東京オリンピック無事終わったと思ったら長雨が続いていますね。秋雨前線にはちょっと早いようですが気温も下がって体調管理が難しいです。みなさんも帰省も出来ずに外出を自粛されていると思います。私もボチボチ作業はしていますが、このカメラはスーパーセミイコンダⅤです。特に不具合はありませんのでメンテナンスをしておきます。まずはファインダーの清掃。
距離計の本体はドレイカイル式なのでファインダー内はプリズムのみでシンプルです。
レンズの曇りとヘリコイドグリスの劣化がありますので分解をしてシャッターのメンテナンスもしておきます。
二重露光防止機能が付いているのでシャッターボタンは押しにくいと感じますが645判なので縦位置となるので通常はカメラを横にすれば問題ないのか・・
フィルムの巻上げは巻き止めはないので裏蓋の赤窓で数字をセットする方式。
オリジナルのシボ革も汚れと劣化がありましたのでヒアルロン酸で栄養を与えて磨いてあります。
次はローライコードと思いきや? ENGLAND製のMICROCORDと言うカメラです。外観はずいぶんときれいですが、シャッター低速不動、セルフタイマー不動、レンズ、ミラー汚れなどがあります。
問題は前カバーの外し方。ローライコードと同様と思っていましたがどうやっても分離出来ません。シャッターのチャージレバーがローライコードより長いのでカバーから抜けないのです。結局、シャッターも同時に取り外すことで分離しました。前カバーの額縁は厚いワッシャーによりかなり浮かされています。無限遠い調整の結果でしょう。その隙間を紙を丸めて詰め込んでフラットにしてあります。
また悪いことにシンクロ接点がシャッターユニットの裏側にあってリード線に全く遊びが無いという・・あ、切れましたね。
やっとシャッターユニットを分離しました。銘版にはPRONTER S.V.S と記載されていますが・・シャッター・絞り羽根とスローガバナーの洗浄などをして行きます。チャージレバーが妙な形で長いのが分かりますね。これ、撮影時に無意識にカメラを保持するとレバーが手に触れてシャッタースピードが遅くなってしまう危険があります。
シャッターユニットを本体にセットします。例の半田付けがやりにくいです。
ローライコードに比べて送りギヤの作りがイマイチな感じでダイヤル操作のバックラッシュが大きいです。
額縁と本体の隙間に0.4mm厚の調整ワッシャーが2枚入っています。
紙は英文の印刷紙を再利用したものでしょう。果たして工場での作業でしょうかね? 新しい厚紙で作り直します。
ローライに比べて何となく高級感が無いなぁと思いますが、原因は黒塗装で完全にグロスで塗られているため安っぽいのです。半艶にしてもコストは変わらないのに・・チャージとDXMレバーのボッチも妙にクリアーレッド(グリーン)できれいではあるけど高級感が無いです。
スクリーンは只のスリガラスです。古いガラスは黄ばんで洗浄をしても完全にきれいにはなりません。ファインダーの明るさにも影響があるでしょう。
あとは4脚がへこんでギッタンバッコンが強く出ていましたので修正をしておきました。珍しいカメラですが美品になりました。