11日(月)。昨日は「東京・春・音楽祭 2025」のオペラ公演中心の先行発売日でした 受付開始の午前10時にWEBサイトにアクセスし、以下の5公演のチケットを取りました 会場はいずれも東京文化会館大ホールです
①ワーグナー「パルジファル」(演奏会形式):3月27日(木)15時開演
②ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」:4月4日(金)19時開演
③プッチーニ「蝶々夫人」(演奏会形式):4月10日(木)15時開演
④リッカルド・ムーティ指揮東京春祭オーケストラ公演:4月11日(金)19時開演
⑤ヨハン・シュトラウス2世「こうもり」(演奏会形式):4月18日(金)15時開演
これまでの経験からして、これらの公演はいずれも年末に発表する「クラシックコンサート・マイベスト5」の有力候補です 今から楽しみです
ということで、わが家に来てから今日で3590日目を迎え、トランプ次期米大統領の返り咲きが決まった米国で、「トランプの人種差別的言動に耐えられない」などとして国外への移住希望者が増加している というニュースを見て感想を述べるモコタロです
言論弾圧に嫌気がさして国外移住が増えたプーチン・ロシアと同じだ さすが独裁者
昨日、NHKホールでN響11月度Aプロ公演を聴きました プログラムは①ルーセル:バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」作品43 ~ 組曲第1番、②バルトーク「ピアノ協奏曲 第3番」、③ラヴェル「優雅で感傷的なワルツ」、④ドビュッシー「管弦楽のための『映像』」から「イベリア」です
指揮をとる山田和樹は現在、モンテカルロ・フィル芸術監督兼音楽監督、英バーミンガム市響の音楽監督を務め、来年6月にはベルリン・フィルへのデビューも決まっています まさに上り坂にある指揮者です
オケは16型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び コンマスは郷古廉、隣は次席の宇根京子です。彼女がコンマスと並んで演奏するのを見るのは今回が初めてです
1曲目はルーセル:バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」作品43~組曲第1番です この曲はアルベール・ルーセル(1869-1937)が1930年から翌31年にかけて作曲、1931年5月22日にパリ・オペラ座で初演されました このバレエ音楽は、現在では第1幕を第1番、第2幕を第2番とする管弦楽組曲の形で親しまれています
山田の指揮で演奏に入りますが、冒頭から躍動感あふれる軽妙洒脱な演奏が展開します
2曲目はバルトーク「ピアノ協奏曲 第3番」です この曲はベラ・バルトーク(1881-1945)が1945年に、かつてピアノの弟子だった妻への誕生日プレゼントとして密かに作曲、1946年2月8日にフィラデルフィアで初演されました
ピアノ独奏のフランチェスコ・ピエモンテージは1983年スイスのロカルノ生まれ。アリエ・ヴァルディ、アルフレッド・ブレンデル、セシル・ウーセに師事 2007年、エリーザベト王妃国際音楽コンクール第3位入賞 それ以降、世界各地のオーケストラと共演を重ねています
オケは14型に縮小し、山田の指揮で第1楽章に入ります ピエモンテージのピアノはクリアです 躍動感あふれる演奏から、ピアノが良く鳴っているという印象を受けます 第2楽章は静謐な弦楽アンサンブルの演奏に乗せて詩情豊かなソリストのピアノが会場に響き渡ります 中盤でフルートとピッコロによって演奏される”鳥の歌”が楽しく聴けました 第3楽章は冒頭からアグレッシブな演奏が展開しますが、固いマレットで打ち込まれるティンパニの演奏が心地良いリズムを与えます ソリストとオケが一体となったフィナーレは圧巻でした
満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されます。ピエモンテージはシューベルト「即興曲 変ト長調 作品90-3」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました
プログラム後半の1曲目はラヴェル「優雅で感傷的なワルツ」です この曲はモーリス・ラヴェル(1875-1937)が最初にピアノ曲として1911年に作曲、その後1912年に管弦楽化しました 初演はピアノ版が1911年5月9日、管弦楽版が1913年9月25日です
この曲は第1曲「中ぐらいの速さで」、第2曲「とてもゆっくりと」、第3曲「中ぐらいの速さで」、第4曲「とても生き生きと」、第5曲「ほとんどレントの速さで」、第6曲「とても活発に」、第7曲「活発さを減じて」、第8曲「エピローグ:ゆっくりと」から成ります
オケは再び16型に拡大し、山田の指揮で演奏に入ります。色彩感溢れる演奏が繰り広げられますが、全体的にフルートの甲斐雅之、オーボエの吉村結実の演奏が冴え渡っていました
最後の曲はドビュッシー「管弦楽のための『映像』第3集」から「イベリア」です この曲はクロード・ドビュッシー(1862-1918)がスペインに想を得て1906年から09年にかけて作曲、1910年2月20日にパリで初演されました 第1曲「町の道と田舎の道」、第2曲「夜のかおり」、第3曲「祭りの朝」の3曲から成ります
山田の指揮で第1曲「町の道と田舎の道」の演奏に入ります カスタネットとタンブリンのコンビの演奏がいかにもスペイン情緒あふれていて印象的です ホルンとトランペットの華やかな演奏は太陽が燦燦と輝くスペインをイメージさせます ホルンは新日本フィルの日高剛の客演だろうか。凄く巧いです 第2曲「夜のかおり」ではオーボエの吉村結実の息の長い演奏が素晴らしかった 次の第3曲「祭りの朝」へ間断なく移るところは、チューブラー・ベルの音が合図となるかのように「静から動へ」「夜から朝へ」移行します カスタネットなどの打楽器群が大活躍し、賑やかな音楽が繰り広げられます オーケストラ総力を挙げてのフィナーレは圧巻でした
満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました 今季N響との共演はこの日が最後ということで、N響の団員から花束が贈られました
ところで、N響の機関誌「PHILHARMONY」11月号に「最も心に残った N響コンサート&ソリスト 2023-2024」の集計結果が紹介されていました これは聴衆のアンケートを集計したものです
1.コンサート
第1位=12月Aプロ:マーラー「交響曲第8番」ファビオ・ルイージ指揮
第2位=5月Aプロ:レスピーギ「ローマ三部作」他 同上
第3位=2月Aプロ:ショスタコーヴィチ「交響曲第13番」他 井上道義指揮
第4位=1月Aプロ:ラヴェル「ラ・ヴァルス」他 トゥガン・ソヒエフ指揮
第5位=6月Aプロ:スクリャービン「交響曲第2番」他 原田慶太楼指揮、反田恭平(ピアノ)
第6位=4月Cプロ:ブルックナー「交響曲第7番」 クリストフ・エッシェンバッハ指揮
第7位=4月Aプロ:ブラームス「交響曲第1番」他 マレク・ヤノフスキ指揮
第8位=1月Bプロ:ベートーヴェン「交響曲第3番」他 トゥガン・ソヒエフ指揮
第9位=11月Cプロ:コダーイ「ハーリ・ヤ―ノシュ」他 ゲルゲイ・マダラシュ指揮、阪田知樹(ピアノ)
第10位=6月Cプロ:ラヴェル「左手のためのピアノ協奏曲」他 沖澤のどか指揮、デニス・コジュヒン(ピアノ)
どうでしょう、この偏り具合は 第1位から第5位までAプロが独占し、さらに第7位にも入っています これに対しCプロは3つ、Bプロは1つしか入っていません これは圧倒的に指揮者第一で選んだ結果だと思います
2.ソリスト
第1位=反田恭平:6月Aプロ:スクリャービン「ピアノ協奏曲」
第2位=アリス・紗良・オット:12月Bプロ:リスト「ピアノ協奏曲第1番」
第3位=阪田知樹:11月Cプロ:リスト「ハンガリー幻想曲」
第4位=アレクセイ・ティホミーロフ(バス):2月Aプロ:ショスタコーヴィチ「交響曲第13番」
第5位=郷古廉 & 村上淳一郎:1月Bプロ:モーツアルト「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」
毎回の公演に協奏曲がプログラミングされているBプロが2つしか入っていないのは寂しい限りです
ちなみに、私はこの手のアンケートには一切答えません 理由は面倒くさいからです
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