8日(土)。昨日朝7時のブログで「佐村河内守氏はいつ釈明会見をするのだろうか」と疑問を投げかけたら、当日昼に会見しました。あまりのタイミングの良さにビックリしました
記者会見の模様はテレビで生中継していたようです テレビって余程ネタに困っているんですね。私は見られませんでしたが、後でネットや夕刊の記事で内容を知りました
「CDを買って下さった皆さま、音楽を聴いて下さった皆さま、演奏会におこし下さった皆さま、私のうそによることで、ご迷惑をおかけしたことを謝罪します。本当に申し訳ありませんでした 次に、本を出版してくださった講談社の方々、CDを発売してくださった日本コロンビアの方々、全国ツアーを開催してくださった方々、本当に申し訳ございませんでした
」
と謝罪しました。ゴーストライターを務めてきた新垣氏が「何度も『やめようと提案した』」と証言したことについては、「それはウソです」と否定し、「私(佐村河内)に対する批判的な記事を書かれた時に、(新垣氏の)師匠・三善晃氏に代作がバレルことを恐れたのか、『こんなことは止めよう』と言ってきた。18年間の中でただの1度だった。それはつい最近のことだ」と強く主張しました
さらに、「なぜあのタイミングで(週刊文春誌上に)暴露することになったのか疑問だ。三善晃氏が昨秋亡くなったことで新垣氏の”縛り”がとれたのではないか」と推論しました
「18年間どういう思いで仕事を続けてきたのか」という質問には、「あるテレビ局(NHK)で大きく取り上げられてから、どんどん自分が制御できないくらい大きな存在になってしまい、恐怖を覚えていた。いつかばれるんじゃないかという気持ちはあった」と答えていました。「やってきたことは、ベートーヴェンやマーラーへの冒涜になるとは思わないか」という質問には、「思います
」と答えました。
また、新垣氏が「私が録音したものを彼が聴き、コメントすることが何度もあった」などと述べたことに対しては、「作品の修正を後から頼んだことはない。新垣氏のウソだ。名誉棄損で訴える」と主張しました
驚いたのは、会見に現れた佐村河内氏の「別人か?」と勘違いするような風貌です 長髪でサングラス姿ばかり見てきたので、短く刈って七三に分けた髪でサングラスなしの姿は新鮮に映りました
今まで付けていた”仮面”を脱いだ本来の姿がそこにありました
昨日の日経朝刊第1面のコラム「春秋」は”仮面”を話題に取り上げていますが、最後は次のように結んでいます
「現実ばなれが過ぎると破綻する 18年つけた『現代のベートーベン』『全ろうの天才作曲家』の仮面は、劣化し砕けた。素顔が見えて、福島県本宮市は東日本大震災・追悼式典での依頼曲の発表を断念。復興への思いにも被害は及んでいる
祝祭でもないのに、目立つ仮面に出会ったら用心するに越したことはない
」
2時間以上にわたった記者会見が終わり、今後の展開としては「佐村河内守 新垣隆」の闘いの様相を呈していますが、こうなったらとことんやったらどうか、と思います
しかし、佐村河内氏はこれからどうするつもりでしょうか?もはや音楽家として生きる道はありません。CDの発売元・日本コロンビア、全国ツアーを企画したサモン・プロモーション、本を出版した講談社などから損害賠償を請求されたら、どのように償うつもりなのでしょうか
講談社から「佐村河内守自伝」でも出版して、サモン・プロモーションの企画でサイン会でもやりますか
「人生の中で一番どん底だと思うのはいつですか?」という質問に「今です」と答えた佐村河内氏の答えにウソはないでしょう
閑話休題
昨日、恐れていた封書が届きました 差出人は公益財団法人新日本フィルハーモニー交響楽団です。恐る恐る封を切って中の書類を引き出すと「ご請求書」の文字が見えました
内訳欄に「2014-15トリフォニー・シリーズ第2夜連続券S席1階〇列〇番 〇〇,〇〇〇円とあります。身に覚えがあるので、早速コンビニから振り込み手続きをしておきました。先日、新国立劇場(オペラ)の会員継続手続きをしたばかりなので、いずれ「銀行口座自動引き落とし通知」が届くでしょう
これも身に覚えがあるので払わざるを得ないですね
も一度、閑話休題
METライブビューイングの2014-2015シーズンのラインナップが決まり、発表されています 全10作12演目(うち2本立て2回)でポピュラーな演目とオペラ通好みの演目がほぼ半々になっています。各作品に表示した日付は上演日ですが、日本での上映日時はまだ決まっていません。これまでの実績から予想すると、上演日のほぼ1カ月後から各演目とも1週間の上映になるのではないかと思われます
第1作 ヴェルディ「マクベス」 指揮:ファビオ・ルイ―ジ
出演:アンナ・ネトレプコ、ルネ・ペーパほか。(2014年10月11日)
第2作 モーツアルト「フィガロの結婚」(新演出) 指揮:ジェイムズ・レヴァイン
出演:ペーター・マッティ、マリ―ナ・ポプラフスカヤほか。(2014年10月18日)
第3作 ビゼー「カルメン」 指揮:パブロ・エラス=カサド。(2014年11月1日)
第4作 ジョン・アダムズ 「クリングホ―ファーの死」(MET初演) 指揮:デイヴィッド・ロバートソン
(2014年11月15日)
第5作 ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 指揮:ジェイムズ・レヴァイン
(2014年12月13日)
第6作 レハール「メリー・ウィドウ」(新演出) 指揮:アンドリュー・デイヴィス
出演:ルネ・フレミング、トーマス・アレンほか。 (2015年1月17日)
第7作 オッフェンバック「ホフマン物語」 指揮:イ―ヴ・アベル。 (2015年1月31日)
第8作 チャイコフスキー「イオランタ」(MET初演) 指揮:ワレリー・ゲルギエフ
バルトーク「青ひげ公の城」(新演出)
出演:アンナ・ネトレプコ、ピョートル・べチャワほか。(2015年2月14日)
第9作 ロッシーニ「湖上の美人」(MET初演) 指揮:ミケ―レ・マリオッティ
出演:ジョイス・ディドナード、フアン・ディエゴ・フローレスほか。(2015年3月14日)
第10作 マスカ―二「カヴァレリア・ルスティカ―ナ」(新演出) 指揮:ファビオ・ルイ―ジ
レオンカヴァッロ「道化師」(新演出)
出演:マルセロ・アルヴァレス、パトリシア・ラセットほか。(2015年4月25日)
上記の中で個人的に大きな期待を寄せるのは①アンナ・ネトレプコが出演するヴェルディ「マクベス」とチャイコフスキー「イオランタ」、②ルネ・フレミングが出演するレハール「メリー・ウィドウ」、③ジョイス・ディドナートが出演するロッシーニ「湖上の美人」の3演目です