とは言っても、画像は1枚しか無いんだよね。ペンテケ展参加の方からPEN-FTのご依頼がありましてね。それではと、沢山の在庫の中から34万代の後期型をチョイスして製作をしておりましたよ。作業に飽きると、2日前に完成して、実際に腕にはめて歩度を見ていたシチズン・カスタムを見たり、セイコー、スポマチ5のケース研磨をしたりしていました。カスタムは2日で数秒の誤差。5振動のロービートとしては優秀なんじゃないでしょうかね。スポマチの方は、両方とも6619-8110と同じ型番。同じ1966年12月の製造で、文字盤の色違いですね。黒文字盤の方を研磨してみましたが、同じモデルのケースなのに、白文字盤より微妙にラグが細いです。熟練の研磨職人さんでも、個体差が出るんですね。
で、ペンスケ展ご参加の方からご依頼のPEN-FTが出来上がりました。レンズは本体のシリアルに近い時期の個体をチョイスしてメンテナンスをしてあります。私のところには、多くのFTレストア素材を所有してはおりますが、年々良いコンディションの在庫は減少していますので、出来れば、ご自身で素材の確保をお願いしたいと思います。では、良い作品を期待しております。
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で、休日は自分所有の腕時計のO/Hをすることにしました。モデルは、シチズンのホーマーですが、旧国鉄に腕時計として制式採用されていた時計ですね。文字盤やケースなどの形状が民生品とは異なります。
機械はcal020でシチズンにしては非常にオーソドックスな設計で、セイコーのクラウンに似ていますね。鉄道用ですので、ハック(秒針停止)機能が付いています。気をつけなくてはならないのが、香箱車の角穴ネジが逆ネジということです。
O/H前は遅れ気味でしたが、ストレートに組んだ状態で+18秒ほどの進みと振り角が大きくなりました。片振りが大きめです。
民生用との比較。文字盤はアラビア数字、針は夜光入り(すでに発光しません)ケースのラグが細めです。リューズも小さいものになっていますが、手巻きの機械なので巻きにくい感じです。私は左のタイプで使いたいと思っています。
シンプルな形状が特徴の裏蓋です。採用年や識別番号などが彫刻されています。ベースのガッチリとした作りの民生用と比較してケースやリューズが小さめに設計させているのは、白手袋を着用するための装着感なども考慮されたものかなぁ、なんて考えてしまいます。見易さを考慮されて作られた鉄道時計は、老眼の目には好都合のように思えますね。http://www6.ocn.ne.jp/~tomys800/