12月に入ったかと思ったらもう7日。なんとなく世話しなくなってきましたね。引き続きカメラ店様からのカメラをやっています。ローライフレックス2.8Eですが、最近このように裏蓋がへこんだ個体が入ってきますね。
シボ革を剥離してみます。EVテーブルの額縁は0.2mm厚の薄いアルミですから変形がすごいことになっています。
巻き上げが重いので分解洗浄で新しいグリスを塗布して組み立てます。オートマットの作動時に負荷が大きくフィルムが切れそうなので各部の潤滑をしておきます。
使い込まれた個体のためレリーズボタンのロックバネが弱くなっていてロックが利かない。バネを修正しておきます。
セルフタイマーが切れる前にレバーがストッパーに当たってシャッターが切れない。よく観察すると過去の修理時に歯車の噛合い位置をケガいてあるのに1山ズレています。何のためにケガいたのかしら? 正規の位置にセットして無事タイマーが切れました。
これはツァイス・イコンタ521/2。シャッターが粘って作動しないのとレンズの曇り。
羽根を洗っても低速が切れない。スローガバナーの作動が重くセットレバーで押し切らない状態。
点検すると鉄製歯車が錆びています。また、アンクルの動きもガチャガチャな感じ。コンパーラピットでも古いのはこんな精度なのかな ? このガバナーはケースがカシメで組まれていて分解が出来ません。超音波洗浄と楊枝による錆び落とし。
セルフタイマー内蔵です。セットレバーのフックは2つあって、上側はセルフタイマーを使うときにセットするフック。
レンズの清掃とヘリコイドグリスの入れ替えをしてピント調整で終了。
次は6X6の521/16 で小ぶりなボディーです。問題はレンズが曇っているのとシャッター不動。7.5cmf4.5、3枚玉のNOVAR-ANASTIGMATは曇りやすいのかなぁ? コーティング無しでバルサムも無いので清掃できるかな・
プロンターシャッターは1/250まで。例によって粘るのでメンテナンスをしておきます。
レンズは各玉が曇っていましたが、コーティングが無いので清掃が可能でした。この点は古いレンズは良いですね。
いつも思うこととですけど6X6になるとフィルムの上下端は圧板で押さえたとしてもかなりカールが付きますね。
発売年を調べたら1937年(昭和12年)辺りであるらしい。最近は日中戦争と言うらしいが、私の父が従軍した時に授与された記章には日華事変従軍となっていた。宣戦布告をしない軍事行動は事変である。どちらにしても、とてつもなく古いカメラであるのに整備をすれば使用が可能とは驚くばかりであります。
トミーのリペイント (tomys800.sakura.ne.jp)