先生のラジオで夏の旅行の話が始まっていますが、私も久しぶりに夏の旅行の話を書きます。(まだ書いておきたいことがいろいろあるんです)
ライプツィヒ~ドレスデン~プラハ~ウィーンの移動はすべてバスでした。50人を超える団体でしたので、2台のバスに分乗して、全行程をずっと連れて行ってもらうのです。海外でバス旅行というのは初めての経験でしたが、荷物を自分で運ばなくていいし、楽ちんでした。
先生はこのドイツの旅行を20数年続ける中で、バスの運転手の人選も慎重に行っているのだと聞いたことがあります。今担当してくれてる運転手さんは、旅行の趣旨もよく理解してくれているし、人柄も素晴らしいので毎年頼んでいるんだそうで、今やスタッフの一人と言ってもいいくらいだと言う話です。去年の秋田大会にもわざわざドイツから自腹で駆けつけてくれたのだとか。
今年の旅行は人数の関係でバスは2台になり、運転手さんも2人になりました。もう一人の運転手さんはギリシャ人。私はドイツの人の方に乗っていました。私も去年秋田でお会いしています。
さて、旅行さいごの「さよならパーティー」では、旅行のお世話をしてくださった方々にお礼の言葉を述べる、というのがあったのですが、バスの運転手さんたちへのお礼の言葉は、なぜか私が述べることになりました。英語でスピーチとか無理!なんですけど、やるはめに・・・・。
以下、その顛末です。
旅行7日目、ウィーン到着の翌朝、ガイドさんに連れられて「クリムトの接吻」で有名なベルベデーレ宮殿を観光していました。皆でぞろぞろ歩いているとき、たまたま先生の隣に並びました。
「きれいな庭ですね~」なんて話しかけていたら、
先生から「そういえば、君は英語できるだろ?」と唐突に聞かれました。
うっ・・・英語は苦手だ・・・でもなんでそんなことを?
「今夜、さよならパーティーの時に、運転手さんへのお礼の言葉を頼みたいんだよ」
とのこと。
運転手さんへのお礼の話は、みんなでお金を出し合って心付けをするということで、バスの中で集金袋が回ってきたりしていたので、わかっていましたが、挨拶もするのですね。
先生直々の依頼、断れないなぁ。
一応、大学の教え子ってことでここに参加させてもらっている身の上、「英語苦手だから、できません」・・・とは言えませんよね。恩師の顔に泥を塗ることになってしまう(大げさな)
「はい、頑張ります」
と答えたものの、一気に気が重くなりました。
ちょうどその時、別の人が先生に「●●さんに英語の挨拶のこと話してみたんですが、無理だそうです」って言ってきました。
あ、断ってる人いる…。
●●さんって言ったら、旅行中かなり英語で話してるお姿を見かけたのに。
あんな人でも断るのに、私なんかで大丈夫なのかしら?
でも引き受けたからには、やるしかありません。お礼の挨拶だから、気持ちが伝わればいいのだし。別に長々話すわけじゃないし。
とはいうものの、「Thank you」の一言だけで済ませるわけにもいかないでしょうね。
先生が全幅の信頼を置いて、何年も共に旅行を作ってきた運転手さんへのお礼の言葉だから、型通りのものじゃつまらない。旅行中のエピソード的なことも織り交ぜて、気持ちの伝わる内容にしたいなぁ。
早速、周りの人に取材開始。
「今夜、運転手さんたちにお礼の言葉を述べる事になったんですけど、運転手さんに伝えたいことありますか?(ネタください)」
みなさん、急遽挨拶をすることになったという私の立場をわかってくれて、いろいろ話してくれました。(ありがたいですね)挨拶を断った●●さんにも、取材しました。ふふふ。「●●さん断ったんですって~?おかげで私がやることになっちゃったじゃないでりそう。
あと私には絶対伝えておきたいことがあります。
ライプツィヒからドレスデンに向かう途中で、幹線道路を離れてくねくねとした田舎道に点在する可愛い村々の中を通ったことがあったのですが、見せてくれたのはきっと運転手さんのサービスに違いない。
あれは良かったなぁ。
そのことは、ちゃんと運転手さんに伝えたいものです。
ある程度エピソードは集まったので、あとはこれで作文です。
ベルベデーレ宮殿のあとはさよならパーティーまで自由行動です。まだ時間はあります。なんとかこの間にまとめましょう。
ホテルにこもって原稿作りというのは味気ないので、観光に行きますよ。ウィーンで行かなければならないのはまずはカフェ。
有名なホテルザッハーの喫茶室へ。そこで名物のザッハートルテとウィンナコーヒーを飲みながら、作文。まずは日本語で構成を考えて、それから英作文。ネットに繋がっててよかった!単語を調べたり、熟語を調べたり、これが殊の外時間がかかるのです。
ホテルザッハーの紙ナプキンにずらりと下書き。
一時間以上ゆっくりして、はからずもウィーンのカフェを堪能することができました。
次に向かったのが寅さん公園。
乗り物にもいろいろ乗りたいと思って1日乗車券を買ってでかけます。車内で原稿も練れますしね。
トラムに揺られながら、英文を頭に入れていきます。全部暗記は無理でも、全部書いたもの読みあげるってのもなんですよね。少しは顔を見ながら話せるようにしたいので。
トラムでブツブツ、
道を歩きながらブツブツ、
あまり長くてもだめだ。
これ、普通に話したら何分くらいになるのかな?
3分位にまとめたい。
時間を計りながらブツブツ。
どうもここは発音しにくいなぁ、
ここははしょるか。
紙ナプキンに書いた原稿はかなり推敲したので読みにくくなってしまいました。それに、持ってきたペンがここへ来て急に書けなくなったので、ホテルに戻って清書することにしました。
観光もそこそこで切り上げ、ホテルへ。
シャワーを浴びて着替えてから、清書。
そしてまたスピーチの練習。
我ながら頑張ってるなー。
こんな感じでウィーン自由行動はずっとスピーチ原稿作りやってました。
そして、夜、いよいよパーティーです。
会場はウィーン郊外のとても雰囲気の良いワイン居酒屋「ホイリゲ」。
挨拶が先だといいなぁ、緊張してお料理の味もわからなくなっちゃう!
と思っていたら、パーティー前半で挨拶関係のプログラムは進んでいったので良かったです。
挨拶する私(この写真、構図がとっても素敵じゃないですか?)
緊張して、手に持ってる原稿が小刻みに震えていました。
(ホント、こういうの苦手なんです。よくそんな風には見えないって言われるんですけど)
挨拶終えて、「良かったですよ。笑顔で表情も良くって」って、まわりの人に言ってもらえました。
ほっ、そんな風に見えていたのか、良かった。
引率の先生に、「私の英語ちゃんと通じてましたかね~?」って聞いたら、大丈夫ってことデシタ。これで、恩師の教え子ってことの面目躍如になったかな?
パーティーが進み、お酒もだいぶ入ってから運転手さんたちのテーブルへ行って、再度挨拶。ちゃんと、通じていたか確認しました。実はギリシャの人は英語はわからないそうでした。あちゃー。でも、去年の秋田での話などもして楽しく盛り上がりました。
生まれて初めて、大勢の前で英語で挨拶した経験でした。終わってみれば、まぁいい思い出になりました。勉強にもなった。まさに研修旅行でしたね。
ライプツィヒ~ドレスデン~プラハ~ウィーンの移動はすべてバスでした。50人を超える団体でしたので、2台のバスに分乗して、全行程をずっと連れて行ってもらうのです。海外でバス旅行というのは初めての経験でしたが、荷物を自分で運ばなくていいし、楽ちんでした。
先生はこのドイツの旅行を20数年続ける中で、バスの運転手の人選も慎重に行っているのだと聞いたことがあります。今担当してくれてる運転手さんは、旅行の趣旨もよく理解してくれているし、人柄も素晴らしいので毎年頼んでいるんだそうで、今やスタッフの一人と言ってもいいくらいだと言う話です。去年の秋田大会にもわざわざドイツから自腹で駆けつけてくれたのだとか。
今年の旅行は人数の関係でバスは2台になり、運転手さんも2人になりました。もう一人の運転手さんはギリシャ人。私はドイツの人の方に乗っていました。私も去年秋田でお会いしています。
さて、旅行さいごの「さよならパーティー」では、旅行のお世話をしてくださった方々にお礼の言葉を述べる、というのがあったのですが、バスの運転手さんたちへのお礼の言葉は、なぜか私が述べることになりました。英語でスピーチとか無理!なんですけど、やるはめに・・・・。
以下、その顛末です。
旅行7日目、ウィーン到着の翌朝、ガイドさんに連れられて「クリムトの接吻」で有名なベルベデーレ宮殿を観光していました。皆でぞろぞろ歩いているとき、たまたま先生の隣に並びました。
「きれいな庭ですね~」なんて話しかけていたら、
先生から「そういえば、君は英語できるだろ?」と唐突に聞かれました。
うっ・・・英語は苦手だ・・・でもなんでそんなことを?
「今夜、さよならパーティーの時に、運転手さんへのお礼の言葉を頼みたいんだよ」
とのこと。
運転手さんへのお礼の話は、みんなでお金を出し合って心付けをするということで、バスの中で集金袋が回ってきたりしていたので、わかっていましたが、挨拶もするのですね。
先生直々の依頼、断れないなぁ。
一応、大学の教え子ってことでここに参加させてもらっている身の上、「英語苦手だから、できません」・・・とは言えませんよね。恩師の顔に泥を塗ることになってしまう(大げさな)
「はい、頑張ります」
と答えたものの、一気に気が重くなりました。
ちょうどその時、別の人が先生に「●●さんに英語の挨拶のこと話してみたんですが、無理だそうです」って言ってきました。
あ、断ってる人いる…。
●●さんって言ったら、旅行中かなり英語で話してるお姿を見かけたのに。
あんな人でも断るのに、私なんかで大丈夫なのかしら?
でも引き受けたからには、やるしかありません。お礼の挨拶だから、気持ちが伝わればいいのだし。別に長々話すわけじゃないし。
とはいうものの、「Thank you」の一言だけで済ませるわけにもいかないでしょうね。
先生が全幅の信頼を置いて、何年も共に旅行を作ってきた運転手さんへのお礼の言葉だから、型通りのものじゃつまらない。旅行中のエピソード的なことも織り交ぜて、気持ちの伝わる内容にしたいなぁ。
早速、周りの人に取材開始。
「今夜、運転手さんたちにお礼の言葉を述べる事になったんですけど、運転手さんに伝えたいことありますか?(ネタください)」
みなさん、急遽挨拶をすることになったという私の立場をわかってくれて、いろいろ話してくれました。(ありがたいですね)挨拶を断った●●さんにも、取材しました。ふふふ。「●●さん断ったんですって~?おかげで私がやることになっちゃったじゃないでりそう。
あと私には絶対伝えておきたいことがあります。
ライプツィヒからドレスデンに向かう途中で、幹線道路を離れてくねくねとした田舎道に点在する可愛い村々の中を通ったことがあったのですが、見せてくれたのはきっと運転手さんのサービスに違いない。
あれは良かったなぁ。
そのことは、ちゃんと運転手さんに伝えたいものです。
ある程度エピソードは集まったので、あとはこれで作文です。
ベルベデーレ宮殿のあとはさよならパーティーまで自由行動です。まだ時間はあります。なんとかこの間にまとめましょう。
ホテルにこもって原稿作りというのは味気ないので、観光に行きますよ。ウィーンで行かなければならないのはまずはカフェ。
有名なホテルザッハーの喫茶室へ。そこで名物のザッハートルテとウィンナコーヒーを飲みながら、作文。まずは日本語で構成を考えて、それから英作文。ネットに繋がっててよかった!単語を調べたり、熟語を調べたり、これが殊の外時間がかかるのです。
ホテルザッハーの紙ナプキンにずらりと下書き。
一時間以上ゆっくりして、はからずもウィーンのカフェを堪能することができました。
次に向かったのが寅さん公園。
乗り物にもいろいろ乗りたいと思って1日乗車券を買ってでかけます。車内で原稿も練れますしね。
トラムに揺られながら、英文を頭に入れていきます。全部暗記は無理でも、全部書いたもの読みあげるってのもなんですよね。少しは顔を見ながら話せるようにしたいので。
トラムでブツブツ、
道を歩きながらブツブツ、
あまり長くてもだめだ。
これ、普通に話したら何分くらいになるのかな?
3分位にまとめたい。
時間を計りながらブツブツ。
どうもここは発音しにくいなぁ、
ここははしょるか。
紙ナプキンに書いた原稿はかなり推敲したので読みにくくなってしまいました。それに、持ってきたペンがここへ来て急に書けなくなったので、ホテルに戻って清書することにしました。
観光もそこそこで切り上げ、ホテルへ。
シャワーを浴びて着替えてから、清書。
そしてまたスピーチの練習。
我ながら頑張ってるなー。
こんな感じでウィーン自由行動はずっとスピーチ原稿作りやってました。
そして、夜、いよいよパーティーです。
会場はウィーン郊外のとても雰囲気の良いワイン居酒屋「ホイリゲ」。
挨拶が先だといいなぁ、緊張してお料理の味もわからなくなっちゃう!
と思っていたら、パーティー前半で挨拶関係のプログラムは進んでいったので良かったです。
挨拶する私(この写真、構図がとっても素敵じゃないですか?)
緊張して、手に持ってる原稿が小刻みに震えていました。
(ホント、こういうの苦手なんです。よくそんな風には見えないって言われるんですけど)
挨拶終えて、「良かったですよ。笑顔で表情も良くって」って、まわりの人に言ってもらえました。
ほっ、そんな風に見えていたのか、良かった。
引率の先生に、「私の英語ちゃんと通じてましたかね~?」って聞いたら、大丈夫ってことデシタ。これで、恩師の教え子ってことの面目躍如になったかな?
パーティーが進み、お酒もだいぶ入ってから運転手さんたちのテーブルへ行って、再度挨拶。ちゃんと、通じていたか確認しました。実はギリシャの人は英語はわからないそうでした。あちゃー。でも、去年の秋田での話などもして楽しく盛り上がりました。
生まれて初めて、大勢の前で英語で挨拶した経験でした。終わってみれば、まぁいい思い出になりました。勉強にもなった。まさに研修旅行でしたね。