ご常連の北海道のINOBOOさんからです。薄型高級機の72系ですけど、型番の記載を探すと7280のようです。
しかし、技術解説書には7280の記載がありません。タイムグラファーの測定で21,600振りは確認しました。727※と729※はカレンダーの瞬間送り装置無しとなっていますが、このモデルは瞬間送りが出来ますので7280が瞬間送り装置付の型番になるのかも知れません。分かりませんけど・・
文字盤はオリジナルより少し濃い目のグレーですが、デッドストック品に交換とのことです。
今回はケースの研磨は無しとのことですが、ベゼルにも傷が多いですし風防ガラスの隙間に汚れが詰まっていますので分離して清掃と軽く研磨をしておきます。
慣れの問題と思いますが、セイコーに慣れていると分解にも時間が掛かります。超音波洗浄のうえ組み立てて行きます。
過去の分解は有っても一度ぐらいと思いますが地板の細かな傷が気になります。組立精度は流石にシチズン優秀です。
日の裏側は部品点数は多めです。ピンセット先と右側のネジは表面処理が黒になっていますが、これは逆ネジの印です。親切ですね。
カレンダーは別のブロック(地板)になっていて3本の小ネジで本体に取り付けます。カレンダーが瞬間送りのモデルは部品点数が多く複雑です。
まだ未調整ですが、技術解説書にも「良好な歩度線を示します」と記載されている通り安定しています。
新しい文字盤と針を着けました。文字盤のグレーが濃くなったので、針が見にくいかもしれませんね。
最後に自動巻き機構を組みます。第一クラッチ車と第二クラッチ車をセットして自動巻き受ケを着けました。クラッチ伝え車に注油をしてネジを締めます。
回転オモリのベアリングに注油をして歯車の嚙合いに注意をして取り付けます。
カレンダーが12時位置にあるのがデザインの特徴ですね。瞬快送りで切り替わるのは高級感があります。セイコーは瞬間送りを採用しているモデルが少ないように思いますが、瞬間を実現するためには部品点数も増えて市場での故障率も高くなりますが、セイコーとしては部品点数の節減により製造コストを押さえ、市場での故障率の低減と修理の容易さを優先したものかなと個人的には思っています。
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