時計の組立で気分転換してきまして、さて、今年最後のPEN-Fになるのかなぁ? この個体#2336XXはご常連さんが探して来られた個体で流石にベテランの選択眼。外観のきれいさ、巻上げの軽さ、製造時期もしっかり押えての入手ですね。もちろん分解歴はありますが、付属の25mmと100mmですが、25mmでは快調ですが、100mmでフリーズします。レンズによってシボリレバーの要求トルクは異なり100mmはちょっと重いのですね。とすると、先ほどの巻上げの軽さはテンションが低く組まれている可能性もありますね。もちろんフリクションを取ることが先決ですが、きれいに組まれていますので・・気になった点は、シャッターダイヤルの回転が固くギグシャク、リターンミラーの遮光マスクの組み方が違うのでプリズムが分離されていることが分かります。また、マウントの12時周辺に磨耗で真鍮母材が出ています。これはマウントが歪んでいる可能性がありますね。では、最初からやり直しましょう。
まじめで綺麗なオーバーホールを受けていますね。プリズムなどにはコーティングの劣化や拭きキズもありませんね。作業された方のセンスが偲ばれる眺めです。下は、娘から貰ったクリスマス(誕生日)プレゼント。モロゾフのチョコレートなんですけどね。このブリキの空きケースがピンセットやドライバーを入れる工具箱にちょうど良くて以前から使っているのを知っているのです。チョコレートは疲労回復には良いようですが、頭痛の時はいけないようです。
腕時計と交互に組立てていました。この個体は全体にシャッタースピードが遅めで、1/500が1/250程度という具合。シャッターを分解してみると確かにテンションは低く調整されていましたが、これは工場での調整のままでしたのでバネの劣化もあるのでしょう。全体のメンテナンスによりフリクションを軽減させて、テンションの再調整をしました。但し、新品の当時でも1/500は出ていないので、あまり無理な調整は避けて、100mm装着でフリーズしないことを念頭に調整をしてあります。ブレーキのOリングは消耗して全く機能していません。故意かは不明ですが、油が付着したような形跡がありますので新品に交換してあります。全反射ミラーは交換ご希望でしたが、状態が良いため再使用として完成とします。Fのユニットは、テンションの高低の差だけでなく、巻上げの重さは個体差が大きくて、その意味からは非常に好ましいフィーリングの個体でした。