人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ピエール・ルメートル著「炎の色(上・下)」を読む ~ 「天国でまた会おう」の主役エドゥアールの姉マドレーヌを主人公とした波乱万丈の復讐物語

2019年03月12日 07時22分24秒 | 日記

12日(火)。昨日 東日本大震災からちょうど満8年を迎えました あの日あの瞬間は内幸町のNPCビル8階の事務所で仕事をしている時でした。あれほど大きな縦と横の揺れを感じたのは生まれて初めてでした 急いで会議室のテレビを観ると大津波が畑をなめ尽くすように侵攻していく様子が映し出されていて、これは現実なのか?と、とても信じられない思いがしました 幸い私は都営地下鉄が夜中に復旧したので自宅に戻れましたが、マンションのエレベーターは止まっており、9階まで外の非常階段を上がりました 家に入ると台所は戸棚から落ちて割れたお皿やカップが床を占拠していました 居間のCDラックの上段からは数枚のCDが床に落ちて角が割れていましたが、幸いそこに人がいなかったのでけが人は出ませんでした 地震の時、わが家では食器類とともにCDが凶器になることを自覚しました

 

         

 

娘のひと言「ああ、唐揚げが食べたい」で、3年ぶりに鶏の唐揚げを作りました 本当は3年前に作った栗原はるみ先生のレシピで作りたかったのですが、そのレシピが探しても見つからず、同じ栗原先生の唐揚げのレシピを発見したものの内容がまったくあっけない簡単な内容だったので、COOKPADから詳しく手順が書いてあるレシピを選んで作りました 結論から言うと、見た通りの大失敗でした 何としても3年前に参考にした栗原先生のレシピを探し出して いつかリベンジします

 

     

 

         

 

ピエール・ルメートル著「炎の色(上・下)」(ハヤカワ文庫)を読み終わりました ピエール・ルメートルは1951年パリ生まれの作家・脚本家。2006年にカミーユ・ヴェル―ヴェン警部シリーズの第1作となる「悲しみのイレーヌ」でデビュー、2011年にシリーズ第2作として発表した「その女アレックス」は、英国推理作家協会賞(CWA)インターナショナル・ダガ-賞を受賞しました また、2013年に発表した初の文芸作品「天国でまた会おう」は、フランスで最も権威ある文学賞であるゴンクール賞およびCWA賞インターナショナル・ダガ-賞を受賞しました 2018年に発表された本作は「天国でまた会おう」三部作の第2巻に当たります

 

     

 

舞台は1927年2月のパリ。大実業家マルセル・ぺリクールの葬儀が粛々と進められていた。しかし、出棺の時、思いもかけない悲劇が起きる 故人マルセルの娘マドレーヌの息子ポール(7歳)が3階の窓から落ちて大けがを負ったのだ マドレーヌは亡父の地位と遺産を相続したものの、身体不自由な息子の看護に追われる日々を送ることになる しかし、その間にマドレーヌの叔父シャルル・ぺリクールやペリクール銀行の上級管理職員ギュスターヴ・ジョベールらによって彼女を陥れる陰謀が着々と進められていた その結果、マドレーヌは父親から受け継いだ遺産も邸宅も失い、小さなアパートで慎ましい生活を送らざるを得なくなってしまう また、彼女はポールの口から、3階の窓から落ちたのは当時の家庭教師アンドレ・デクルール(後にジャーナリスト)による折檻が原因だったことを聞きだす

彼女を裏切った者たちはそれぞれ成功への道を歩んでいた。マドレーヌは彼らに復讐することを決意する そして、マドレーヌの元夫アンリ・ドルネー・ブラデル(故人)の部下だったデュプレ(錠前製造工場の職工長)を味方に引き入れ、一人ひとり巧妙な罠を仕掛けて栄華の地位から引きずり下ろし復讐を遂げていく

 

     

 

この小説は、前作「天国でまた会おう」の主人公の一人だったエドゥアールの姉マドレーヌを主人公として描いた波乱万丈の復讐物語ですが、まさに読む手が止まりません

「天国でまた会おう」を読んだ時に思ったのですが、ピエール・ルメートルは相当クラシックが好きらしいということです ポールの面倒を看る看護師ヴラディがオペラ好きだということもあり、ポールは大のオペラ・ファンになります マドレーヌが買い与えた蓄音機から流れるオペラ「セビリアの理髪師」「後宮からの誘拐」「フィデリオ」「蝶々夫人」「カルメン」「ノルマ」「夢遊病の女」,「ランメルモールのルチア」「トスカ」「ロメオとジュリエット」「ファウスト」、そしてオペレッタ「メリー・ウィドウ」「微笑みの国」「パリの喜び」などを次々と聴いていきます ポールはオペラ歌手ソランジュ・ガリナートの大ファンになり彼女にファンレターを書きますが、そこから二人の文通が始まり、彼女からコンサートへの招待状が届くようになります ポールはマドレーヌと、あるいはヴラディに付き添ってもらいコンサートに出かけることになります

このソランジュ・ガリナートというオペラ歌手が誰をモデルにしているのかまったく見当もつきませんが、名前からしてフランスの歌手なのでしょう

なお、三部作の完結篇となる次作では、フランス軍の敗退とドイツ軍のフランス侵攻、ナチス占領下へと至る1940年代が描かれ、「天国でまた会おう」でエドゥアールの仮面造りを手伝った少女ルイーズが主人公になるとのことです    待ち遠しいです。その前に「天国でまた会おう」の映画を観なければ、と思います

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新国立劇場オペラ研修所修了公演 モーツアルトの歌劇「ドン・ジョバン二」を聴く:19期~21期の出演歌手陣と回転舞台を有効活用した舞台演出にブラボー! / ベートーヴェンの引っ越し

2019年03月11日 07時21分29秒 | 日記

11日(月)。昨日の日経日曜版のコラムにピアニストの本田聖嗣さん(1970年東京生まれ)が、「音楽家の引っ越し」というエッセイを書いています 一部をご紹介すると次の通りです

「ピアノという楽器を持ち、練習で毎日 音を出すとなると、住宅事情に困る 自分は14年間のパリ生活のうち8回引っ越した 歴史上の引っ越し魔として知られているのは葛飾北斎とベートーヴェンだが、作曲家ベートーヴェンの引っ越しの原因として、彼が片付けられない独身男だったという事情のほかに『近所迷惑なピアノの大音響』があったのは、ほぼ間違いない 作曲家もピアニスト同様、ピアノで音を出しながら作曲する ライプツィヒにあるメンデルスゾーンの家を訪ねても、ザルツブルクのモーツアルトの生家・転居後の家を訪ねても、つい考えてしまうのは『隣家から苦情はこなかったか?』ということだ

ネットで調べた情報なので どこまで信用できるか分かりませんが、一説によるとベートーヴェンは22歳でウィーンに移住して以来56歳で死去するまでに79回(1年に平均2回)、葛飾北斎は生涯に93回も引っ越ししていたそうです

このエッセイを読んで思い出したのは、ベートーヴェンの場合、大きな音で作曲をしていると、家の外で聞き耳を立てている別の音楽家(あるいは楽譜出版者)がその音を書き取って、ベートーヴェンが楽譜を出版する前に作品として売り出してしまう恐れがあったので住居を頻繁に変えた、という説です つまり、当時は音楽著作権などない時代だったので、楽譜として出版するのは早い者勝ちだったということです

ただ、本当のところは、音がうるさいのに加えて、ベートーヴェンが部屋を汚く使用していたので大家さんからいつも苦情を受けていたから、というのが説得力のある説だと思います

 

         

 

昨日、初台の新国立劇場・中劇場で新国立劇場オペラ研修所修了公演:モーツアルト「ドン・ジョバンニ」を聴きました  3月8,9,10日の3回公演で、8日・10日と9日のダブルキャストです。10日のキャストは、ドン・ジョバンニ=高橋正尚、ドンナ・アンナ=平野柚香、ドン・オッタ―ヴォ=水野優、ドンナ・エルヴィーラ=十合翔子、レポレッロ=伊良波良真、ツェルリーナ=斉藤真歩、マゼット=井上大聞、騎士長=松中哲平です 管弦楽=新国立アカデミーアンサンブル、指揮=河原忠之です

 

     

 

自席は1階14列31番、左ブロック右から2つ目です。会場は9割方埋まっている感じです

オーケストラピットには「新国立アカデミーアンサンブル」の面々がスタンバイしています  メンバーはどういう人たちか不明ですが、普段のオペラ公演でピットに入るのは東京フィルか東京交響楽団なので、それらのメンバーの有志かも知れません。新国立オペラ研修所音楽主任も務めるピアニストの河原忠之氏はチェンバロを弾き振りします

 

     

 

壮絶な序曲が演奏され、幕が開きます まずレポレッロが出てきて「トランプみたいに自分のことしか考えないご主人に仕えるのはもうごめんだ いつだって俺が尻ぬぐいさせられるんだから、たまったもんじゃないよ トランプの元個人弁護士マイケル・コーエンさんの気持ちがよくわかるよ」とは歌わないけれど、主人のドン・ジョバンニに愛想を尽かす歌を歌います ここから、ドン・ジョバンニとドンナ・アンナが争いながら出てきて、レポレッロと3重唱になり、ドンナ・アンナの父親である騎士長が登場しドン・ジョバンニと決闘して刺殺されるのですが、私は序曲から繋がるノンストップ・ミュージックがこのオペラの中で一番好きです

ドン・ジョバンニを歌ったバリトンの高橋正尚氏は国立音大大学院修了の19期生ですが、ほぼ出ずっぱりの主役を立派に務めました 演技力もあり存在感が抜群でした

ドンナ・アンナを歌ったソプラノの平野柚香さんは国立音大卒、東京藝大大学院修了の20期生ですが、歌唱力が優れているばかりでなく、演技にも説得力がありました

ドンナ・エルヴィーラを歌ったメゾソプラノの十合翔子(そごう しょうこ)さんは神戸女学院大卒の19期生ですが、出演者の中で一番、声に魅力を感じました 個性という点では最も目立っていました

ツェルリーナを歌ったソプラノの斉藤真歩さんは国立音大大学院修了の20期生ですが、よく伸びる声で、容姿もチャーミングでツェルリーナにピッタリでした

ドン・オッタ―ヴォを歌ったテノールの水野優氏は愛知県立芸術大大学院修了の19期生ですが、魅力のある高音で聴衆を魅了しました

レポレッロを歌ったバリトンの伊良波良真氏は沖縄県立藝大卒の19期生ですが、悪漢ドン・ジョバン二に振り回される従者を好演しました

マゼットを歌ったバリトンの井上大聞氏は東京藝大大学院修了の21期生ですが、声自体に魅力がありました

騎士長を歌ったバスの松中哲平氏は武蔵野音大大学院修了の16期生(賛助出演)ですが、出番が少ないにも関わらずドスの効いたバスの魅力がたっぷりで存在感が抜群でした

 

     

 

第2幕の終盤、ドン・ジョバンニが騎士長の手によって地獄落ちするシーンで(一旦)幕が降りました ここで会場いっぱいの拍手が起こりました 悪漢ドン・ジョバンニが地獄に落ちたのでオペラが終わったと思ったのでしょうか ちょっと待ってください。オペラはまだ終わっていません。残された登場人物たちによる六重唱が残っています。この六重唱こそモーツアルト・フィナーレです

さて、演出上で納得できないところが一つだけありました それは冒頭のシーンです。ドン・ジョバンニとドンナ・アンナが登場して言い争うわけですが、ドン・ジョバンニは仮面を付けているわけでもなくマントで顔を隠しているわけでもないのに、この時点でドンナ・アンナは相手がドン・ジョバン二だと気が付かないのです そのあと、父親である騎士長が殺されて 嘆いている時に、ドン・ジョバン二が慰めの言葉をかけるのですが、彼が去ってから「あの声は、私を襲った男の声だ」と初めて気が付くのです 「夜のシーンで辺りが暗いので相手の顔は良く見えないはず」とは言え、これはいかにも不自然です 少しでもリアリティーを持たせるためには、ドン・ジョバンニにアイ・マスク(怪傑ゾロのような)を着用させるとか、マントで顔を隠すように演技させるとかすべきだと思います

とは言うものの、回転舞台を有効に使った演出は効果抜群でした 通常のオペラ公演では、場面転換で大道具を動かす関係で間が空いてしまいがちですが、舞台を45度回転させるだけで次のシーンにすぐ移るので緊張感が持続され、モーツアルト特有の軽快なテンポによる音楽の流れが途切れることがありません いかにモーツアルトのオペラがアリアに次ぐアリア、重唱に次ぐ重唱で出来ているかが手に取るように分かります まさに「ノンストップ・モーツアルト」を可能にしたのが、この回転舞台を有効活用した舞台演出だったと言えるでしょう

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クァルテット・エクセルシオ ✕ クァルテット奥志賀でモーツアルト「弦楽四重奏曲第16番K.428」、ヤナーチェク「弦楽四重奏曲第1番」、エネスコ「弦楽八重奏曲」を聴く ~ 山田百子さん退団

2019年03月10日 07時23分43秒 | 日記

10日(日)。報道によると、2月末の米朝首脳会談で合意が見送られた後、北朝鮮のミサイル施設の動きが活発化していることが判明するなか、トランプ米大統領は8日、ホワイトハウスで記者団に対し「もし私が(ミサイル発射)実験を見れば、私は極めて失望するだろう」と述べ、北朝鮮をけん制したそうです 失望するなら誰でもできる。失望しなくて済むように対処するのが一国の大統領の仕事じゃないのか

 

         

 

昨日、晴海の第一生命ホールで「クァルテット・エクセルシオ ✕ クァルテット奥志賀」のコンサートを聴きました プログラムは①モーツアルト「弦楽四重奏曲第16番変ホ長調K.428」(クァルテット奥志賀)、②ヤナーチェク「弦楽四重奏曲第1番”クロイツェル・ソナタ”」(クァルテット・エクセルシオ)、③エネスコ「弦楽八重奏曲ハ長調作品7」(合同)です

今年、結成25周年を迎えたクァルテット・エクセルシオは ヴァイオリン=西野ゆか、山田百子、ヴィオラ=吉田有紀子、チェロ=大友肇というメンバーです が、プログラムに挟み込まれたチラシに「本日の出演者変更ならびに、山田百子(第2ヴァイオリン)退団のお知らせ」が載っていました それには次のように書かれていました

「本日は、山田百子(第2ヴァイオリン)が健康上の理由により出演できなくなりました。代演として双紙正哉が出演いたします。(中略)結成25周年を迎え、今後の活動のさらなる充実を期しておりましたが、この度 第2ヴァイオリンの山田百子が退団いたしました。メンバーとして15年間活動してまいりましたが、今後は自分のペースで新たに活動を続けることとなります。クァルテット・エクセルシオは、2019年6月の定期演奏会をめどに新メンバーとして北見春菜を迎え、引き続き演奏活動や後進の育成を通して、日本の室内楽の発展とクァルテット・エクセルシオ自身の進化を追求してまいります。引き続き応援賜りますよう、何卒、よろしくお願いいたします」

「西野ゆかさんの長期休養に次いで山田百子さんもか」と思っていたら、退団とはびっくりです 彼女は演奏が素晴らしいだけでなくドイツ語がペラペラなので他のメンバーが海外公演で頼りにしていたと思います 本当に残念です なお、後任の北見春菜さんはエクセルシオのメンバー3人と同じ桐朋学園大学の出身で、サントリーホール室内楽アカデミー第1期・第2期修了生です これにより、エクセルシオのヴァイオリン奏者の一人は 遠藤香奈子さん(現・都響第2ヴァイオリン首席) ⇒  山田百子さん  ⇒  北見春菜さんへと引き継がれることになります

また、今回 山田さんの代演を務める双紙正哉氏は同じく桐朋学園出身で、現在 遠藤香奈子さんとともに東京都交響楽団の第2ヴァイオリン首席奏者を務めています

一方、クァルテット奥志賀は東京藝大、桐朋学園大を卒業したメンバーが小澤国際室内楽アカデミー奥志賀で出会い、研鑽を積んで 2014年に結成した弦楽四重奏団で、ザルツブルク・モーツアルト国際室内楽コンクール2015で第1位となっています ヴァイオリン会田莉凡、小川響子、ヴィオラ=石田紗樹(今年から新メンバー)、チェロ=黒川実咲というメンバーから構成されています

 

     

 

自席は1階6列11番、左ブロック右から2つ目です。会場は1階席を中心に8割程度埋っているでしょうか

1曲目はモーツアルト「弦楽四重奏曲第16番変ホ長調K.428」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1782年から85年にかけて作曲し、ハイドンに捧げた6つの弦楽四重奏曲(いわゆる「ハイドン・セット」第14番~19番)の一つです。第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「メヌエット:アレグロ~トリオ」、第4楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

クァルテット奥志賀の4人が、ピンク、白、薄緑色といった思い思いの鮮やかな衣装で登場、配置に着きます 左から小川、会田、黒川、石田という並びです。第1ヴァイオリンの小川さんを中心に緻密なアンサンブルが奏でられます それぞれがお互いの音を聴きながら演奏している様子が窺がえ、好感が持てました

2曲目はヤナーチェク「弦楽四重奏曲第1番”クロイツェル・ソナタ”」です この曲はチェコ出身のヤナ―チェク(1854-1928)が、トルストイの小説「クロイツェル・ソナタ」に触発されて1923年に作曲した作品です 第1楽章「アダージョ~コン・モート」、第2楽章「コン・モート」、第3楽章「コン・モート~ヴィーヴォ~アンダンテ」、第4楽章「コン・モート(アダージョ)」の4楽章から成ります

クァルテット・エクセルシオの3人+双紙正哉氏が配置に着きます。左から西野、双紙、大友、吉田という並びです。女性二人は紫系統のシックな衣装です

そもそもこの曲の元になっている小説「クロイツェル・ソナタ」は、不倫に走った妻を殺害した物語なので、音楽の内容もそれなりにおどろおどろしいものがあります 演奏を聴いていて感じたのは「慟哭の音楽」あるいは「緊迫感に満ちた音楽」です


     


休憩後のプログラムはエネスコ「弦楽八重奏曲ハ長調 作品7」です   この曲はルーマニア出身のジョルジュ・エネスコ(1881‐1955)が19歳の時、1900年に作曲した作品です 第1楽章「トレ・モデレ」、第2楽章「トレ・フギュ」、第3楽章「ラントマン」、第4楽章「ムヴモン・デ・ヴァルス・ヴィアン・リィゼム」の4楽章から成ります

8人のメンバーが配置に着きます。奥志賀のメンバーは”お色直し”をして赤系統(黒川さんはエクと同じ紫系統)の艶やかな衣装を身にまとっています

左から会田、西野、双紙、小川(以上ヴァイオリン)、石田、吉田(以上ヴィオラ)、大友、黒川(以上チェロ)という並びで、奥志賀メンバーがそれぞれ第1を務めます

この曲を聴くのは2度目です 1回目は初めてだったので何だかよく分からなかったのですが、今回は曲自体の素晴らしさが、ひしひしと伝わってきました それは多分、第1ヴァイオリンの会田莉凡さんを中心として、緻密で民俗色豊かな演奏が繰り広げられたからだと思います とくに第1楽章は、メンデルスゾーンの「弦楽八重奏曲」のように推進力に満ちたメロディーが演奏され、親しみを感じました

良い演奏というのは、聴き終わったあとで その作曲家を再認識したり その曲が好きになったりするものですが、私はこの日の演奏を聴いてこの曲が好きになりました

8人はアンコールに、これしかないという曲、メンデルスゾーン「弦楽八重奏曲変ホ長調 作品20」から第1楽章「アレグロ・モデラート・マ・コン・フォーコ」を 会田莉凡さんのリードにより鮮やかに演奏、会場いっぱいの拍手を浴びました

次にこの組み合わせで演奏する時はメンデルスゾーンをメインにプログラミングしてほしいと切に思います

 

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィリップ・ド・ブロカ監督「まぼろしの市街戦」、サム・ペキンパー監督「戦争のはらわた」を観る~流れるのはビゼー「アルルの女」、ドイツ民謡「幼いハンス」:早稲田松竹

2019年03月09日 07時20分20秒 | 日記

9日(土)。報道によると、覆面プロレスラー「デストロイヤー」として日米で活躍したリチャード・べイヤーさんが3月7日、米ニューヨーク州バファロー郊外の自宅で死去したとのことです さすがは「4の字固め」が得意だっただけあって、亡くなる歳も4の倍数の88歳で固めました 現在 アメリカは自国第一主義を掲げる「世界秩序のデストロイヤー(破壊者)」が大統領を務めています 反則技連発のタイガー・ジェット・シン並みのヒール(悪役)=トランプ・アメリカ・ファーストを倒すヒーローはいつ現れるのでしょうか 

ともあれ、力道山、アントニオ猪木とともに日本のプロレス界を牽引してくれた本物のデストロイヤーさんのご冥福をお祈りいたします

 

         

 

昨日の夕食は「すき焼き」にしました。たまにはね

 

     

 

         

昨日、早稲田松竹で「まぼろしの市街戦」と「戦争のはらわた」の2本立てを観ました

まぼろしの市街戦」はフィリップ・ド・ブロカ監督・製作・脚本による1966年フランス映画(102分:4Kデジタル修復版)です

時は第一次世界大戦末期。敗走中のドイツ軍が、占拠したフランスの小さな町に時限爆弾を仕掛けて撤退した 進撃するイギリス軍の伝書鳩係の兵士プランピック(アラン・ベイツ)は、フランス語ができると言うだけの理由で爆弾解除を命じられる 彼は2羽の鳩とともに町に潜入するが、住民たちが逃げ去った町では、精神病院から解放された患者やサーカスの動物たちが解放の喜びに浸り、あたかもユートピアのような生活が営まれていた プランピックは爆弾発見を諦め、患者たちから王と崇められながら過ごすことになる やがて時限爆弾の仕掛けられた場所と爆発を阻止する方法を発見し、町を危機から救う 次の任地へ向かうことを命令されたプランピックはトラックから脱走し、町の精神病院に戻り患者たちと楽しく過ごすのだった

 

     


この映画は、戦争のばかばかしさをユーモアを交えて描いた傑作です 住民がいなくなった社会で、将軍になったり、公爵になったり、理髪師になったり、娼婦になったりと、思い思いの役割を演じる精神病院の患者たちの生活こそがまともな世界で、お互いに殺し合う戦争が異常な世界だということを何気に主張しています それを証拠に、プランピックは「もう戦争に行くのは嫌だ」として、精神病院の患者たちの元へ戻り 一緒に楽しく生活する道を選んでいます

この映画では、娼婦に成り切った患者がプランピックを歓迎して歌を歌うシーンがあります 最初はあまりにもゆったりとしたメロディーだったので何の曲か分らなかったのですが、頭の中でメロディーを早回ししたら、ジョルジュ・ビゼー「アルルの女:第1組曲」の「前奏曲」冒頭のメロディー(プロヴァンス民謡『三人の王の行進』による)であることが分かりました フランス映画ですからフランスの作曲家の曲を使ったのだと思います プランピックは患者たちから王と崇められるわけですから、選曲に意味はあります


         


「戦争のはらわた」はサム・ペキンパー監督による1977年イギリス・ドイツ合作映画(133分:デジタル・リマスター版)です

舞台は第二次世界大戦下の1943年、ロシア戦線。ソ連軍の戦闘が激化し、撤退を余儀なくされていくドイツ軍の小隊長シュタイナー伍長(ジェームズ・コバーン)は、プロイセンの貴族の血を引き、勲章を手に入れることしか興味のない無能な指揮官のシュトランスキー大尉(マクシミリアン・シェル)を嫌悪していた 2人の関係が険悪になっていく中、シュトランスキーは勲章を得るため、叙勲のための推薦人になってほしいとシュタイナーに頼むが拒まれる。このことを根に持ったシュトランスキーは、前線から引き揚げてくるシュタイナー小隊をせん滅する策略を図る


     


第二次世界大戦を描いた映画は、ヒトラーのナチス・ドイツを悪者にする内容の作品が圧倒的に多いと思いますが、この映画は、ドイツ側から捉えた戦争映画です シュタイナーは、勲章が欲しいがために味方をせん滅しようとした上司のシュトランスキーを殺さず、部下のように従わせ、おろおろするシュトランスキーの態度を見て高笑いするラストシーンが印象的です

この映画の冒頭は、ヒトラーの姿やドイツ軍の行進などの記録映像が映し出されますが、そのバックで流れるのは児童合唱によって歌われるドイツの古い民謡「幼いハンス」です 日本で「蝶々 蝶々 菜の葉に止まれ」という歌詞で知られている唱歌「ちょうちょう」の元になった民謡です Wikipediaによると、この曲はドイツ東部・ドレスデンの教師だったフランツ・ヴィーデマン(1821-1882)が作詞したもので、幼い「ハンスちゃん」が大人の「ハンス」に成長していくという歌詞には、子どもたちに別離・出発・悲しみからの回復を経験させるという教育上の目的があったとのことです 映画のラスト、無能なシュトランスキーがシュタイナーから嘲笑されるシーンでもこの民謡が流れますが、大人になっても勲章にしか興味のない 子どものような「ハンスちゃん=シュトランスキー」をおちょくっているかのようです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

吉永小百合・堺雅人共演「北の桜守」、鄭義信監督、真木よう子・井上真央・桜庭ななみ・大泉洋出演「焼肉ドラゴン」を観る~新文芸坐

2019年03月08日 06時55分31秒 | 日記

8日(木)。報道によると、米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」が5日、北朝鮮が同国北西部・東倉里のミサイル施設で復旧作業を始めているという分析結果を発表したが、これを受けてトランプ大統領は6日、ホワイトハウスで「(事実であれば)金委員長にとても失望するだろう」と記者団に語ったそうです。同じ独裁者同士でも、相手の真意は読めなかったようですね

 

         

 

昨日、夕食に「鶏肉と野菜の簡単蒸し」を作りました これは河野雅子先生のレシピです。香味醤油が決め手です

 

     

 

         

 

昨日、池袋の新文芸坐で「北の桜守」と「焼肉ドラゴン」の2本立てを観ました

「北の桜守」は滝田洋二郎監督による2018年製作映画(126分)です

舞台は1945年。樺太で家族と暮らしていた日本人女性・江連てつ(吉永小百合)は、ソ連軍の侵攻によって土地を奪われてしまう 夫(阿部寛)が出征し、息子を連れて北海道の網走に辿り着いた彼女は、過酷な環境や貧しさと戦いながら息子を必死に育て上げていく 71年、てつの息子・修二郎(堺雅人)はビジネスで成功を収め、15年ぶりに網走を訪れる。たった一人で夫を待ち続け、慎ましい生活を送っていた年老いた母の姿を見た修二郎は、母を引き取り札幌で一緒に暮らすことを決める しかし、海外生活の長かった妻・真理(篠原涼子)との3人の生活はスムーズにいかず、てつは家を飛び出してしまう 修二郎は懸命に捜索し、桜の木を手入れしているてつを発見する


     


この作品は女優・吉永小百合の120作目となる映画出演作で、吉永主演の「北の零年」「北のカナリアたち」に続く「北の三部作」の最終章に位置づけられるドラマです ケラリーノ・サンドロヴィッチの演出により、出演者が舞台で演技をするシーンも交えながら母と子の約30年にわたる軌跡を描いています

江連修二郎は24時間営業の小売店舗でホットドッグを売るのを手始めに、母親の握ったオニギリを商品化して販売するなど、徐々に商品の種類を増やして 店をチェーン店化していくという設定ですが、これってセブンイレブンをモデルにしたのだろうか、と思ったりしました


         


「焼肉ドラゴン」は鄭義信原作・監督・脚本による2018年製作映画(126分)です

舞台は高度経済成長と大阪万博に沸く1970年代。関西のある地方都市で小さな焼肉店「焼肉ドラゴン」を営む夫婦・龍吉(キム・サンホ)と英順(イ・ジョンウン)は、静花(真木よう子)、梨花(井上真央)、美花(桜庭ななみ)の3姉妹と長男・時生の6人暮らしをしていた 龍吉は戦争で故郷と左腕を奪われながらも常に明るく前向きに生きており、店内は静花の幼馴染みの哲男(大泉洋)ら常連客たちでいつも賑わっていた 強い絆で結ばれた彼らだったが、やがて時代の波が押し寄せ、実は国有地を不法占拠していた土地からの立ち退きを余儀なくされる


     


この作品は脚本家としても活躍する劇作家・鄭義信が初メガホンをとり、自身の戯曲「焼肉ドラゴン」を映画化したものです

なぜタイトルが「ドラゴン」なのかと言えば、主人公の名前「龍吉」の龍がドラゴンだからですが、何に驚いたかって、井上真央の変貌ぶりには心底驚きました 「白雪姫殺人事件」のヒロインをはじめとして主に真面目な女性を演じてきた井上真央しか知らない私にとって、コテコテの大阪弁でヤクザのようにわめき立てる彼女の演技には、「えっ、これマジで井上真央?」と驚愕しました しかも、哲男と結婚したと思ったら、別の男に心を移して再婚してしまう役割を演じているのです。マジっすかです 人はこれを演技の幅が広がったというのでしょうね

3人の姉妹はそれぞれ新たな伴侶を得て 最終的には落ち着くところに落ち着きます 次女の梨花は 哲男と別れ 韓国人と結婚し韓国に向かい、三女の美花は バツイチの日本人と結婚し日本に残り、長女の静花は 梨花と別れた哲男とともに北朝鮮に向かいます 静花と哲男の行方が気になります

映画の中で何度か繰り返される「たとえ昨日がどんな日でも、明日はきっとえぇ日になる」という言葉が印象に残ります

 

         

 

新文芸坐ではでは3月12日(火)から22日(金)まで「没後50年 名匠・成瀬巳喜男 戦後名作選」が上映されます

 

     

 

上映スケジュールは下のチラシの通りですが、下欄の「成瀬巳喜男のプロフィール」に致命的な誤植があります これについて、女性スタッフに「これ、おかしいですよね」と指摘したら、「そうなんですよ~」と微笑み返しされました どうやら映画館側も気が付いているようです 皆さんパッと見て分かりますか

 

     

 

     

 

言うまでもなく、成瀬巳喜男の生年は1950年ではなく1905年です

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅田俊明 ✕ 大谷康子 ✕ 東京都交響楽団でサン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番」、ブラームス「交響曲第2番」他を聴く / METライブビューイング「カルメン」の座席指定を取る

2019年03月07日 07時21分30秒 | 日記

7日(木)。108日にわたり小菅の東京拘置所に勾留されてきた日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(64)が6日午後、保釈保証金10億円を納付し保釈されました 10億円ものお金をポンと出せるところが凄いと思うと同時に、どこでどうやって手に入れたお金なんだろうか?と疑ってしまうのは私一人でしょうか

 

         

 

昨日、夕食に「豚小間ポークケチャップ」を作りました COOKPADのレシピですが、簡単で美味しいです

 

     

 

         

 

METライブビューイング、ビゼー「カルメン」の座席指定を取りました 新宿ピカデリーで12日(火)午前10時上映の部です カルメンをフランスの若手メゾ・ソプラノ、クレモンティーヌ・マルゲーヌが歌います

 

     

 

ついでにMETライブのムビチケ3枚セットを1セット購入しました 今シーズンは「カルメン」のあと、ドニゼッティ「連帯の娘」、ワーグナ―「ワルキューレ」、プーランク「カルメル会修道女の対話」の3作を残すだけとなりました

 

     

 

         

 

昨夕、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで東京都交響楽団のコンサートを聴きました これは「2019都民芸術フェスティバル参加公演」です。プログラムは①ロッシーニ:歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲、②サン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調作品61」、③ブラームス「交響曲第2番ニ長調作品73」です ②のヴァイオリン独奏は大谷康子、指揮は梅田俊明です

 

     

 

自席は2階L列51番、右ブロック左通路側です。会場は1階席を中心に9割方埋まっている感じです。大谷人気でしょうか

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの都響の並び。コンマスは山本知重氏です

1曲目はロッシーニ:歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲です この歌劇はジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868)が24歳の時、1816年に完成させた作品で、「街の何でも屋」フィガロがアルマヴィーヴァ伯爵とロジーナを結びつけるまでを描いた喜劇的オペラです このオペラの特徴である「ロッシーニ・クレッシェンド」が、この序曲の中にも現われます 梅田氏の指揮で演奏が開始されますが、オーボエ首席の広田智之の演奏が冴えています 全体的にはロッシーニはもっと愉悦感に満ちた活気ある演奏が望ましいと思いました

2曲目はサン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調作品61」です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1880年に作曲し、名匠パブロ・デ・サラサーテに献呈され、1881年に彼の独奏で初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンティーノ・クアジ・アレグレット」、第3楽章「モルト・モデラート・エ・マエストーソ~アレグロ・ノン・トロッポ」の3楽章から成ります

水色の鮮やかな衣装を身に着けた大谷康子さんが登場、第1楽章の演奏に入ります 冒頭から力強いヴァイオリンが会場を支配します。私は第2楽章が大好きです 大谷さんは優しくしなやかに音を紡いでいきます オーボエ、フルートが華を添えます。第3楽章は一転、スケールの大きな演奏に転換します オケとの丁々発止のやり取りにより躍動感あふれるフィナーレを迎えます 独奏ヴァイオリンは高音部が若干キツイと思われるところもありましたが、全体的にはテクニックで豊かな音楽性を保っていました

終演後、カーテンコールが繰り返されますが、さすがに長年 東京交響楽団のコンマスを務めてきただけあって、自身が拍手を受けるだけでなく オケの楽員を引き立て、ヴァイオリン・セクションのトップ4人と握手を交わします オーケストラからも大きな拍手が送られるのは こういう心遣いがあってこそでしょう

アンコールは演奏しませんでした 休憩時間にサイン会が控えていたからでしょう こういうところは しっかり ちゃっかり しているなあ、と思います


     


プログラム後半はブラームス「交響曲第2番ニ長調作品73」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833-1897)が44歳の時、1877年に作曲し、同年12月30日にウィーン楽友協会大ホールでハンス・リヒター指揮ウィーン・フィルによる初演されました。第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アダージョ・ノン・トロッポ~リステッソ・テンポ・マ・グラツィオーソ」、第3楽章「アレグレット・グラツィオーソ~プレスト・ノン・アッサイ」、第4楽章「アレグロ・コン・スピリート」の4楽章から成ります

梅田氏が再度登場し、さっそく第1楽章に入ります   残念なことに冒頭のホルンが一瞬出遅れました  「曲の冒頭」✕「ホルン」=「最大の緊張感」という計算式が成り立つのではないか、と思うほど演奏者にとっては難しい局面だと思います   聴くだけの当方は気楽なものですが、演奏側はたまったものではないでしょう。お察しします    だけど、冒頭はピタリと合わせてほしいというのが正直な希望です

梅田氏のテンポはかなりゆったりしたもので、この調子で最後までいくのかな、と思っていたら、徐々にクレッシェンドしていき心地よい軽快なテンポに移行していきました   第2楽章は広田氏のオーボエが冴えていました  第3楽章を経て、第4楽章は明るく軽快な音楽で、精神が解放されるような気分になります   ホルンも挽回しました

演奏を聴き終わってあらためて思ったのは、ブラームスの交響曲は4曲とも名曲だと思うけれど、一番明るくて健康的で清々しいのは「第2番」だろうな、ということです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本モーツアルト協会第607回演奏会=「ディベルティメントK.213、K.240、K.252」他のチケットを取る / タイ映画「バッド・ジーニアス」、韓国映画「1987、ある闘いの真実」を観る

2019年03月06日 07時19分01秒 | 日記

6日(水)。AFP通信などによると、ハノイで開かれた夕食会で出された最高級のステーキの焼き方について、トランプ米大統領はよく焼いて中まで火を通す「ウェルダン」だったのに対し、金正恩朝鮮労働党委員長は外側だけ焼いて中は生状態の「レア」を指定していたとのことです 焼き方はそれぞれ異なるにしても、お互いに「煮ても焼いても食えねえヤローだ」と思っていたことは容易に想像できます ステーキ用の牛肉は北朝鮮が冷蔵庫に入れて特別列車で運んできたものだそうです 霜降りのステーキ肉でトランプの譲歩を引き出そうとしていたのだろうか? マックのハンバーガーが大好きなトランプなら乗ってくるだろうと思って トランプは「ポテトとコークを付けてくれなきゃ譲歩しないよ」と言ったとか言わなかったとか

 

         

 

昨日、夕食に「鶏のしぐれ煮」と「トマトとキャベツとエノキダケとハムのスープ」を作りました 「鶏の~」は久しぶりに作りましたが、大根おろしがよく絡んで美味しかったです

 

     

 

         

 

3月13日(水)午後6時45分から東京文化会館小ホールで開かれる「日本モーツアルト協会第607回演奏会」のチケットを取りました プログラムはモーツアルトのディベルティメント①ヘ長調K.213、②変ロ長調K.240、③変ホ長調k.252、④ヘ長調k.253、⑤変ロ長調k.270、⑥12のホルン二重奏曲K.487です 演奏は、オーボエ=荒木奏美、浅原由香、ホルン=濱地宗、鈴木愛、ファゴット=長哲也、坂井由佳です 私はクラシックを聴き始めた頃からモーツアルトの作品を全曲生演奏で聴きたいと思っていました。今回は滅多に演奏されない作品を一度に聴ける貴重なチャンスです

 

     

 

         

 

昨日、神楽坂のギンレイホールで「バッド・ジーニアス」と「1987、ある闘いの真実」の2本立てを観ました

「バッド・ジーニアス」はナタウッド・ブーンビリヤ監督・脚本による2017年タイ映画(130分)です

女子高生リンは小学校、中学校と優秀な成績を収め、その頭脳を見込まれて進学校に特待奨学生として転入してきた テストの最中にリンが友人のグレースに自分の答案をカンニングさせて助けたら、グレースの彼氏バットがその噂を耳にし、試験中にリンが答えを教え 代金をもらうというビジネスを持ちかける さまざまな高度な手段を駆使し、学生たちは試験を攻略する。それに伴ってリンの売り上げも増加していく そして、多くの受験生の期待を受けたリンたちは、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一試験「STIC」攻略という挑戦に挑むことになる リンのライバル特待生バンクを巻き込んで二人がシドニーで試験を受け、その答えをトイレに隠したケータイで本国に送信し、バットたちがバーコード化したものを鉛筆に貼りつけ、受験生たちにバイク便で届けるという 時差を利用した巧妙な手口だった しかし、二人の特待生は得るものが大きかった一方、失うものがそれ以上に大きかった

 

     

 

この映画は、中国で実際に起こったカンニング事件をモティーフに製作され、タイで大ヒットしたエンタテインメントで、天才少女を中心とした高校生チームが世界規模のカンニング・プロジェクトに挑む姿を描いています

面白いと思ったのは、カンニングの方法です それは、リンがピアノの鍵盤を叩く動作で4択、5択問題の答えを他の学生に教えるというやり方です。例えばA・B・C・Dのうち正解を選ぶ問題で、ベートーヴェンの「エリーゼのために」を弾く動作はAが、モーツアルトの「トルコ行進曲」を弾く動作はBが正解というものです たしかに音さえ立てなければ証拠が残りませんね

音楽ついでに言うと、特待生バンクはいつもイヤホンでモーツアルトの歌劇「魔笛」の「夜の女王のアリア」を聴いていました また、リンとバンクがシドニーに乗り込むときはモーツアルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の冒頭部分が威勢よく流れていました

現在、タイでこういうエンターテインメント映画が作られているとは意外でしたが、ナタウッド・ブーンビリヤ監督はクラシック音楽が好きなんだろうか、と思ったりしました

 

         

 

「1987、ある闘いの真実」はチャン・ジュナン監督による2017年韓国映画(129分)です

舞台は1987年1月、全斗喚大統領による軍事政権下の韓国。南営洞警察のパク所長は北分子を徹底的に排除するべく、取り調べを激化させていた そんな中、行き過ぎた取調べによりソウル大学の学生が死亡してしまう 警察は隠蔽のため遺体の火葬を申請するが、違和感を抱いたチェ検事は検死解剖を命じ、拷問致死だったことが判明する さらに、政府が取り調べ担当刑事2人の逮捕だけで事件を終結しようとしたことに気づいた新聞記者や刑務所看守らは、真実を公表すべく奔走する また、殺された大学生の仲間たちも立ち上がり、事態は韓国全土を巻き込む民主化闘争へと展開していく


     

 

この映画は、韓国民主化闘争の実話を、一部フィクションを交えて描いた社会派ドラマです 当時の実際のテレビ映像も流れますが、あの当時、映像を見ながら感じていたのは、軍事政権下の韓国が「反共」の大義名分のもとにひどい状況に陥っているということと、20年近く前に日本で起きていた学園紛争でした いつの時代でも、どこの国でも、時の権力は最終的には力で押し切ろうとします。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という格言があります。時の権力者にこそこの格言を肝に銘じて政権の運営に当たってほしいものです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

萩原麻未 ✕ 梁美沙 ✕ 堤剛でドヴォルザーク「ピアノ三重奏曲第4番”ドゥムキ―”」、ベートーヴェン「チェロ・ソナタ第4番」、ラヴェル「VnとPfのためのソナタ第2番」他を聴く

2019年03月05日 07時18分24秒 | 日記

5日(火)。報道によると、トランプ米大統領は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談の結果に関して「我々は良好な関係を進展させた」と語る一方、「私は何も渡していない。すべてがうまくいけば、ほかの国から渡すようにするつもりだ」と述べ、米国以外の国々に北朝鮮への経済支援を行うよう求めていくことを示したそうです トランプの考えることは単純明快です。「アメリカ・ファースト」の精神に則って、アメリカの利益にならないことには一切お金を出さないということ。早い話が韓国と日本が経済支援すれば良いということです 日本は こういう大統領といつまで付き合っていかなければならないのでしょうか   トランプ占いでもやってみますか

 

         

 

昨日、夕食に「ひき肉と野菜のドライカレー」を作りました 材料は玉ねぎ、茄子、ピーマン、トマト、挽肉ですが、ヘルシーで美味しいです

 

     

 

         

 

昨夕、上野の東京文化会館小ホールで2019都民芸術フェスティバル参加公演「深淵なるトリオの調べ」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「チェロ・ソナタ第4番ハ長調 作品102-1」、②ラヴェル「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ  ト長調」、③ハルヴォルセン「ヘンデルの主題によるパッサカリア  ト短調」、④ドヴォルザーク「ピアノ三重奏曲第4番ホ短調 作品90”ドゥムキ―”」です 出演は、ピアノ=萩原麻未、ヴァイオリン=梁美沙、チェロ=堤剛です

無知を公言するようで恥ずかしいのですが、梁美沙(やん・みさ)さんは てっきり韓国で生まれた人だとばかり思っていました プロフィールを見て大阪市生まれであることを初めて知りました。13歳の時にメニューイン国際コンクール・ジュニア部門で優勝し、翌年に仙台国際音楽コンクールで第3位に入賞し一躍注目を集めました   でも、彼女が「アルデオ四重奏団」のメンバーとして活躍していることは知っています

 

     

 

自席はH列30番、右ブロック左から3つ目です。雨天にも関わらず会場はほぼ満席です 3人の出演者の顔ぶれを見れば当然でしょう

1曲目はベートーヴェン「チェロ・ソナタ第4番ハ長調作品102-1」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1815年に作曲、エルデーディ伯爵夫人に献呈されました 第1楽章「アンダンテ」、第2楽章「アダージョ」から成ります

純白の衣装に身を包まれた萩原麻未さんが堤剛氏とともに登場します 私が萩原麻未さんの演奏を聴くのは、彼女が結婚してから初めてですが、見た目は独身の時とまったく変わりません 堤氏と並ぶと、ほとんどおじいちゃんと孫娘といった印象ですが、お互いにリスペクトし合いながら演奏する姿を見ると、清々しいものを感じます

2曲目はラヴェル「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ  ト長調」です この曲はモーリス・ラヴェル(1875-1937)が1923年から1927年にかけて作曲し、27年5月30日にパリでジョルジュ・エネスコのヴァイオリンとラヴェルのピアノにより初演されました 第1楽章「アレグレット」、第2楽章「ブルース:モデラート」、第3楽章「ぺルぺトゥウム・モビレ(無窮動):アレグロ」の3楽章から成ります この曲の大きな特徴は、「ピアノ協奏曲 ト長調」と同様、ジャズのイディオムが導入されていることです

臙脂と黒を基調としたシックな衣装の梁美沙さんと萩原麻未さんが登場します   第1楽章は梁美沙さんの繊細なヴァイオリンが会場を支配します   圧倒的だったのは第2楽章「ブルース」です。梁美沙さんのヴァイオリンは、この曲のジャズ的な側面を良く捉えたグルービーな演奏です   バーボン・ウィスキーを飲んでちょっとほろ酔い加減で演奏しているようで、実は極めて真面目な演奏です。1本取られました


     


休憩後の1曲目はハルヴォルセン「ヘンデルの主題によるパッサカリア」です    この曲はノルウェーの作曲家ヨハン・ハルヴォルセン(1864-1935)が1897年に、ヘンデル「チェンバロ組曲第7番」の「パッサカリア」の主題を基に作曲した作品です 梁美沙さんと堤剛氏との超絶技巧による丁々発止のやり取りは聴きごたえがありました 演奏しながら前に 後ろに 右に 左に とよく動く梁美沙さんと、デンと構えて演奏する堤剛氏との対照が面白く感じました

最後の曲はドヴォルザーク「ピアノ三重奏曲第4番ホ短調作品90”ドゥムキ―”」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)が1890年から91年にかけて作曲した作品です この曲の「ドゥムキ―」という愛称は、ウクライナ起源の民族音楽の形式「ドゥムカ」の複数形「ドゥムキ―」によります 第1楽章「レント・マエストーソ」、第2楽章「ポコ・アダージョ」、第3楽章「アンダンテ」、第4楽章「アンダンテ・モデラート」、第5楽章「アレグロ」、第6楽章「レント・マエストーソ」の6楽章から成ります

この曲は、いずれの楽章も、ゆったりした静かな音楽と、速く賑やかな民俗的な音楽が交互に現れるような曲想です 3人の演奏はこの転換が鮮やかで、雲の合い間から急に輝く太陽が顔を出すように感じさせるところが多くあり、ドヴォルザーク特有の民俗色豊かな演奏が繰り広げられました

今回の演奏は3人とも素晴らしかったですが、特に梁美沙さんの躍動感溢れる演奏が強く印象に残りました

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バッハ・コレギウム・ジャパン「祈りのカンタータ」を聴く~第131回定期演奏会 / 小澤征爾 指揮者への道、始まりは雨のスクラムだった ~ 日経の記事から

2019年03月04日 07時17分59秒 | 日記

4日(月)。今日は新聞休刊日です。活字中毒の私にとって これほど「クリープを入れないコーヒー」(古っ!)みたいに 味気ない日はありません しかし、よくよく考えてみれば、新聞販売店の従業員の皆さんは年に10回程度の休刊日しか休みがないわけで、政府が旗を降る「働き方改革」の関係でどうなのよ、と言われても答えようがない苛酷な労働条件下で働いていらっしゃるのです まあ仕方ないですね。夕刊は届くのでそれを待ちます

ところで、昨日の日経朝刊「HOT  STORY」欄が指揮者・小澤征爾氏を取り上げていました 記事は次のように始まります

「ラグビーがなかったら『世界のオザワ』はいなかったかもしれない。指揮者の小澤征爾さん(83)は、中学時代にラグビーで両手人さし指を骨折し、ピアノから指揮の道に転じた

今秋日本でアジア初のラグビーワールドカップが開かれるのを機に、記者のインタビューに答えています

「あのね、ボク、ラグビーなんて知らなかったんですよ。成城に入るまで。同級生に松尾勝吾というラグビーばかりやっているのがいた。新日鉄釜石にいた松尾雄治さんのおじさんです。ボクは割と体が強かったし、今よりもっと太っていたから、彼が『おまえはラグビーだ』って。ボクはピアニストになるつもりだったから、はじめは指が危なくない卓球部に入ったんだけど、実際はラグビーばかりやった もう無我夢中でしたね。松尾は彼が死ぬまで大親友でした

「雨が降ってたと思うんだけど、どろどろの中でやってて、あっと気がついたら指が折れてた。『痛いっ』と思ったけど、何が起きたかわけがわからない (右手の人差し指が)曲がっちゃったの。これね、ピアニストはたいへんよ。こっち(左手)はそんなにひどくなかったけど。鼻も中に穴があいちゃって(右と左が)つながっちゃった。むちゃくちゃですよ

「ピアノの豊増昇先生にはあきれられて。『ラグビーなんて、とんでもない』と言われていて、ボクも隠れてやっていた (先生の助言まで)指揮なんて興味もなかったと思いますね。知らなかったから

「ラグビーをやめておけば、とは思わなかった。ピアニストとしては大成しなかったと思うけども。指揮者は斎藤秀雄先生についたのがよかったんです。これがウチのお袋の遠い親戚だった。この運がよかったんですよ

 この記事を読んで頭に浮かんだのは「禍を転じて福と為す」と「人間万事塞翁が馬」という故事です 楕円形のラグビーボールはどっちに転がるか分からない   同じように われわれの人生も何が起こるか分からないし、何が起こっても不思議ではない、ということをあらためて考えさせられました

 

         

 

昨日、初台の東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパン第131回定期演奏会を聴きました プログラムは①「ただ愛する神の力に委ねる者は」BWV.690、691、647、642、②カンタータ第150番「御身を、主よ、われは切に慕い求む」BWV.150、③カンタータ第12番「泣き、嘆き、憂い、怯え」BWV12、④カンタータ第21番「わが心に数多の思い煩い満ちたり」BWV.21です 出演は、ソプラノ=ハナ・ブラシコヴァ、アルト=ロビン・ブレイズ、テノール=ユリウス・プファイファー、バス=加来徹、オルガン=鈴木優人(①のオルガン独奏も)、管弦楽・合唱=バッハ・コレギウム・ジャパン、指揮=鈴木雅明です

 

     

 

開演前にマイクを持ってステージに登場した鈴木雅明氏は「本日、3月3日は日本ではひな祭りですが、バッハとひな祭りの関係はまだ研究中です 3月は東日本大震災があった月ということで特別な感慨があります。その意味もあって今回のプログラムのテーマを『祈りのカンタータ』としました」とあいさつしました

最初に鈴木優人氏によるオルガン独奏でバッハの「ただ愛する神の力に委ねる者は」BWV.690、691、647、642が続けて演奏されました バッハのオルガン曲を聴くたびに、にわかクリスチャンになったように敬虔な人間に変貌します バッハのオルガン曲の前には頭を垂れるしか成すすべがありません

オケと合唱が配置に着きます。コンミスはいつもの通り若松夏美さん、木管はファゴットの堂坂清高氏のみです

鈴木雅明氏の指揮でカンタータ第150番「御身を、主よ、われは切に慕い求む」BWV.150の演奏に入ります いつものように どこまでもクリアな合唱が素晴らしい そして、プラハ生まれのハナ・ブラシコヴァのノンヴィブラートのソプラノが美しい

オーボエの三宮正満、ナチュラル・トランペットの3人の日本人奏者が加わり、カンタータ第12番「泣き、嘆き、憂い、怯え」BWV12の演奏に入ります   冒頭、憂いに満ちたオーボエの美しいメロディーが会場に沁みわたります   三宮正満のバロック・オーボエは哀しい物語を語るが如く、よく歌います。海外から招いた歌手陣に負けていません

休憩後、カンタータ第21番「わが心に数多の思い煩い満ちたり」BWV.21の演奏に入りますが、ここでティンパニが加わります   トランペットとともに曲の最後に活躍します。この曲でも、冒頭のオーボエ独奏が哀しみを醸し出していました

歌手陣は4人とも素晴らしいパフォーマンスでしたが、とくに良かったのはハナ・ブラシコヴァとバスの加来徹でした

時々バッハの宗教曲を聴くのも良いものです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019のチケットを16公演取る ~ 先行抽選は4勝10敗 / 村上春樹「騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編(上・下)」、中山七里「ドクター・デスの遺産」を買う

2019年03月03日 07時23分41秒 | 日記

3日(日)。報道によると、カナダ司法相は米国の要請で逮捕した中国通信器大手「ファーウェイ」の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者について、米国への引き渡しの是非を審理する司法プロセスに入ることを決めたが、これに対し中国の在カナダ大使館は審議入りについて「極めて不満であり、断固反対する」との声明を発表したとのことです この問題の完全解決までの道のりは 「far away」 でしょうか  ※英語の使い方 間違ってないでしょうか?

      

         

 

本を3冊買いました 最初の2冊は村上春樹「騎士団長殺し第1部  顕れるイデア編(上・下)」(新潮文庫)です 待望の文庫化といったところです

 

     

     

 

3冊目は中山七里著「ドクター・デスの遺産」(角川文庫)です 中山七里にハズレはありません

 

     

 

         

 

一昨日は「ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019」の先行抽選販売の抽選結果発表日でした 私は小さなホールの公演を中心に14公演申し込んでおきましたが、当選は次の4公演のみでした

①5月3日 9:30開演(ホールD7)151公演「旅する大ピアニストたち」ピアノ・デュオによるリスト、ショパンほか

② 同  11:15開演( 同 ) 152公演「アキロン・クァルテット」モーツアルト&ハイドンの弦楽四重奏曲

③5月4日 16:30開演( 同 ) 255公演「ヘンデルとスカルラッティ」ケフェレックによるピアノ独奏

④5月5日 11:45開演( 同 ) 352公演「モディリアーニ弦楽四重奏団ほかによるショーソン」

先行抽選販売は座席が指定できるわけではないので、あまり好ましくないのですが、どうしても聴きたい公演はあっという間に売り切れてしまうので申し込まざるを得ません 打率14打数4安打、打率2割8分6厘は妥当な線でしょうか

昨日は先着先行販売の初日だったので、抽選で当たったコンサートの日時を避けてWEBサイトから次の12公演のチケットを取りました したがって今年聴くのは全16公演となります

①5月3日 14:15開演(ホールA)113公演「モーツアルト『ピアノ協奏曲第25番』『クラリネット協奏曲』」ケフェレックほか

② 同  16:30開演( 同  )114公演「ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第3番』」ネルソン・ゲルナーほか

③ 同  18:45開演( 同  )115公演「ショパン『ピアノ協奏曲第2番』他」ボリス・ベレゾフスキーほか

④5月4日 9:45開演(ホールC) 241公演「豪華6人ピアニストの饗宴」チャイコフスキー『イタリア奇想曲』他」児玉麻里・桃、広瀬悦子ほか

⑤ 同  12:15開演(ホールA)212公演「モーツアルト『ヴァイオリン協奏曲第5番』他」毛利文香ほか

⑥ 同  14:45開演( 同 )  213公演「サン=サーンス『ピアノ協奏曲第5番』他」アブデル・ラーマン・エル=バシャほか

⑦ 同  19:10開演( 同 ) 215公演「マーラー『交響曲第1番』」タタルスタン国立管弦楽団

⑧5月5日 10:00開演(ホールC)341公演「モーツアルト『フルートとハープのための協奏曲』他」吉野直子ほか

⑨ 同  13:45開演( 同 ) 343公演「ドヴォルザーク『交響曲第9番』」ウラル・フィルハーモニー・ユース管弦楽団

⑩ 同  15:30開演( 同 ) 344公演「伊福部昭『二十絃琴とオーケストラのための交響的エグログ』他」井上道義✕新日本フィル

⑪ 同  17:30開演(ホールB5) 335公演「ラヴェル『ヴァイオリン・ソナタ』他」

⑫ 同  19:00開演(ホールB7)326公演「ディーヴァ・オペラ~モーツアルト『後宮からの逃走』」

例年通りのコンサートのハシゴですが、今年は次の会場まで走らなければならないような窮屈な組み方はしませんでした 精神に余裕を持って聴きたいと思います

 

     

       昨年のラ・フォル・ジュルネ音楽祭から ~ 東京国際フォーラム ガラス棟

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする