人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

周防亮介と清水和音による「ヴァイオリン&ピアノの夕べ」を聴く~都民芸術フェスティバル

2014年03月12日 07時01分04秒 | 日記

12日(水)。昨日の朝日朝刊に「女子高生の4割、スマホ1日6時間超」という記事が載りました 記事を超訳すると

「情報セキュリティー会社デジタルアーツは10日、『女子高生の4割が1日6時間以上スマートフォンや携帯電話を使っている』と発表した 何かをしながらという『ながら』利用の割合でも、『会話しながら』が46.6%など、小中高生の中でも女子高生が際立って高かった。スマホの所持率は男子高校生は80.6%、女子高生は95.1%に達した

これはどう考えたって異常でしょう 1日6時間もスマホを使って、いったい何をやっているのか あなたはNHKか?と訊きたい・・・この場合NHKとはNihon Himajin Kyokaiのことですが はっきり言って、これはスマホ依存症です スマホリックとでも名付けますかねぇ えっ、もうその言葉は世間に流通してるって・・・・・・はやく言ってよ~

私は女子高生たちに問いたい その使用料はいったい誰が払っているんですか? おやおや、やっぱり親ですか 生活費に占める食費の割合をエンゲル係数と呼びますが、スマホの占める割合は何と言うのでしょうね? いずれにしても相当高そうな気がします。へたをすると食費よりも高かったりして・・・

 

  閑話休題  

 

「伊藤忠商事が、経営再建中のジーンズ大手、エドウィン・ホールディングスとスポンサー契約を結び再建を進め、同社の株式を全株取得して完全子会社化することで合意した」というニュースがありました

ところで、社名のエドウィン(EDWIN)は、「江戸が勝つ」という意味だ、とどこかで読んだ記憶があるのですが、どうも違うようです ウィキぺディアによると、デニム(DENIM)の「D」と「E」を逆転し、「NIM」を180度反転し「WIN」として命名したと書かれています。あ~知らなんだ~

 

  も一度、閑話休題  

 

昨夕、東京文化会館小ホールで都民芸術フェスティバルの室内楽シリーズ「ヴァイオリン&ピアノの夕べ」を聴きました 出演はヴァイオリン=周防亮介、ピアノ=清水和音です。プログラムは①モーツアルト「ヴァイオリン・ソナタ第28番ホ短調K.304」、②ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調”春”」、③エルンスト「6つの多声的練習曲第6番”夏の名残のバラ」、④リヒャルト・シュトラウス「ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調」です

 

          

 

ヴァイオリンの周防亮介は第4回ダヴィッド・オイストラフ国際ヴァイオリンコンクール最高位ほか、数々のコンクールに入賞している若手の注目株です 一方、ピアノの清水和音は1981年、弱冠20歳でロン=ティボー国際コンクール・ピアノ部門で優勝、その後国内外のオーケストラと共演している中堅です。2011年のデビュー30周年を記念して挙行した一夜でのラフマニノフ「ピアノ協奏曲全曲演奏会」は圧巻でした

自席はEー28番、右ブロックの左通路側です。会場はほぼ満席 演奏に先立って、2011年3月11日の東日本大震災で亡くなった方々への哀悼の意を込めて、J.S.バッハの「G線上のアリア」が演奏されました アナウンスでは「”演奏後の”拍手はお控えください」としていたのに、二人が登場しても”演奏前の”拍手がありませんでした。私を含めて遠慮があったようです。体格の良い二人は一見、父子共演といった風情です。周防はおかっぱ風のロングなのでまるで女の子のような感じです

 

          

 

1曲目のモーツアルト「ヴァイオリン・ソナタ第28番ホ短調K.304」は、2月15日に佐藤久成の演奏で聴いたばかりです 1778年の夏に作曲されたと言われるモーツアルト唯一の短調のヴァイオリン・ソナタですが、この年の7月3日に母親を亡くしていることが、曲に反映していると言われています 周防のヴァイオリンは素直でまっすぐです。楷書体の演奏と言ったらよいでしょうか。先日聴いた佐藤の”遊び”のある演奏とは対照的です。第2楽章を聴いていて、次に演奏するベートーヴェンのスプリング・ソナタに似ているな、と思いました

2曲目はその第5番のヴァイオリン・ソナタですが、今の季節に相応しい「スプリング・ソナタ」と呼ばれています それまでの3楽章形式から、この曲で初めて4楽章としました。周防はこの曲でも若者らしいまっすぐな演奏を展開します

バッハのG線上のアリアからモーツアルトのホ短調のヴァイオリン・ソナタへ、そしてベートーヴェンのスプリング・ソナタへと、一つの大きな流れを形作っていたように思いました

 

          

 

休憩後の1曲目はモラヴィア(どこだ?)出身のヴァイオリニスト、エルンストの「6つの多声的練習曲第6番”夏の名残のバラ”」です 「庭の千草による演奏会用変奏曲」と言った方が分かり易いでしょう。アイルランド民謡を主題にした変奏曲です この曲はピアノの伴奏はなく、無伴奏で演奏されます。一言で言えば、パガニーニの曲のような超絶技巧曲で、相当のテクニックがないと弾きこなせない難曲です

この曲を聴くまで、周防を見くびっていたようです。何とも素晴らしい表現力です 幼い顔をしていますが侮れません。それは、次のリヒャルト・シュトラウスの「ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調」でも同様でした。第1楽章のスケールの大きな演奏を聴いて、「これが本来の彼の実力か」と驚きました。曲は全体的に作曲者の若き日の作品であることを反映して、若さと情熱に溢れた曲想ですが、周防はエネルギッシュに、前へ前へと音楽を進めます

最後の音が鳴り終ると、拍手とブラボーの嵐です すると、会場後方から「ボー」という掛け声が聞こえてきました。あれは、東京交響楽団サントリー定期演奏会で自席の3つほど後方席の会員の掛け声です。間違いありません 「ブラボー」の「ブラ」が聞こえず「ボー」だけが聞こえます。ブラがなくボーと叫ぶので私は勝手に「ノーブラの某さん」と呼んでいます。 ノーブラは女性だと(目のやり場に)困りますが、某さんは中年男性です。期待外れでしたか?

二人はアンコールに2曲演奏しましたが、残念ながら1曲目は曲名が分かりませんでした 歌うような旋律はR.シュトラウスか・・・・? 2曲目のアンコールはマスネの「タイスの冥想曲」でした。しみじみとしたいい演奏でした

今夕は初台のオペラハウス(新国立劇場)にコルンゴルトのオペラ「死の都」を観に行きます

        

コメント
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