昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(八十七) 男が怒鳴りつけた

2014-05-19 22:44:06 | 小説
「なあに、あの言い草は。失礼な男ね」 「雨宿りなら、軒先と相場が決まってるでしょ」 「そうよ。なんで、店の中に入るの?」 「見てよ、ソファ。それに、床も。水浸しじゃない?」 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(八十六) 小売業者側の、作戦勝ち

2014-05-14 21:07:42 | 小説
しかしながらこの計画も、結局は頓挫してしまった。 組合ができはしたものの、単なる親睦団体的存在にすり替わってしまった。 百貨店側とタッグを組んだ小売業者側の脅しに、簡単に腰砕けになってしまった。 交渉相手を武蔵とせずに山勘とした小売業者側の、作戦勝ちだった。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(八十六) 傀儡にされるのでは? 

2014-05-12 21:15:36 | 小説
“自分が組合長?” 満更でもない山勘だが、傀儡にされるのでは? という危惧もある。 その反面、この若造を抑え付けられるという自負もある。 「そりゃねえ、あんたよりは年はくってるよ。 創業も、何てったって明治時代にまでさかのぼる。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(八十六) 組合作りに奔走

2014-05-11 18:13:15 | 時事問題
(五) 百貨店に対抗する為の組合作りに奔走し始めた武蔵だったが、その反応は鈍いものだった。 「その趣旨や良し」 と賛同するのだが、設立の段になると二の足を踏み始めた。 富士商会の独壇場になるのではないか、との危惧が消え去らないでいた。 日の本商会との商い戦に勝利して以来、物言えぬ状態になってしまっていた。 「富士商会の奴、調子に乗りやがって」 「みんな、殿さまの家来になっちまったよ」 「 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(八十六) 道楽ですかねえ

2014-05-06 09:31:37 | 小説
五平も初めの内こそ苦言を呈したが、武蔵の腹の内を聞かされてからは 「困ったもんです、道楽ですかねえ」と、受け流した。 “使い方が悪いのさ、餌が足りないんだよ” “将来(さき)の楽しみを見せてやらないからさ” “何より、適材適所ってやつだよ” . . . 本文を読む

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