人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ピエール・ブリューズ ✕ MINAMI ✕ 東京交響楽団でサン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番」、同「交響曲第3番”オルガン付き”」、ドビュッシー「小組曲」を聴く

2024年03月03日 00時02分07秒 | 日記

3日(日)。わが家に来てから今日で3336日目を迎え、北極圏の刑務所で死亡したロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の葬儀が1日、モスクワ南東にある教会で執り行われ、教会の周囲には個人を悼んで長蛇の列ができたが、ロシア当局は厳戒態勢で臨み、国内各地で100人超が拘束された  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ナワリヌイ氏が死亡した後も 彼の影響力が怖くて 国民を弾圧する 小心者プーチン

 

         

 

昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールでミューザ川崎 & 東京交響楽団「第195回名曲全集」を聴きました プログラムは①ドビュッシー(ビュッセル編曲)「小組曲」、②サン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 作品61」、同「交響曲第3番 ハ短調 作品78 ”オルガン付き”」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=MINAMI(吉田南)、③のパイプオルガン独奏=大木麻里、管弦楽=東京交響楽団、指揮=ピエール・ブリューズです

 

     

 

自席は2CB2列47番、2階センター後方ブロックの通路から奥に入った席です ホールはかなりの客入りです MINAMI人気の賜物だろうか

指揮をとるピエール・ブリューズはフランス生まれ。パリ高等音楽院でヴァイオリンを学び、サティ弦楽四重奏団やトゥールーズ室内管弦楽団のコンサートマスターとして活躍 ヘルシンキやジュネーブで名教師ヨルマ・パヌラなどに師事し指揮者に転身した 2021年にデンマークのオーデンセ交響楽団の首席指揮者に就任、パブロ・カザルス音楽祭の芸術監督にも就任。2023年9月には現代音楽アンサンブル・アンテルコンタンポランの音楽監督に就任した

オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの東響の並び    コンマスはグレブ・ニキティンです

1曲目はドビュッシー(ビュッセル編曲)「小組曲」です この曲はクロード・ドビュッシー(1862-1918)が1888年から89年にかけてピアノ連弾曲として作曲、1907年にアンリ・ビュッセルによって管弦楽用に編曲されました 第1曲「小舟にて」、第2曲「行列」、第3曲「メヌエット」、第4曲「バレエ」の4曲から成ります

この曲は、モーツアルト「フルート協奏曲 第2番」とともに私のクラシック音楽入門曲です    演奏を聴きながら、FM放送をラジカセに録音して繰り返し聴いていた”若さだけが取り柄の愚かな青春時代”を思い出していました    特に印象的なのは第1曲「小舟にて」です    フルートとハープのアンサンブルがどこか懐かしい感じがします。とても美しい演奏でした

2曲目はサン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 作品61」です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1880年に作曲、1881年にパブロ・サラサーテの独奏により初演されました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンティーノ・クアジ・アレグレット」、第3楽章「モルト・モデラート・エ・マエストーソ」の3楽章から成ります

ヴァイオリン独奏のMINAMI(吉田南)は、シベリウス国際ヴァイオリン・コンクール、ハノーファー国際ヴァイオリン・コンクール入賞、インディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクール第3位など受賞多数    内外のオーケストラとの共演を重ねる傍ら、米国ニューイングランド音楽院にフル・スカラシップを得て留学中。同時に東京音楽大学アーティストディプロマコースに特別特待奨学生として在学中    使用楽器は昨日のブログでご紹介した通り、日本音楽財団より貸与された1716年製ストラディヴァリウス『ブース』です

赤の輝くステージ衣装で登場したMINAMIがステージ中央にスタンバイします ピエール・ブリューズの指揮で第1楽章が開始されます 弱音のトレモロに続いてMINAMIの深い音色のヴァイオリンが力強く入ってきます MINAMIは自然なヴィブラートにより流麗な演奏を繰り広げ、終盤では重厚なオケとともにアグレッシブな演奏を展開します 第2楽章は一転、独奏ヴァイオリンが穏やかで慈愛に満ちた演奏を繰り広げます 独奏ヴァイオリンとフルート、オーボエ、クラリネットとの対話が美しく、楽しく聴けました 第3楽章は気迫に満ちたMINAMIの独奏で開始され、オケを引っ張ります 終盤ではピエール・ブリューズ ✕ 東響の確かなサポートのもと、高速テンポで輝くフィナーレを飾りました 全力投球のMINAMIは素晴らしい

満場の拍手とブラボーにMINAMIは、クライスラー「レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース 作品6」を超絶技巧であっけらかんと演奏し、会場に熱狂の渦を巻き起こしました

 

     

 

プログラム後半はサン=サーンス「交響曲第3番 ハ短調 作品78 ”オルガン付き”」です この曲はサン=サーンスが1885年から翌86年にかけて作曲、86年5月にロンドンで初演されました 全2楽章形式ですが、1つの楽章が2つに分けられるので4楽章とも考えられます 第1楽章:第1部「アダージョ ~ アレグロ・モデラート」、第2部「ポーコ・アダージョ」、第2楽章=第1部「アレグロ・モデラート ~ プレスト」、第2部「マエストーソ ~ アレグロ」から成ります

オケは14型に拡大し、2階正面のパイプオルガン席に大木麻里がスタンバイします

ピエール・ブリューズの指揮で第1楽章が開始されます 弦の細かい刻みによる主題はこの曲全体を支配しますが、このメロディーを聴くとワクワクします 素晴らしいのは後半のパイプオルガンが静かに入ってくるところです 神秘的な響きが会場を支配します 第2楽章は弦楽器によるアグレッシブな演奏で開始されます この楽章でも後半のパイプオルガンの登場が会場の空気を変えます オルガンの力強い和音に続いてピアノ連弾でキラキラした音楽が奏でられますが、私はこの箇所が一番好きです サン=サーンスは何と素晴らしい音楽を書いたのかと思う瞬間です オケの総力を挙げてのアグレッシブな演奏と、会場を震わすパイプオルガンの圧倒的な迫力により輝かしいフィナーレを飾りました

会場いっぱいの拍手とブラボーにカーテンコールが繰り返されます

全般を通して、ピエール・ブリューズの指揮はメリハリが利いていて明快だったと思います

開演前の場内アナウンスで「カーテンコール中はスマホによる写真撮影ができます」とさかんにPRしていたので、写メしておきました

 

     

     

コメント
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