先日やりましたフジカミニのオーナーさんがもう1台入手されて来ました。ファインダー右に凸がありますが、この部分に外から圧力が掛ってダイカストの先端部分と干渉したものでしょう。凹はあるけど凸は直しにくいです。
全体のメンテナンスをしておきますが、過去にレンズ部を分離する時にナットを傷つけています。
洗浄脱脂をしてレンズ清掃のうえ組み立てます。スムーズに動くようになりました。
原因は回転の摺動部に着けられているグリスです。絞りピンの潤滑が目的ですがピンと絞り羽根の距離が近過ぎるので羽根に油が回ってしまうので、コンパクトにするため苦しい設計です。
巻上げ機構を組んで行きます。こちらの機構も非常に苦しい設計で、組み立て方によってカウンター作動の信頼性が違って来てしまいます。
ファインダー部分からの光線漏れが持病ですが、この個体#2250XXは前回の個体#1434XXと設計が異なっています。ピンセット先の部分が追加されています。光線漏れ対策でしょう。
裏蓋にも光線漏れ対策がしてあります。左は#1434XXで右が#2250XX背上部にテレンプが通過されサイドにモルトが追加されています。今回は左の個体にもサイドのみモルトを追加しておきました。市場で光線漏れのクレームが多かったようで神経質に対策をされています。
フジカミニの発売は1964年9月とのことですから前回の東京オリンピックと同時期に発売されたようですね。
これは当時発行された記念コインです。1000円と100円がありました。100円は普通に流通していましたが、1000円は流通していたかなぁ? その当時の1000円は今と違って価値がありましたので、子供の私が手にすることは無かったのでした。