人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

北野武監督・脚本・主演「座頭市」(2003年)、勝新太郎監督・脚本・主演「座頭市」(1989年)を観る~新文芸坐

2019年09月02日 07時20分27秒 | 日記

2日(月)。わが家に来てから今日で1674日目を迎え、北方領土返還の手段に関連して「戦争」に言及し、衆院から「糾弾決議」を受けたにも関わらず、議員辞職を拒否しNHkから国民を守る党に入党した丸山穂高衆院議員が31日、韓国の与野党議員が、日韓が領有権を争う島根県の竹島(韓国名・独島)に上陸したことに対し、ツイッターで「竹島も本当に交渉で返ってくるんですかね? 戦争で取り返すしかないんじゃないですか?」と投稿した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      丸山議員の選出選挙区は「丸山穂高から国民を守る会」を発足した方が良くね?

     

         

 

昨日、ツイッターで予告した通り、池袋の新文芸坐で「座頭市」の2本立てを観ました

北野武監督・脚本による「座頭市」は2003年製作映画(115分)です

居合斬りの名人・座頭市(ビートたけし)は、とある宿場町にやって来た。その町はやくざの銀蔵(岸部一徳)一家に支配され、人々は苦しい生活を強いられていた 偶然知り合ったおうめ(大楠道代)の家に厄介になることになった市は、賭場でおうめの甥・新吉(ガダルカナル・タカ)と出会う。博打に勝った二人は、金を狙う芸者の姉妹(本当は弟)に襲われそうになる 二人はある商家の子供だったが、幼少時に盗賊に両親を殺害され、その親の仇を探して旅をしていると打ち明ける 一方、脱藩して職を失った浪人・源之助(浅野忠信)と妻おしの(夏川結衣)もこの町に流れ着き、彼は剣術の腕を買われて銀蔵一家の用心棒を務めることになる 街の飯屋で市と源之助は出会い、互いに相手の剣術の凄さを見抜くのだった。ある日、市は賭場の博打のイカサマを見抜いたことから、やくざと大殺陣を演じることになる やがて姉妹の親の仇が銀蔵と扇屋の主人(石倉三郎)だと判明し、姉妹は復讐を遂げるために銀蔵の家に乗り込む。そして、用心棒の源之助と市は一騎打ちを果たすことになる

 

     

 

この映画は、子母澤寛が執筆した原作による勝新太郎の「座頭市」とはまったく関係のないオリジナルの作品です 「座頭市」といえば、目にも止まらない殺陣のシーンですが、たけしも勝新に負けず劣らずスピード感溢れる演技を披露しています ストーリー的には、悪党の元締めが銀蔵だと思いきや、彼を操っていた人物がいた、と思いきや、さらにその人物を操っていた悪党がいた、という”どんでん返しの帝王”中山七里顔負けのミステリー展開に舌を巻きます

勝新シリーズと違うのは、随所にビートたけしらしいギャグが施されていることです 眼の絵を目に貼りつけたり、怖い銀蔵におどけた仕草をさせたり、侍に憧れる裸同然の男に槍を持たせて走らせたり、畑を耕す農民にリズミカルな踊りを付けたりと、普通の監督だったら絶対にやらないギャグを随所に散りばめています 圧巻は、最後の町民・農民たちによる下駄の集団タップ・ダンスです たけしは座頭市をミュージカルにしてしまったか、と驚愕しました 極上のエンターテインメント映画と言っておきます


     

 

         

 

勝新太郎監督・脚本・主演の「座頭市」は1989年製作映画(116分)で、勝新太郎によるシリーズ最終作です

役人をからかって3日間の牢屋入りと百叩きの刑を受けた盲目の按摩・座頭市(勝新太郎)は、知り合いの儀助(三木のり平)を頼って銚子のとある漁村に辿り着く 近隣を仕切るのは地域一帯を監督し絶大な権力を有する八州取締役(陣内孝則)に近づき、地盤を確固たるものにしようとする極道・五右衛門(奥村雄大)だった。五右衛門は大親分の叔父を殺し、一家を乗っ取り八洲取締役(陣内孝則)と組む。市は儀助の言に従い、地元の賭場へ出向き、彼らともめ事を起こすが、女親分・菩薩のおはん(樋口可南子)の執り成しによりその場は治まる その後、市は五右衛門が放った刺客たちを返り討ちにする。五右衛門一家と対立する赤兵衛(内田裕也)は市の腕を見込み、用心棒として雇おうとするが、市はその手に乗らなかった 市は旅の道中で凄腕の浪人(緒形拳)と知り合い、意気投合する。しかし、五右衛門一家は彼を用心棒に雇い入れてしまう やがて市は孤児を集め育てる少女おうめ(草野とよ実)と知り合い、この少女に母の面影を見て心を通わせる おうめをわがものにしようとする八洲取締役の元へ向かう市。やがて宿場町を巻き込んだ五右衛門と赤兵衛の凄絶なヤクザの出入りが幕を開け、市はその真っただ中へと飛び込んでいく

 

     

 

この映画は、「勝新の座頭市」シリーズ最終作です 座頭市を演じる勝新太郎は貫禄です 眼付きといい 歩き方といい 刀捌きといい、座頭市その人です 何度か観られるスピード感溢れる殺陣は圧巻です しかし、殺陣のリハーサル中、五右衛門役の奥村雄大の刀(真剣)が子分役の俳優の首に刺さって死亡するという事故が起きてしまいました リハーサルも真剣を使うのか と驚きますが、彼に真剣を持たせたのは助監督で、時代劇経験のない、急きょ集められたスタッフの一人だったそうです。「真剣の使用における安全管理」が問題視され一大スキャンダルとして報道されたとのことです なお、奥村は勝新太郎の長男で、この作品が映画デビュー作だったとのこと。相当ショックだったことでしょう

時代劇は真剣を使うこともあるのだということと、プロの殺陣師によって段取りよく演じないと死者が出ることもあるのだということを、あらためて認識しました

 

     

 

 

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