仲の良かった同級生が亡くなってもう1年がたった。
一周忌のお参りをしたいと思って、夫と一緒におうちにお邪魔した。
神式では「一年祭」というらしい。
神主さんを呼んでの儀式は身内の方だけで行われたそう。
久しぶりに会う旦那さんとお嬢さん。
元気そう。
そりゃいろいろあるとは思うけど。
リビングの一角にコンパクトな神棚(というのかな?)が、仏式で言うところの仏壇のような場所になっている。
以前はパソコンが置かれていた場所だ。
ダイニングの椅子の角度を変えると、神棚に向かえるようになっていて、いかにも現代風。
早速、二礼二拍手一礼でお参りをして、買ってきたお菓子をお供え。
友人に対してはそれだけで、あとはおしゃべりに突入。
生きてる人用に買ったプリンを開ける。
高校3年生のお嬢さんは、一応受験生だけど、のんびりしすぎてて成績もどん底だとか。
何かアドバイスが欲しいとは、旦那さんからのリクエスト。
えー。
子供もいないし、アドバイスなんてできないけど。
でも親子じゃない方が上手く話が進むこともあるかもね。
話、聞くだけ聞いてみよう。
話を聞いてみると、ほんとに何もやってないみたい。
マジか?!
(ー_ー)!!
県下有数の進学校に通ってるけど、成績はかなり下の方らしい。
塾にも行ったことがないとか。
「夏期講習」のパンフレットだけはテーブルに置いてあったけど・・・もう8月だよ?
「志望校は決めたの?」
候補の学校が10個以上、難易度(偏差値)別に書き出してある。
一応、志望学部などはだいたい決まってるみたい。取りたい資格がカリキュラムにあるところを調べて一覧にしてある。
「受験ノート」と書かれた大学ノートがあって、めくると大学別に受験の科目や試験要項がまとめてある。
しっかりやってるじゃん!
でも父親から見るとやたらとダメだししたくなるようで「ダメだダメだ。ビリギャルだ」とか言われてる。
ちょっとかわいそう。
でもそれにあからさまに反抗する訳ではなく
「お父さんの言うのはそうだと思うけど、お父さんと私は性格にてるから、磁石の同極同士みたいに反発するんだよ」
なんという冷静な分析。
年頃の娘さんだけど、お父さんのことを認めてるのがわかるし、何でも話し合えるみたい。
でも受験の準備が全然できてないゾ。
「こいつ全然勉強しないんだよ。のんきすぎるよ」
「今勉強してる問題集とかある?見せてみて」
と言って持ってきた進研ゼミの問題集。
とっても良くできてる教材。
「で?どのくらいやったのかな?」
「4月号からこれとってるんだけど、一個もやってない」
お~~、そうなのか。
でもちょっと安心してきた。
精一杯勉強してて成績が下の下だと困るけど、勉強してないわけだね?
ではこれから勉強すれば、何とかなる可能性もあるわけよね。
(実は私も高校3年の時こんな感じだった。いや、部活の県大会のあとはもうちょっと勉強してたかも?)
「で?自分ではどこに問題があると思ってるの?勉強してもわからないとこがあるのか?勉強する気にならなくてやってないのか?」
「まずは、勉強する気にならないのが問題だと思う・・・家にいると誘惑多いし」
「よし、じゃ、そこからだね。」
「うん、やっぱり図書館とか行った方がいいのかな?」
「そうだね。周りがみんな勉強してるようなところに行くと、つられて勉強できるよ。ある?そういうとこ?」
「うん、近所の図書館の自習室はみんな勉強してる」
それから、志望校の受験科目見たら、全部文系3科目でいいみたい。
(というか、そういうとこばかりリストアップされてた)
ネックは英語らしい。
「あれ?英語って小学生の頃とか英語習ってたよね?スピーチコンテストとか出てたじゃん。なんで英語苦手になった?」
「中学に入っても、勉強しないでもテストの点数よかったし、それで高校受験まで行けたんだけど、高校生になったら急に難しくなった・・・・」
それは・・・
つまり学校の授業の英語は勉強したことないってこと?
あかんわ。
贅沢すぎる・・・できるから勉強しないなんて
(わたしなんて英語めっちゃコンプレックスで大学まで引きずったのに!)
じゃ、英語は高校英語の文法からだね。
駿台とか河合塾とかの夏期講習のパンフレット(これがまたすごい充実の内容)をパラパラめくって、英語の講座の(今からでも受講できる)おススメを探して○つけていく。
「ほら、これなんていいんじゃない?『巻き返し狙うあなたはこの講座』(なんでゴシチゴ?!)」
と講座のキャッチコピーを読み上げる。
だんだん、彼女が身を乗り出してきたのがわかる。
壁からカレンダーを外してきて、自分で受けたい講座のスケジュールを書き込み始めた。
お!
やる気出てきたね!
朝の講座と夜の講座。
ずっと授業というのは疲れるからこのくらいがいいよ。
講座と講座の間は予備校の自習室で勉強できるよね。
「お!じゃ、また父さんの弁当作りが始まるわけだな」
なんだかうれしそうなお父さん。
そして最後の方になって、彼女の本当の第一志望の学校がわかった。
今までリストにもノートにも書かれていなかった学校。
「私ここに行きたいんだよ!」
そうなんだ。
言い切ったね。
志望校も固まって、受講したい夏季講習の講座も決まって、なんかスッキリ道筋見えてきたんじゃ?
一周忌で1年前を思い出してしんみりするかと思ったけど、一切そんなことはなかった。
日々に忙しい二人でいてくれてほっとした。
(心の中ではいろいろあると思うけど)
友人の話も、受験対策の中でいろいろ出てきたけど、全く湿っぽくない。
私も彼女が主役の話は一切できなかったよ。
お墓どうしたのかすら聞かなかった。
でも、きっと友人も喜んでくれてたと思うな。
「いや~YOKOさん、さすがだわ~。来てくれて助かったよ~」
とか言ってる気がする。彼女はほめ上手なのです。
(想像なので、なんとでも言えるねw)
帰宅してからお嬢さんの方からLINEあり
「今日はありがとうございました。進路相談してもらえてすごくやる気が出てきました…!頑張ります!!」
おおお、ほんとに?
がんばってね!
一周忌のお参りをしたいと思って、夫と一緒におうちにお邪魔した。
神式では「一年祭」というらしい。
神主さんを呼んでの儀式は身内の方だけで行われたそう。
久しぶりに会う旦那さんとお嬢さん。
元気そう。
そりゃいろいろあるとは思うけど。
リビングの一角にコンパクトな神棚(というのかな?)が、仏式で言うところの仏壇のような場所になっている。
以前はパソコンが置かれていた場所だ。
ダイニングの椅子の角度を変えると、神棚に向かえるようになっていて、いかにも現代風。
早速、二礼二拍手一礼でお参りをして、買ってきたお菓子をお供え。
友人に対してはそれだけで、あとはおしゃべりに突入。
生きてる人用に買ったプリンを開ける。
高校3年生のお嬢さんは、一応受験生だけど、のんびりしすぎてて成績もどん底だとか。
何かアドバイスが欲しいとは、旦那さんからのリクエスト。
えー。
子供もいないし、アドバイスなんてできないけど。
でも親子じゃない方が上手く話が進むこともあるかもね。
話、聞くだけ聞いてみよう。
話を聞いてみると、ほんとに何もやってないみたい。
マジか?!
(ー_ー)!!
県下有数の進学校に通ってるけど、成績はかなり下の方らしい。
塾にも行ったことがないとか。
「夏期講習」のパンフレットだけはテーブルに置いてあったけど・・・もう8月だよ?
「志望校は決めたの?」
候補の学校が10個以上、難易度(偏差値)別に書き出してある。
一応、志望学部などはだいたい決まってるみたい。取りたい資格がカリキュラムにあるところを調べて一覧にしてある。
「受験ノート」と書かれた大学ノートがあって、めくると大学別に受験の科目や試験要項がまとめてある。
しっかりやってるじゃん!
でも父親から見るとやたらとダメだししたくなるようで「ダメだダメだ。ビリギャルだ」とか言われてる。
ちょっとかわいそう。
でもそれにあからさまに反抗する訳ではなく
「お父さんの言うのはそうだと思うけど、お父さんと私は性格にてるから、磁石の同極同士みたいに反発するんだよ」
なんという冷静な分析。
年頃の娘さんだけど、お父さんのことを認めてるのがわかるし、何でも話し合えるみたい。
でも受験の準備が全然できてないゾ。
「こいつ全然勉強しないんだよ。のんきすぎるよ」
「今勉強してる問題集とかある?見せてみて」
と言って持ってきた進研ゼミの問題集。
とっても良くできてる教材。
「で?どのくらいやったのかな?」
「4月号からこれとってるんだけど、一個もやってない」
お~~、そうなのか。
でもちょっと安心してきた。
精一杯勉強してて成績が下の下だと困るけど、勉強してないわけだね?
ではこれから勉強すれば、何とかなる可能性もあるわけよね。
(実は私も高校3年の時こんな感じだった。いや、部活の県大会のあとはもうちょっと勉強してたかも?)
「で?自分ではどこに問題があると思ってるの?勉強してもわからないとこがあるのか?勉強する気にならなくてやってないのか?」
「まずは、勉強する気にならないのが問題だと思う・・・家にいると誘惑多いし」
「よし、じゃ、そこからだね。」
「うん、やっぱり図書館とか行った方がいいのかな?」
「そうだね。周りがみんな勉強してるようなところに行くと、つられて勉強できるよ。ある?そういうとこ?」
「うん、近所の図書館の自習室はみんな勉強してる」
それから、志望校の受験科目見たら、全部文系3科目でいいみたい。
(というか、そういうとこばかりリストアップされてた)
ネックは英語らしい。
「あれ?英語って小学生の頃とか英語習ってたよね?スピーチコンテストとか出てたじゃん。なんで英語苦手になった?」
「中学に入っても、勉強しないでもテストの点数よかったし、それで高校受験まで行けたんだけど、高校生になったら急に難しくなった・・・・」
それは・・・
つまり学校の授業の英語は勉強したことないってこと?
あかんわ。
贅沢すぎる・・・できるから勉強しないなんて
(わたしなんて英語めっちゃコンプレックスで大学まで引きずったのに!)
じゃ、英語は高校英語の文法からだね。
駿台とか河合塾とかの夏期講習のパンフレット(これがまたすごい充実の内容)をパラパラめくって、英語の講座の(今からでも受講できる)おススメを探して○つけていく。
「ほら、これなんていいんじゃない?『巻き返し狙うあなたはこの講座』(なんでゴシチゴ?!)」
と講座のキャッチコピーを読み上げる。
だんだん、彼女が身を乗り出してきたのがわかる。
壁からカレンダーを外してきて、自分で受けたい講座のスケジュールを書き込み始めた。
お!
やる気出てきたね!
朝の講座と夜の講座。
ずっと授業というのは疲れるからこのくらいがいいよ。
講座と講座の間は予備校の自習室で勉強できるよね。
「お!じゃ、また父さんの弁当作りが始まるわけだな」
なんだかうれしそうなお父さん。
そして最後の方になって、彼女の本当の第一志望の学校がわかった。
今までリストにもノートにも書かれていなかった学校。
「私ここに行きたいんだよ!」
そうなんだ。
言い切ったね。
志望校も固まって、受講したい夏季講習の講座も決まって、なんかスッキリ道筋見えてきたんじゃ?
一周忌で1年前を思い出してしんみりするかと思ったけど、一切そんなことはなかった。
日々に忙しい二人でいてくれてほっとした。
(心の中ではいろいろあると思うけど)
友人の話も、受験対策の中でいろいろ出てきたけど、全く湿っぽくない。
私も彼女が主役の話は一切できなかったよ。
お墓どうしたのかすら聞かなかった。
でも、きっと友人も喜んでくれてたと思うな。
「いや~YOKOさん、さすがだわ~。来てくれて助かったよ~」
とか言ってる気がする。彼女はほめ上手なのです。
(想像なので、なんとでも言えるねw)
帰宅してからお嬢さんの方からLINEあり
「今日はありがとうございました。進路相談してもらえてすごくやる気が出てきました…!頑張ります!!」
おおお、ほんとに?
がんばってね!