今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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あるところにはある箱入りPENたちの巻(3)

2015年09月05日 18時07分13秒 | ブログ

昨日に続き今日も新宿です。地下鉄大江戸線も外国人観光客の多い路線で、中華系や韓国の方が目立ちます。上野浅草方面に行くのでしょうね。いつも気になるのは、優先席を占有する光景です。かの地では、優先席というルールが無いのでしょうかね。

久しぶりに新宿のカメラ街に出て、新しいデジカメや中古カメラの相場などを見て回ります。土曜日の午前中は人出はそれほどでもないですね。ここでも、聞こえてくる会話が日本語ではないのです。中古カメラの相場は物によってはブームの頃の半値でした。ジャンクのPEN-FTが3.000円というのもありました。え~、どこが悪いのか知りませんけど、そんなになっちゃうんだぁ。ちょっとショックでした。

とは言ってもブラックのFTは値が下がりませんね。概ね30.000円以上。しかし、FTの元箱は派手ですよね。当時カメラは皆こんな感じだったのでしょうか? 江戸時代の加賀の金箔工芸を見るようです。ブラックモデルは少数なので、識別には「Black」のラベルが貼られています。

蓋を開けると取説とプライスタック。この取説は後年オリンパスSSで復刻印刷をしたものを供給されていました。発泡スチロールの中蓋くぼみにストラップがセットされています。

 

カメラ本体は革ケースに収納されて入っています。40mm付きの本体も塗膜の劣化も少なく、大変良いコンディションを保っています。巻き上げが少しゴリ感がありますけどね。O/Hをしますが、特に問題は起こらないだろうと思います。

 

ここのところ天候不順でバイクの作業が進みませんね。取りあえず、新しいシリンダーの慣らし運転とキャブレターのクリーニングをしました。作業のたびに新しい部品が必要になって行く・・

 

 PEN-FTの取扱説明書。上がSSにて復刻頒布されていたもので、本来penFTが金色だったんですねぇ。時期的には復刻の方が古いようで、F1.8付が現金正価32.000円に対して下は33.700円と値上がりをしています。月賦価格というのも懐かしい言葉で、若い方は知らないでしょうか? 日本信販とか丸井などで購入することも多かったですね。高価な買い物でしたからね。

オリンパスの金色好きはPEN-Fからのようでしたよ。金ピカの英文取説。

 

 

こんなのもありますけどね。PEN-F用38mmMACRO。この分だと、その他のアクセサリー箱も金ピカの可能性もありますね。米谷さんのセンスなのかなぁ?

 

 

外観は素晴らしいので、てっきり未分解機だと思っていましたが、分解歴がありますね。シンクロソケットの中心(ネジ)が外れないのです。しかも、スリ割りがかなり傷ついている。

やっと分離してみると、瞬間接着剤で留められています。待てよ。確か以前にも同じような個体がありましたよね。

 

露出計の基板ですが、固定抵抗の2つが半固定抵抗に置き換わっています。#3465XXと後期の生産機ですから、露出計は健在のものが殆どだと思います。あえてオリジナルを変える必要があったのか・・

 

 特に問題はありませんので簡単に・・古いモリブデングリスでベトベトだったシャッターユニットを洗浄したところ。30万台の中頃からチャージギヤは真鍮のナット留めとなっていますね。ここは緩み易いところ。

 

後期型としては、巻き上げのフィーリングは良いと思います。但し、最終的なフィーリングは前板のリターンミラーユニットとの合成になります。

 

「ブログ村」現在ランキング1位だってさ。皆さまのおかげです。ハーフミラーは最初のオリジナルから交換されていますね。劣化がありましたので新品と交換してあります。その他は問題なく良好です。

 

付属の40mmを清掃して完成です。後期型の劣化の少ない素晴らしい個体でした。元箱のシリアル№も合致していて非常に貴重な資料ですね。まだまだマニアさんの手元には、このような元箱付きが保存されているのでしょうね。

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