ここのところ、一時よりは当ブログをご覧頂け訪問者数は増えているのに、ランキングが落ち気味なんですね。どういう仕組みになっているんでしょう? 現在カメラ関係のブログ260万ほどの中で8,000番に落ちてしまいました。ランキングが上がっても何もくれないんでしょ?
で、今日はPEN-Dに掛かる予定でしたが、オーナーさんとのご連絡が遅れて作業が出来ませんでしたので、ひょんなことから入手したセイコー新10Aのジャンクを来年の初詣用に仕上げようと始めたのでした。先日やりました個体とは雲泥の差というか、これが普通の状態です。戦後すぐの製品ですからね。外観からの印象より、幾つかの点を除けば、機械はそれほど摩耗は進んでいない良いコンディションです。
使い込まれた個体では、地板のホゾ孔は拡大しているのが普通ですが、この個体は香箱(ゼンマイ)のホゾ孔が僅かに広がっている程度です。注油をしながら組み立てて行きます。
四番車はブルースチール。観察すると秒針が付く先端が僅かに曲がっています。過去の修理で乱暴に針を押し込まれたのでしょう。
前回もご紹介しているので組立は簡単に省略します。天真の摩耗も意外に進んでいないようです。
文字盤も年代相応のひどい劣化ですが、針も左のしょぼい金メッキ針が付いていました。当時の定番仕様ですが、文字盤のきれいな新品当時はきれいに見えても、現在では視認性が非常に悪いです。そこで、右の針はセイコー・ネーションの針ですが錆びているブルースチール針がありましたので、それを青焼きして使おうかと思います。画像は錆を落として研磨した状態。
四角いのは珍しいニッケルケースと文字盤は年代相応です。青焼きはもう少し焼いても良かったかも知れませんが、焼きすぎると失敗するので・・
で、針を取り付けようとしましたら・・短針は取付け出来ましたが長針は入りません。ネーションと新10Aは規格が違うんだぁ。調整をして取付け完了。最後の秒針は、今度は針側の孔が大きく留まりません。ピンバイスで潰してセットしました。
この時代のベルトラグ巾は16mmなんですね。現在では16mmのベルトは選択肢が非常に少ないです。仮にストックのものを付けてみました。ブルースチール針にしたら、見やすく高級感も出たような・・無いか。これで来年の初詣用が出来ました。