組立にも堪える季節が来ましたね。で、作業はしているのですが、進捗は良くないです。まぁ、無理をせずにじっくりとやろうと思います。何ですが、到着する段ボールにカメラと腕時計が入っているケースが増えて来ましたよ。今回は、ミノルタ・ハイマチックFとセイコー・ロードマーベル+キングクォーツです。では、時計から進めていきましょう。ロードマチック5606-7000は少し前に国鉄物として取り上げたモデルと同じですが、SSケース側バージョンです。オーナーさんが汎用のSSベルトを購入されて交換をされたようですが、品質がイマイチで、バックルなどは非常に雑な作りです。バネ棒が細く強度がないので外れてしまうとのことですので、純正のバネ棒と交換しておきました。

Img_465365こんな顔ぶれですね。では、いつものようにすべて分解洗浄をして組み立てて行きます。ケースは厄介なワンピースケースですが、分解のためにベゼルを分離すると、風防ガラスの端面にクラックが入っていました。ベゼル圧入時に無理をすると割れる危険性があります。交換の新品部品が見つかりませんので、今回は修正のうえ再使用とする予定です。





Img_46549956系のユニットは、1968年からセイコーの機械式時計の終極まで使われて、KS,GSまでに発展した優秀なキャリバーです。それまでの古典的な設計から脱皮した意欲作というところかな? とにかく、機械式時計の最後を飾る名機でしょう。23石と25石のユニットが存在しますが、この個体は23石ですから香箱や自動巻き機構の石は省略されています。分解前は作動はしていますが、歩度は大きく外れていました。すでにカレンダー機構を組み立てて終了となるところ。


Img_465752ケースは軽く研磨をして細かな傷を消す程度にしておきます。












Img_465814どうも。しかし、暑いですね。梅雨はまだ明けないの? 進捗も遅れ気味です。で、ロードマチックは、自動巻き機構以外は組立完成で、目下エージングテスト中です。ワンピースケースなので、ケースに収めてから歩度調整が出来ないからです。その間にキングクォーツをやります。5856-7020で1978年くらいの製品ですが、ケースの状態は悪く、最中構造のため水の侵入が基板を侵して発振回路故障で動きませんね。ヤフオクで「不動」とは書いてなかったとのことで、確認しない方のミスなのか?


Img_466202ゴールドの文字盤がお気に入りとのことで、何とか復活させてとのことで、手持ちの同型ユニットに交換することにします。(後ろが不良ユニット)初期のクォーツは表からでは機械式と見分けがつきません。設計の変遷が見えて興味深いですね。現在のような樹脂歯車なんか使っていませんよ。コストが掛かっていますから(当時は高級)現在でも立派に作動するものが多いのです。分解して輪列に注油をしておきます。




Img_466356裏側になるとクォーツユニットと分かりますね。輪列の洗浄注油をして組んであります。電池は薄型になってCR1120です。










Img_466425 文字盤と針を付けて作動を確認します。ケースの状態はあまり良くありませんね。研磨はしてみましたけど・・この頃の風防ガラスはコーティングがあるのか、剥離気味ですが、今回はこのまま使用とします。








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手持ちの中古ベルト(バンビ)を取り付けて完成。となりは、普及クラスのTYPEⅡ8223-701Dでケースも良く似ていますが、こちらは裏蓋式で防水性能は上ですね。1980年の製品。ベルトも純正品です。現在でも玉数も多く、比較的安価に入手できる丈夫なモデルです。






Img_466675 こちらは初代のキングクォーツ4823-8110で私の愛用機です。厚みもあって機械式時計と同じ手法で作られていて、キングセイコーとしては、このぐらいの重厚感があった方が個人的には好きです。1974年から発売。電池は58系よりも厚いCR1130を使います。ベルトもオリジナル。80年代近くになると、薄型傾向になるのですね。





Img_467962 ロードマチックに戻りましたが・・手こずっています。本来56系は安定した機械ですが、天真の摩耗があって姿勢差も大きく、中々調整が決まりませんね。良いかな?と思ってケースに収めると固定リングで地板に歪みが出たけでも歩度に影響があります。ましてワンピースケースですから、搭載後に再調整が出来ないのは都合が悪いです。なんでワンピースケースを採用したんでしょう? 新品で安定しいる機械なら問題はないのですけどね。で、何度もケーシングを繰り返して、いまだベゼルをセットできません。
Img_467203 ミノルタ・ハイマチックFのメンテナンスです。お父様から買ってもらったカメラとのことで、大切にされてきたのでしょうね。非常にきれいな個体です。プログラムシャッター機ですから、人気はイマイチなのかも知れませんが、小型のボディーに機能を詰め込んだ完成された作りです。低速シャッター時にご覧のように警告ランプが点灯します。(ファインダー内で視認)手前のバッテリーチェッカーを押しても同じランプが点灯します。


Img_467488 基本的に不具合は無いのでモルトの交換などメンテナンスです。巻上げ部の赤いレバーはフィルムの巻き上げと同調して動き、トップカバーの窓から確認できるユニークな機構ですね。








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古いモルトを清掃をして、新しいモルトを貼って行きます。






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ファインダーのミラーにも劣化はなく良い状態です。慎重に清掃をしておきます。











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電池を入れないとシャッターは開きません。電池のアダプターが無いので、ジャンパー線で回路をつないで作動のチェックをしていきます。巻き上げ部分の注油。









Img_468075 コニカC35の対抗機でしょうか? コンパクトでデザインと作りも良くて完成度の高い製品です。写りも素晴らしいようですね。










Img_468133 ロードマチックは何とか折り合いをつけて風防を取り付けて完成です。社外のステンレスベルトはバネ棒とバックル穴の仕上がりが適正でないため外れていましたので、バネ棒を交換してあります。
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セイコー・スピードタイマー(ペプシ)をレストアするの巻

2014年07月09日 00時09分24秒 | インポート

Img_458177セイコー・クロノ6139-6002の通称「ペプシ」のジャンクを入手してありましたので復活させたいと思います。2時位置の発停ボタンの防水が切れて水気が侵入して、文字板のシミと印刷剥離。インデックスと針のメッキが完全に劣化をした状態です。機械はほとんど損傷はないのですが、自動巻きの歯車の異常摩耗があって使えないと思います。画像は、インデックスを分離して文字板は洗浄でシミは目立たなくなりましたが、2時周辺の目盛りが消えています。インデックスはメッキを剥離して真鍮地としたところ。

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針は悲惨な状態でしたので、簡易メッキをします。下地が荒れていますので、先に銅メッキをしたところ。この上に本当はロジウムメッキをしたいのですが、薬品が高価なため、ニッケルメッキで我慢します。







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針とインデックスをニッケルメッキをして、針には蓄光塗料を、インデックスには白塗料を塗装してあります。









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ケースに合わせてみたところ。まぁ、夜目遠目じゃん。程度の良い部品が入手できるまでこれで行きます。この6002は裏蓋から1975年製と思われますが、コンディションの良いものは少なくなっていて高価ですので、手が出ませんね。「ペプシ」の所以はベゼルの赤/青印刷からではないかと思います。ペプシコーラの様ということか? 海外でもペプシで通っているみたいです。



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ケースも研磨のため分解しておきます。このモデルはインナーベゼルがリュウズにより回転する機構を備えていますので部品点数が多いです。







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ケースの表面はヘアーライン、側面は鏡面磨きとしてあります。同時にボタンの傷も研磨で消しておきます。ベゼルのプレートも傷と退色が目立ちますが、イーベイでは、アフターパーツが販売されています。誰かヤフオクに出品してくれないかしら・・



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同じ6139でもAとBのタイプがありますが、このモデルは6139Bが搭載されており、6139Aとは部品の互換が出来ない部分も多いです。では組立をします。

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香箱や輪列をセットして受けを載せます。







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ここで問題発生。組立の山を越して、ホッとして飛散防止の仕切りを外した直後、バネを飛ばしてしまいました。ちょっとした気の緩みがピンセット先のコントロールを失うのです。そのうち探すとして、0.2mmのステンレスバネ線で自作します。原寸にコピーをしたパーツリストに習って曲げていきます。しかし、モデルによって種類があるらしく、形状が違うようです。今回のモデルはピンセット部が曲がらずストレートになっていたはずです。下は6139Aのもの。

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日の浦(表側)のカレンダー機構を残し組立完成。元気よく作動を始めました。しかし、自動巻き機構と30分計の針が欠品していまので、まだ問題は多いと思います。果たして完成できるのでしょうか?






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筒カナ、筒車やカレンダー機構を組み立てています。中間車の軸受けに少しガタが出ていますが、まぁ問題はないでしょう。日車、曜車を取り付けます。










Img_462916この個体は確かヤフオクで入手をしたと思いましたが、曜車の印刷から輸出用だったと分かりますね。イーベイ辺りで入手したものの、手に負えずに手放したというところでしょう。状態の悪い個体が出品されているのをよく見ますね。スピードタイマーは機能のバリエーションも多く、この個体では経過時間や残り時間を知ることのできる回転リングが付いていますので、リュウズにバネでテンションの掛かった駆動用の歯車が付いています。この歯車は水の侵入で錆びている個体が多く貴重です。防水のOリングは硬化をして作動不良となったと見えて、ナイフで削られています。なんてことを・・


Img_463015画像とテキストが合わずにすみませんね。このブログはwin8に対応していないのだそうです。閉鎖するとはいえ、それはひどいでしょ。で、研磨したケースは回転リングや風防ガラスをベゼルで圧入してあります。機械は文字板受けリングの上に文字板を取り付けて針をつけています。30分計の針は手持ちから探したものをつけました。






Img_463122完成した機械をケーシングしました。発停ボタンは内部のリングで留まっているだけの簡単に構造です。最後の難関。自動巻き機構ですが、マジックレバーと特に伝エ車の摩耗が激しいです。錆が出ていますので、裏蓋から水が浸入して錆が発生したのでしょう。錆が出ると急速に摩耗をします。





Img_463357 あぁ、マクロレンズが欲しい。伝エ車のアップです。錆て歯車部分が異常摩耗しているのが分かりますかねぇ? この状態では、組み込んでも巻き上げはしませんね。他の部品を探さなくっちゃ・・








Img_463731_2 取りあえず、自動巻き機構は考えるとして、表からの状態。リュウズを押し込んだ状態で回すとインナーリングがちゃんと回転しました。外側ベゼルの表示はタキシーメーターで、1kmを40秒掛かって走ったとすると、時速は青表示の40分の位置を見ると時速90kmと分かります。






Img_463966自動巻きの伝エ車には種類があるので、手持ちから適合する部品をマジックレバーとセットで交換して組み立てました。最後に回転錘を付けます。










Img_464075発停ボタンのOリングはわずかに残骸がこびりついていますね。純正のOリングはすでに出ませんので、代替品のOリングに交換をして、シリコングリスを塗布して取り付けます。









Img_46420270年代は僕らが青春だった良い時代です。モータースポーツの発展と共に、ファッションとしてもクロノグラフが流行っていましたね。しかし、私はレースの参戦にお金が掛かっていて、サーキットにこのようなタイプの腕時計をして行くことはできませんでした。このペプシモデルは多くが輸出に向けられたことで、現在でも海外での人気は高く、イーベイなどにも多数の出品を見ることが出来ますが、そこは若者向けの消耗品という性格から、状態の良いものは少なく、多くは今回の個体と同様なコンディションが多いと思います。自動巻きのクロノグラフとしては世界初の製品という話もありますね。ベルトはラグ部の形状が特殊のため、ステンレスの純正ベルトがベストですが、現在では、レプリカも流通しています。その他、文字板などの部品が世界中でリプロされているのも人気を物語ります。ペプシって思い出せないのですが、こんな赤/青の王冠でしたでしょうか?
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残念なマキノンMK-Ⅲkの巻

2014年07月07日 19時00分40秒 | インポート

Img_461249結果的に修理中止となってんですけどね。珍しいので簡単にUPしておきますね。このカメラ、フジカST-Fに似ていると思いましたら、マキナ光学が製造したマキノンMK-Ⅲというカメラみたいです。レンズ交換式ストロボ内蔵七眼レフ(すごいね)です。国内でも少量販売されたようですが、この個体は輸出されたもので、保護フィルムも貼られたままの、ほとんど使用されなかったと思われる個体です。カバー類はプラスチックで、チープな作りです。ストロボを手動で持ち上げると、回路の接点が離れた昇圧発光するようです。電池はグリップ内に単4が2本。しかし、機械式シャッターは作動するものの、露出計とストロボは発光しない。


Img_461544レンズはPKと入っていますね。PKマウントという意味でしょう。へぇ、ちゃんと一眼レフしていますね。シャッターは1/60以上で低速は省略されています。









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ほとんどフィルムは通していませんね。巻き戻し側にON/OFFスイッチとストロボの昇圧完了ランプがあります。









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こっちの画像の方が良くわかりますね。ストロボをポップアップすると換算表が貼られていますが、巻き戻しダイヤルが邪魔をして読みにくいですね。







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底部から。大きな昇圧コンデンサはここに入っていましたね。電気回路不動の原因は、電池室の接片を留める2本の樹脂ビスが長い時間の応力に負けて破断しています。絶縁の意味でしょうから普通の金属ビスは使えませんね。他のカメラでも、同様な目的で樹脂ビスが使われ、折れているのを経験したことがありますが、その時のビスよりネジ径がさらに細いので、これでは耐えられないでしょう。

Img_460033 レンズの方は、無限が来ずにヘリコイドが抜けてしまうとのお訴え。分解すると画像のストッパーピンが脱落したのがそもそもの原因です。









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そのままピンをセットしてねじ込んでも、ピンが干渉して入らない。そこで、滑り止めゴムリングを外して3本のイモネジを緩めようとした形跡があります。しかし、2本がねじロックを溶かさずに回したため、スリ割りが完全に無くなっています。画像は、無傷で残っていたイモネジを抜いたところ。





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破壊されたスリ割り。太いドライバーが使われたため、ねじ山も完全に破壊されていました。海外のヘボがやったのでしょうね。何もしなければ治ったものを・・。残念ですがオーナーさんのご意向により修理中止としました。カメラ本体は、そのうち部品が入手出来れば復活することも出来るでしょう。
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PEN-Fがどうなって行くか? の巻

2014年06月26日 21時29分31秒 | インポート

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え~と、私にも完成のイメージは湧かないのですが、取り敢えずスタートしています。ダイカスト本体の細かな部分の色を変えてと・・






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新しいモルトを貼ってから裏蓋の蝶番を取り付けます。
















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巻き戻しのR軸受けとカギ板にグリスを塗布してカギカバーをビスで固定します。後は本体は通常のO/Hで組立てて行きます。










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いえ、単にリペイント作業なのですが、ヤマ勘調色ですから、どのように仕上がるのか分からないということです。今日は、自治体でやっている無料の検診と別の通院もあって外出しておりましたので、作業は進んでいません。とりあえず、組立ができるメカ部分を進めておきます。しかし、このブログ、win.8.1にしたら余計に入力がおかしくなって、入力したとおりに反映されませんので困りました。すでにocnは対応をしないみたいです。

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そんなことで、画像とテキストの位置がずれてしまいますがご容赦のほど。巻上げ部完成。次はシャッターユニットをO/Hしておきます。






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分解前の点検で、スローが不調なことが分かっていた。このユニットは、不調となっているユニットが多いです。原因はスロー歯車の異常摩耗やアンクルの動きが悪い場合、またガンギ車とのクリアランス不良などがありますが、歯車間にゴミの噛み込みも不調の原因となるので、超音波洗浄をします。新しい洗浄液に細かな金属摩耗粉やゴミが溶け出しているのが分かります。

Img_458975 ひどい歯車の摩耗は無いのですが、周期的に引っかかろうとする。このユニットは、作動負荷についても軽くはないので、シャッターユニットの作動トルクとの関係も合わせて調整をしておきます。








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シャッターユニットを搭載したら、シャッター幕の損傷を防止するため、すぐに裏蓋を取り付けておきます。








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今日は外出していましたので作業は進みません。いよいよ上下カバーと小物の塗装準備をします。メッキを剥離して真鍮の素地の状態に戻して細かな修正をしておきます。ふぅ、画像1枚で簡単に見えると思いますが、どうして、この状態にするのには手間が掛かっているのです。




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残念ながらプリズムに点々と腐食がありますね。部品取り機も付いてきていますが、そちらも同様な腐食が大きいので、このままオリジナルを使うことにします。











Img_459624これでメカ部完成。プリズムに腐食がありますので、今回は全反射ミラーも交換しません。(それぼと悪くはない)また、ブレーキのOリングも交換をしていません。費用が嵩んでしまうので節約です。









Img_459777塗装を終えたトップカバーは文字の色入れやターミナル、駒数窓などを取り付けて完成させますが、先に駒数窓が正確にセットできるか確認しておきます。まぁ、絶対にそのままではセットはできないのですが・・。そもそも、塗装前に駒数窓を分離しましたが、ゴム系接着剤で樹脂を侵しながら接着されている駒数窓をどうやって分離するのか? 溶剤は使えませんよ。また、メッキと塗装では、塗料の付着厚みが厚くなりますので、そのままでは絶対に入らないのです。それを修正しながらセットしたところ。画像では分からない、細かな作業の連続で仕上げていきます。


Img_459867完成したトップカバーを仮に本体に取り付けて様子を見ます。塗膜の厚みが変わりますので、レリーズボタンなどの動きや本体とのクリアランスが変わるからです。見えないところで細かな微調整が続きます。で、取り付けに問題がないことを確認しましたので、シボ革を貼るために一度取り外しておきます。






Img_460452すみません。シボ革で手こずりました。私所有のPEN-FVグレーには素材がグレー色のシボ革を使用したのですが、今回は都合でビニール専用の塗料で仕上げてみました。しかし、元々のシボ革がすでに劣化でキズや荒れが多く、塗料が均一に乘らないため狙った明度よりも暗くする必要がありました。実際は画像より濃いグレーとなっています。





Img_460575特に裏蓋のシボ革の状態が悪かったです。













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デジカメのホワイトバランスを再調整しましたら、色が変わりましたかね? これは明るすぎです。巻き戻しダイヤルの→も丁寧に色入れをしてあります。










Img_460766結局、撮れば撮るほど色が変わってしまう。カラーものは難しいですね。すでに、グレーでのリペイントのご希望を頂いています。有りそうであまり無いペングレーでのリペイント機ですが、私所有のFVグレーを米谷さんに見て頂いたとき、「にゃ」っと笑われたのが印象に残っています。メーカーさんでも計画をされたのかは分かりませんが、やりやがったな。というところでしょううか?
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帰って来たPEN-FT(B)を修理するの巻

2014年06月24日 12時44分58秒 | インポート

Img_4560最近、PENを実用してくださる方が減っているようですが、このFTのオーナーさんは精力的に撮影をされているようです。過去にO/Hやリターンミラー破損などで当方に来ていますが、今回は巻き上げが出来なくなったとのことです。原因を探っていくとここです。ブレーキ軸に異常なガタがあります。確かに摩耗も進んでいる個体ですが、それにしても異常です。





Img_4562画像では写りませんが、ピンセットの振れぐらいガタガタです。











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この個体は34万代と最後期の個体ですので、ブレーキ軸とチャージギヤの組立には真鍮のナットが使われています。(それ以前はカシメ) そのナットに緩みが発生していたのもガタの要因です。すべて洗浄をしてから組み立てます。






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ブレーキリングも再組立をしておきます。










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完成したシャッターを本体に組み込んで、あとは通常の作業。






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シャッターダイヤルの回転にゴリつき感がありましたので分解洗浄とグリスを交換してあります。露出計などの調整をしてメカ完成。









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この個体は砂入りでO/Hをした経歴がありまして、摩耗も進み気味ではありますが、
まだジャンクにはならず復活しました。また元気に活躍してくださいよ。

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