人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ヴィム・ヴェンダース監督「パリ、テキサス」&「ベルリン・天使の詩」を観る ~ 新文芸坐 / 三国志に出てくる故事成語「三顧の礼」「苦肉の策」「泣いて馬謖を斬る」 ~ 朝日「天声人語」より

2019年09月04日 07時24分58秒 | 日記

4日(水)。わが家に来てから今日で1676日目を迎え、ロイター通信は2日、香港政府トップのキャリー・ラム行政長官が「残念なことに、行政長官は中央政府と香港の人々という2人の主人に仕えなければならず、やれることは限られている。私に選択肢があるのなら、真っ先に辞任して深く謝罪したい」などと述べる音声を公開した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                   何でも突き通す矛(ほこ)で 何も通さない盾(たて)を刺すという矛盾を感じたか

 

         

 

昨日、夕食に「牛タン塩焼き+牛ハラミ焼き」「野菜とソーセージと卵のサラダ」「卵スープ」を作りました サラダは soprano-motoko さんのサラダを参考にさせていただきました   材料は赤パプリカ、黄パプリカ、キュウリ、アスパラ、ソーセージ、卵です   肉を食べる時は必ず野菜をとるようにしています

 

     

 

         

 

昨日の朝日新聞「天声人語」は、現在東京国立博物館で開催中の特別展「三国志」にちなんだテーマを取り上げています 「三国志」は魏・蜀・呉の3カ国が覇権を争う壮大な物語ですが、「三国志」から生まれ、日中両国で同じ意味を持つ故事成語は少なくない、として「三顧の礼」「泣いて馬謖を斬る」「苦肉の策」を取り上げています

先日、当ブログでご紹介した「三省堂ポケット故事成語辞典」によると、それぞれ次のような意味を持っています

「三顧の礼」=【意味】人に仕事を頼むのに、何度も訪問して礼を尽くすこと。礼を尽くして人を招き入れること。【注】蜀の劉備が諸葛亮を軍師に迎えようとして、その庵を三度訪れた故事による。【tora用例】リンゴを3個いただいた。お礼しなくちゃ。3個の礼

「泣いて馬謖を斬る」=【意味】情として処分するに忍びない人物であっても、違反があった時には全体の統制を保つために処分する。法律の公正さを守るため、たとえ自分にとって近しい関係の人であっても、気持ちを抑えて処罰すること。【注】馬謖は蜀の軍人。諸葛孔明が最も信頼していた部下であったが、街亭の戦いで敗北し、その責任を問われた。孔明は軍律を守るため、涙をふるって馬謖の首を斬ったという。【tora用例】韓国の文在寅大統領の最側近で、法相への指名後に娘の不正入学などのスキャンダルが浮上したチョグク前大統領府民情首席秘書官に対し、文大統領が取るべき最善の道

「苦肉の策」=【意味】自分の身を苦しめてでも行うはかりごと。苦境打開のため、悩み抜いた末に出した策。また、苦しまぎれのやむをえない手段をいう。(これだけは、上記辞典に掲載がないので高橋書店「実用ことわざ新辞典」による)。【tora用例】牛丼を頼んだのに豚肉が混じってるじゃないか! 苦肉の策です


         

 

現在、池袋の新文芸坐では「第33回  魅惑のシネマ・クラシックス」を上映中です

 

     

 

昨日、「パリ、テキサス」と「ベルリン・天使の詩」の2本立てを観ました

「パリ、テキサス」はヴィム・ヴェンダース監督による1984年西ドイツ・フランス合作映画(146分)です

妻子を置いてテキサス州の町パリを求めて放浪の旅に出たトラビス(ハリー・ディーン・スタントン)は砂漠を彷徨う 記憶を喪失して ろくに口もきかない彼を弟ウォルト(ディーン・ストックウェル)が車でロサンゼルスの自宅に連れ帰ると、そこには4年前に置き去りにした息子ハンター(ハンター・カーソン)がいた。妻ジェーン(ナスターシャ・キンスキー)はハンターをウォルトの妻アン(オーロール・クレマン)に託して出て行ったため、ハンターはウォルト夫婦によって育てられていた 次第に記憶が戻ってきたトラビスはアンに失踪した事情を話し心を通わせる。その後、トラビスは今度はハンターと一緒に妻を捜しに再びテキサスへと旅立ったが、そこでは思いがけない苦い再会が待っていた

 

     

 

トラビスの妻ジェーンが出て行ったのは、トラビスがあまりにもジェーンを深く愛しすぎていたため、妄想に駆られて彼女を追い詰めていたからでした ジェーンが出て行った時点で、彼は自分で息子を育てるという選択をせず、弟夫婦に任せて一人で遠く離れたテキサスの砂漠に旅立ち、4年間も行方知れずにいたことになります 何とも どーしようもない男だと思います 最後に、彼はハンターをジェーンに会わせますが、自分は合流せず、また一人で旅立つ道を選択します なぜ心を新たに3人で暮らす道を選ばなかったのか? ハンターはそれを望んでいたはず。妄想による同じ過ちを繰り返すのが怖かったとしか考えようがない   とは言うものの、ハッピーエンドで終わったらこの「パリ、テキサス」は名画として残っただろうか?と考えると、疑問に思わざるをえません

この映画では、アコースティック・ギターの悲し気なメロディーが主だった場面で流れます まるで目の前で弾いているかのように聴こえたことが印象に残りました

 

     

 

         

 

「ベルリン・天使の詩」はヴィム・ヴェンダース監督による1987年西ドイツ・アメリカ合作映画(127分)です

守護天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)は長い歴史を通して地上の人々を見守り続けてきた。像の上からモノクロの街を見おろす彼の耳には人々の声が聞こえてくる   姿は見えないはずなのに、アメリカの映画スター、ピーター・フォーク(本人)が人間になれとダミエルを誘う   そんな彼が、美しいブランコ乗りマリオン(ソルヴェーグ・ドマルタン)に恋をする    天使は人間に恋をすると死んでしまう。それでも彼は人間になりたいと親友のカシエル(オットー・ザンダー)に告白し、壁を境に東西に隔てられたべルリンの街に舞い降りる

 

      

 

この映画は一度観たことがありますが、ストーリーはあまり良く覚えていませんでした ただ、「うちのカミさんがね」のセリフで有名な”刑事コロンボ”で名をはせたピーター・フォークだけは強く印象に残っていました また、天国にいるはずの天使は死ぬのか?という疑問も残っていました

この映画は基本的にモノクロですが、前半では時にカラーになり、またモノクロに戻ります ダミエルが人間になってからはカラー映像が続きます。この辺の切り替えは鮮やかです

この映画には、ベルリンを東西に隔てた「壁」が多くのシーンで登場しますが、この映画が製作された1987年からわずか2年後の1989年11月に「ベルリンの壁」は崩壊しました 壁を破壊するようなシーンは登場しませんが、壁が無くなった現在から振り返ってみると、記念碑的な作品だと思います

 

     

コメント (2)
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