さあ、それでは出かけましょう。
夕食は、なにがいいですかねえ。
しじみ、というと味噌汁ですよね。出雲名物か…どうでしょう。
正直のところ、わたし、そういうのって好きじゃないんですよね。
自分の好みに合わないものを、名物だからって無理矢理に食べたくはないですし。
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眩ゆいばかりのネオン街を抜けると、既にどっぷりと暮れていた。相変わらず雨は降り続いていた。店での牧子とは打って変わって、傘の中では無口な牧子だった。彼の腕を痛い程に掴んでいる牧子は、憤怒の表情を見せていた。 . . . 本文を読む