病院の検査が続いていたんですけど、結局どこも悪くないって。どうもストレスが影響しているみたいです。若い頃のようには動けないからね。で、間が空いたので、特に書くことも無いのですけどPEN-FT(B)の最後期#4400XXをやっています。製造が新しいので、きれいなんですけど、巻き上げがゴリゴリで、ファインダーもやけに腐食している。保管が良くなかったようです。
シャッターユニットはチャージギヤの摩耗も無く良いと思ったんですけどね。
仮組をしてみると、巻上げのフィーリングが思ったほど改善しません。ギヤ鳴りのような感触が残ります。これはチャージギヤ#2とテンションシャフトギヤのクリアランスが他の個体より少なめのためもあります。新製品の頃にカメラ雑誌での分解でクリアランスの過大を指摘もされていましたが、このギヤはクリアランズを取らないと巻き上げ感触に悪影響があるのです。それに加えてテンションシャフトのガタが大きめです。これはテンションシャフトの摩耗ではなく、「5903」ブレーキ軸と地板孔の摩耗なのです。これによってテンションシャフトが偏心、遊んで回転するために巻上げフィーリングにも影響があるのです。
原因はグリス切れで使用されていたためですかね。これ、摩耗はどの個体にも存在しますが程度問題です。
このハーフミラー、途中で交換されていないかなぁ? 30万台以降のミラーですと、ここまで腐食がひどくはならないと思いますけど・・メッキの仕様も異なる気がしますが真相は分かりません。新品と交換です。アイビース枠が破損していましたので同梱のジャンクより調達して交換してあります。
付属の38mmですけど、同時期の生産なので多分セットで付いていたものでしょう。製造が新しいにしては状態は良くありません。レンズのカビと曇り、絞り羽根油付着、ヘリコイドグリス抜けです。
後玉内側の曇りは定番ですが、結構来ていますね。これは経験的に完全清掃は無理です。カメラ本体同様、保管状態は良くないです。
38mmは途中から内部の設計が根本的に変更されて部品の後継互換はありません。別物になります。メンテナンスをする側から見ると、絞りカムの連動ネジは何度も分解が出来ない(ネジバカになります)など、後の分解メンテナンス性は非常に悪いです。この個体は後玉ユニットが溶剤浸透の上でも親の仇のように大きなトルクを掛けても緩みません。ズイコーレンズは何でこんなに強い接着をされているのか? これも後の整備性を無視しているように感じてしまいます。
まぁ、色々ありまして。トップ面の色入れ黄ばみを入れ直して完成です。本来は製造から新しいし良い個体のはずなのですが、保存状態が残念でしたね。とはいえ、充分に調子の良い個体にはなっています。
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