四月も今日で終わり、明日からは五月ですね。ゴールデンウィーク真っ只中のことと思います。アイスランドでは、先週はまだ肌寒い日が続き、雪が舞った日もありました。
実は今日から十日前の四月二十日の木曜日はSumardagurinn fyrsti スーマルダーグリン フィルスティ「夏の第一日」という祝日でした。毎年四月の19日から25日の間に来る木曜日がこの「夏の第一日」の祝日となります。
もっともこの「四月の19日から25日の間に来る木曜日」というのは、後からわかりやすく解説したもので、元々は十七世紀に遡るアイスランドの古い暦に由縁を持つもののようです。
なんでもその古い呼称では夏の初めの六ヶ月間をHarpaハルパという女性の名称で呼んでいたそうで、これはアイスランドだけではなく、スカンジナビア全般の暦の呼称に拠るもののようです。(ウィキペディアからの受け売りで、底の浅い知識です。そのつもりで読んでおいて下さい)
で、実際に今年もそうだったのですが、この「夏の第一日」、雨は降るわ風は吹くわで、およそ夏など感じられない日でした。大体、毎年そんな感じです。その前日には雪も散らついていましたし、みんなが自嘲的に「夏、おめでとう!」と言っていたのですが、実は古来の精神からいうとそれでいいようなのです。
さもありなん 「夏」前日に舞う雪
というのは、アイスランドの昔からの迷信というか、言い伝えによると「冬と夏が一緒に凍りつくと、その夏は良い夏になる」と言うものがあったようなのです。
具体的にどう言うことかと言うと、夏の第一日の前夜に、気温が氷点下にまで下がると、それが良い兆し見なされたようです。アイスランド語のウィキによりますと、さらに「そういう夜には(絞った)牛乳の上に溜まるクリーム(状の上積み?)も濃くなって良い、云々くんぬん」と書いてあリますが、正直言ってその方面の知識がない私には理解不能です。すみません。機会を見て、博学な人に正解を尋ねておきます。
さらにTjodminjasafn「国民博物館」のホームページによりますと、この日にはSumargjofスーマルギョーフ「夏の贈り物」をするという習慣があったとのことで、これは十六世紀にはすでに行なわれていた古い伝統だったようです。
この日にはどうしても必要な仕事と「夏の象徴のような」仕事以外は休みになり、子供たちもいろいろな遊びを楽しんだとのことです。「夏の象徴のような」仕事とは何なのか、いまいちはっきりしませんが、まあBayWatchではないでしょう。(スミマセン、つまらないジョークでした)
十八世紀頃までは、メサ(教会での礼拝)もこの祝日の大切な行事でしたが、十九世紀の後半になると、それぞれの村落共同体での集会が次第に組織化されていったようです。
二十世紀になると、それらの集会が子供や若者のイベントと結びついていき、マーチングや野外イベントが楽しまれるようになりました。レイキャビクでは、1921年にこの「夏の第一日」が初めて「子供の日」ともされて祝われました。以来、この日は「子供の祭日」として祝われたようです。
とはいえ、今では「夏の第一日」が「子供の祭日」だ、というような雰囲気はあまりありません。時の流れとともに、やはりそういう「祭日の意味付け」も移り変わっていくのでしょうね。
いずれにせよ、この「夏の第一日」が雪の舞う寒い日であり得ることは、当初より「想定内」であったもののようで、あまり皮肉ってバカにしたような顔をするものの方が恥ずかしい無知をさらしてしまっていることになりそうです。(^-^;
そういう伝統的な解釈とはまったく異なりますが、私は以前に自分なりの「夏の解釈」に至っていました。エラそうに。(*^^*)
それは「アイスランドの夏は気温で測るものではない。明るさによって測るものだ」ということでした。気温は上がらなくとも、日の長さは確実に増していきます。まさしく「例外なし」「裏切りなし」です。
この「日の明るさ」こそ、アイスランドの夏の真骨頂であり、Gledilegt sumar!グレージレクト スーマル!「喜ばしい夏を!」という挨拶の心だと、私は考えています。
もちろん、気温が上がってくれて、Tシャツにサンダルで気軽に外へ出られる日も真夏にはあってくれることを願いますが、それよりもまず「明るい夏」「明るい一日」に心が軽くなります。
なんででしょうかねー?夜でも明るくなってくると、トクした気がしてしまうんですよね、いまだに。Gledilegt sumar! です。
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
実は今日から十日前の四月二十日の木曜日はSumardagurinn fyrsti スーマルダーグリン フィルスティ「夏の第一日」という祝日でした。毎年四月の19日から25日の間に来る木曜日がこの「夏の第一日」の祝日となります。
もっともこの「四月の19日から25日の間に来る木曜日」というのは、後からわかりやすく解説したもので、元々は十七世紀に遡るアイスランドの古い暦に由縁を持つもののようです。
なんでもその古い呼称では夏の初めの六ヶ月間をHarpaハルパという女性の名称で呼んでいたそうで、これはアイスランドだけではなく、スカンジナビア全般の暦の呼称に拠るもののようです。(ウィキペディアからの受け売りで、底の浅い知識です。そのつもりで読んでおいて下さい)
で、実際に今年もそうだったのですが、この「夏の第一日」、雨は降るわ風は吹くわで、およそ夏など感じられない日でした。大体、毎年そんな感じです。その前日には雪も散らついていましたし、みんなが自嘲的に「夏、おめでとう!」と言っていたのですが、実は古来の精神からいうとそれでいいようなのです。
さもありなん 「夏」前日に舞う雪
というのは、アイスランドの昔からの迷信というか、言い伝えによると「冬と夏が一緒に凍りつくと、その夏は良い夏になる」と言うものがあったようなのです。
具体的にどう言うことかと言うと、夏の第一日の前夜に、気温が氷点下にまで下がると、それが良い兆し見なされたようです。アイスランド語のウィキによりますと、さらに「そういう夜には(絞った)牛乳の上に溜まるクリーム(状の上積み?)も濃くなって良い、云々くんぬん」と書いてあリますが、正直言ってその方面の知識がない私には理解不能です。すみません。機会を見て、博学な人に正解を尋ねておきます。
さらにTjodminjasafn「国民博物館」のホームページによりますと、この日にはSumargjofスーマルギョーフ「夏の贈り物」をするという習慣があったとのことで、これは十六世紀にはすでに行なわれていた古い伝統だったようです。
この日にはどうしても必要な仕事と「夏の象徴のような」仕事以外は休みになり、子供たちもいろいろな遊びを楽しんだとのことです。「夏の象徴のような」仕事とは何なのか、いまいちはっきりしませんが、まあBayWatchではないでしょう。(スミマセン、つまらないジョークでした)
十八世紀頃までは、メサ(教会での礼拝)もこの祝日の大切な行事でしたが、十九世紀の後半になると、それぞれの村落共同体での集会が次第に組織化されていったようです。
二十世紀になると、それらの集会が子供や若者のイベントと結びついていき、マーチングや野外イベントが楽しまれるようになりました。レイキャビクでは、1921年にこの「夏の第一日」が初めて「子供の日」ともされて祝われました。以来、この日は「子供の祭日」として祝われたようです。
とはいえ、今では「夏の第一日」が「子供の祭日」だ、というような雰囲気はあまりありません。時の流れとともに、やはりそういう「祭日の意味付け」も移り変わっていくのでしょうね。
いずれにせよ、この「夏の第一日」が雪の舞う寒い日であり得ることは、当初より「想定内」であったもののようで、あまり皮肉ってバカにしたような顔をするものの方が恥ずかしい無知をさらしてしまっていることになりそうです。(^-^;
そういう伝統的な解釈とはまったく異なりますが、私は以前に自分なりの「夏の解釈」に至っていました。エラそうに。(*^^*)
それは「アイスランドの夏は気温で測るものではない。明るさによって測るものだ」ということでした。気温は上がらなくとも、日の長さは確実に増していきます。まさしく「例外なし」「裏切りなし」です。
この「日の明るさ」こそ、アイスランドの夏の真骨頂であり、Gledilegt sumar!グレージレクト スーマル!「喜ばしい夏を!」という挨拶の心だと、私は考えています。
もちろん、気温が上がってくれて、Tシャツにサンダルで気軽に外へ出られる日も真夏にはあってくれることを願いますが、それよりもまず「明るい夏」「明るい一日」に心が軽くなります。
なんででしょうかねー?夜でも明るくなってくると、トクした気がしてしまうんですよね、いまだに。Gledilegt sumar! です。
応援します、若い力。Meet Iceland
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