最近、一癖あるようなカメラばかり来るような気がするなぁ。。見慣れない二眼レフが来ています。フレクサットというカメラで、チェコスロバキア製です。懐かしいなぁ。共産圏のチャフラフスカ選手の国だね。で、状態は最悪に近い。見事にどこといって稼働するところがなく固着状態です。レンズも前玉が汚れによる曇りというよりは、ガラスがブラストをしたように荒れている感じですね。さて、このカメラ、裏蓋の開け方知ってる?
取りあえずレンズを取り外してシャッターを動かします。レンズはベラーレンズ3.5/80で、シャッターはプロンターSVSが付いていますね。30φのレンチがないのでゴムベルトで外します。
レンズは後玉にも曇りがありますね。シャッターは過去に分解されています。シャッター羽根が完全に固着した状態で、フリコのピントレバーも固着しています。
レンズの外周部分が特に荒れていますね。これは軽く研磨することになります。
ビューレンズも分離しました。こちらも曇りが多いです。内部のミラーはめっきの劣化が進んでいて、ファインダーはかなり暗そうですね。
シャッターは清掃注油で作動状態としてあります。ヘリコイドグリスの劣化による固着を清掃して新しいグリスを入れてありますが、画像のビューレンズのねじ部やレンズ押えにも細かな砂が混入しています。じゃりじゃりの状態。細かい髪の毛が混入していましたが、元のオーナーさんはブラウン色の髪の毛ですね。
分解したところ。前玉はすでに研磨してあります。
ミラーの劣化もあると思いますが暗いですね。しかし、ピントの山は確認できます。
ピント用の拡大ルーペも曇りがありましたので研磨してあります。
裏蓋は親指のノブネジを緩めて押せば開きます。ネジを締め込んでおけば、不用意に蓋が開く事故を防げます。
現在は存在しない国名ですね。現在はチェコ共和国とスロバキア共和国に分かれています。
プロンター付は少ないのでしょうかね。仕上がって見れば、特に損傷はない個体でしたが、シボ革はかなり黄ばんでいるようです。
巻上げダイヤル側。セルフコッキング式ですが、巻き上げ感触はかなり重いですね。内部のリンケージをO/Hすれば、もう少し軽くなるのかも知れませんが、シボ革が剥離に耐えないと判断して断念しました。レリーズボタン上の丸レバーはロック機構。
http://www6.ocn.ne.jp/~tomys800/