来月の運転会に若い頃一緒にオートバイのレースをしていた同級生と合うので、当時の実況録音のCDをコピーしていました。もちろん当時はCDなんてないので、別の同級生がレースの度に富士スピードウェイまでカセットデンスケを持って来て、グランドスタンドから録音をしてくれたものでした。そのテープが経時劣化で再生不能になる直前に私がSONYのダブルカセットデッキでダビングをして、それをCDに焼き直したという奇跡的に残った音源です。同級生はこのレースのジュニア250ccクラスで優勝を飾っています。当時のプログラムをコピーして一緒に持って行きます。みなさんにもお聞かせしたいのですが、残念ながらgooブログは音源はUPできないそうです。
で、本題です。何台ものPEN-Wをオーバーホールに出して頂くご常連さんですが、どれもきれい過ぎて心置きなく使えないとのことで新たに入手して来たこの個体は・・確かに塗装の剥離はありますけど、恐らく未分解機でかなり良い個体と見ましたよ。さすがにベテランのPEN-Wファンはお目が高い。
トップカバーを外してみましたが、やはり分解はされていません。持病の巻き止め不良とファインダー汚れはありますけど、意外にレンズは良いです。おそらく湿気の少ないところに保管されていたのでしょう。
おそらく問題はない個体と思いますので書くこともないと思います。シャッターは羽根を外して地板にした状態でシャッターを切ってみます。↖のレバーを押し切らずスローガバナーが停止しています。
ハウジングのプレートは内部に油が浸透していることがあるので必ず分解して洗浄します。
では、洗浄したダイカスト本体にスプロケット軸から組み立てて行きます。
曇りがひどいファインダーのレンズを分離して清掃の上再接着をしました。
駒数ダイヤルの裏面のみ激しく腐食していますね。研磨をしてから取り付けます。
レンズの状態はかなり良いと思いますね。前玉を軽く拭いた状態。何よりレンズキャップをして良い環境で保管されていたと見えてバルサムの黄変がありません。非常にクリアーです。
後玉のバルサムも良い状態ですが、コーティングに薄い曇り汚れがあります。
私はPEN-SW系の使用歴を判断するのにシャッターダイヤルと距離ダイヤルを見て判断します。この部分のメッキとアルマイトは非常にチープな仕上げで、ほとんどの個体では手の塩分により腐食しているのが普通です。この個体の場合、ほとんど劣化が見えず使用頻度が極端に少なかったことが分かります。使用後は手の塩分を拭っておくことをお勧めします。
まず、最近ではお目に掛かれないような素晴らしいコンディションのレンズです。使用後は必ずレンズキャップをして紫外線に触れさせないようにしてください。
トミーのリペイント (tomys800.sakura.ne.jp)