人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

チャン・イーモウ監督「初恋のきた道」 ~ チャン・ツィイーの可憐な表情を映像に残したくて撮ったのではないかと思われる映画:早稲田松竹 / ベストセラーの映画化~「蜜蜂と遠雷」

2019年09月12日 07時20分47秒 | 日記

12日(木)。わが家に来てから今日で1684日目を迎え、トランプ米大統領は10日、ジョン・ボルトン大統領補佐官(安全保障担当)を更迭したとツイッターで明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     そもそも誰が任命したのかを考えると トランプに人を見る目がないということだ

 

  昨日は娘も私も外食だったので、夕食作りはお休みしました  

 

         

 

昨日の朝日新聞夕刊「時代の栞」コーナーで「ベストセラーの映画化」を取り上げていました おもに石坂洋次郎著「青い山脈」を中心にベストセラー小説を映画化した作品を紹介していますが、「映画会社の都合だけでなく、作家の精神をリスペクトするようになった」作品として、2016年に刊行されて直木賞と本屋大賞を受賞し、今年10月に映画が公開予定の「蜜蜂と遠雷」を取り上げています この作品は、国際ピアノコンクールに挑む4人の若きピアノストの葛藤や成長を描いた恩田陸さんの青春群像小説です 担当プロデューサーの佐藤善宏氏は、恩田さんの意向をくみ、音楽をきちんと映像化するため、キャスティングや脚本づくり、カメラワークにこだわったとのことで、「時間をかけても原作とかけ離れたものにしたくなかった ベストセラーは周知されている分だけ、イメージと違うと失望されるリスクもある リスクを乗り越えて、作家も観客も満足できる作品を作り上げるのが作者の醍醐味」と語っています

「蜜蜂と遠雷」の出演者は松岡菜優、松坂桃季、森崎ウィン、鈴鹿央士 実際のピアノ演奏は河村尚子、福間洸太朗、金子三勇士、藤田真央 バックを務めるのは圓光寺雅彦指揮東京フィルです 10月4日の公開(東宝系)が楽しみです

 

     

     

 

         

 

昨日、早稲田松竹でチャン・イーモウ監督による2000年アメリカ・中国合作映画(89分)「初恋のきた道」を観ました

中国の美しい村。都会で働く青年は、父の訃報を聞いてこの村に戻って来た 母親は棺を車で運ぶのではなく 人々が担いで運ぶという伝統的な葬儀をしたいと言って周囲を困らせる あくまでも頑なな母親を見ながら、息子は村で初めての自由恋愛だったという父母のなれそめを回想する・・・都会からやってきた若い教師に恋をして、18歳の少女は想いを伝えようと手作り料理に恋心を込める しかし、時代の波が押し寄せ、教師は町に戻ってしまう。少女は町へと続く一本道で、彼が再び村に戻ると語っていた約束の日から、来る日も来る日も愛する人を待ち続ける その一途な想いは彼に通じ、やがて二人は結ばれる。母がこだわった葬儀の日、雪の舞う中、父親の多くの教え子たちが駆けつけ、代わる代わる棺を担いで一本道を歩くのだった


     

 

この映画は、最初から最後まで少女を演じたチャン・ツィイーの可憐な笑顔がアップで現れます 巨匠チャン・イーモウ監督は彼女の可憐な表情を映像に残したくてこの映画を撮ったのではないかとさえ思えます 教師が馬車で町に帰ると聞いた少女は手作りの餃子を食べてもらおうと、馬車を追って走りに走る。しかし途中で彼女は転び餃子は散乱し、馬車は行ってしまう。その時の悲しい顔 そして、彼からもらった「髪留め」をどこかで落としたことに気が付く。その時のガッカリした顔 彼を追いかけた道を何日も辿って探す。それを発見した時の喜びの顔 そのすべてが、魅力に満ちています この映画はチャン・ツィイーの映画デビュー作品ですが、第50回ベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いています

冒頭は 息子が故郷に帰るシーンですが、年老いた母はモノクロ映像で撮られています これが、息子の回想シーンになると一転 カラー映像になり18歳の時の母親が現われます    普通の監督なら、過去のシーンをモノクロで、現代のシーンをカラーで表現するところでしょう   この辺の手法はさすがは世界の巨匠チャン・イーモウだと思います

この映画を観終わって思ったのは、これほどの純愛は SNSが当たり前の現代の中国、あるいは日本にあるのだろうか? ということ そして、誰にも若く輝いていた青春時代はあったし、誰もが平等に歳をとっていく、という当たり前の事実でした

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