雨曇子日記

エイティライフの数々です

路線バス乗り継ぎの旅z 第三弾 宮城・松島~秋田・白神山地

2020-06-16 12:01:39 | ローカル路線バス乗り継ぎの旅

BSテレ東 6. 15 の放送である。2017. 9. 23 放送 ロケ 2017. 9. 04 ~ 9. 07 の2時間にまとめての再放送。

 

     第一日 日本三景の一つ松島を出発・マドンナは ラブリ27歳

松島町役場~大和町役場~大衡村役場と乗り継いで行くが、みんな国道 4 号線に沿っている。地方自治体の中心は国道沿いにあるのだ。

吉川駅で 6 回目の乗り換え、何度も見ていたであろうラブリの大きな地図が妙なふうに破れ、田中・羽田さんが笑っていると、隣席の女子中学生も笑った。この中学生は、たまたま乗り合わせた乗客だと思われるが、「一関に行くのなら築館高校前で別のバスに乗り換えた方が早い」と案内してくれた。同じテレ東の「孤独のグルメ」だったら、中学生は役者さんだが、ここは違う。でも実によい一場面となっていた。

ところで。ラブリ(芸名・クリスチャンネーム)さんは、ウイキペディアで調べると、日本人の父フィリピン人の母を持ち、本名は白濱愛。2012 年の夏までの3年間に 5 回富士登頂を果たし、17 歳には四国遍路制覇、趣味は神社仏閣巡り、盆栽。特技に、絵画、乗馬、ヨガ・・・という方。モデル、タレントというよりアーティストが相応しい。

初日は、8 回乗り換え、乗車時間は約 4 時間半。9 : 58 に出発し ,平泉の「ホテル武蔵坊」に着いたのは午後7時を過ぎていた。

 

     第二日 北上に進み北上線にそってほっと湯田へ

いったん一関駅に戻り、イオン前沢、水沢駅前と乗り継ぎ、ここでの待ち時間を利用して「奥州宇宙遊学館」を見学した。ここは、国立天文台水沢キャンパスで、20 m アンテナを動かしてもらい、「月の表面に一円玉を置いたとして、その位置、動向を測定できる」というような説明を受けた。(この天文台は明治時代からあり、宮沢賢治も何度も通い「銀河鉄道の夜」の題材のヒントを得たことでも有名だ)

北上駅からは西に向かい、ほっと湯田駅までは一本のバスで到着し、秋田県側のバス停を目指して歩き始め、 10 km ほど行ったところで日が暮れた。街灯はないし、先刻会った村人によれば「クマが出る」とのことだし、怖いもの知らずの田中・羽田両レギュラーも、このまま歩き続けるのは危険と判断した。

一度超えた県境を岩手側に戻り、無人で暗く山小屋のような北上線「黒澤駅」から、そこに貼ってあった案内を見て、巣郷温泉「大扇」に電話を入れると、宿のおばあさんが車で迎えに来てくれたので、”ほっと湯田”でほっとしたのだった。

 

     第三日 大迂回をして大舘へ

扇屋の主人に秋田県側のバス停「下南郷」に送ってもらい、第三日をスタートさせるが、これを「ルール違反」と指摘するむきもあるようだ。しかし、それは可哀そう。これは、秋田のクマに免じて許してもらいたい。

さて、「下南郷」を 8 :38 に出発し、横手~大曲と乗り継いできた。ここからは、国道 13 号(羽州街道)を通って秋田市に出たいところだ。奥羽本線も秋田新幹線もこのルートを通っている。しかし、路線バスはつながらないのだ。しばらく考えて、大曲ばす案内所の女性職員が、「角館~田沢湖~鹿角市~大館市」の案を出してくれた。これよりほかにないとすれば、このルートで行くしかない。

観光客の多い角館、田沢湖、さらには、玉川、後生掛、蒸の湯など、秘湯地帯を横目に見て大舘駅前に着いたのは午後6時。決して弱音を吐かずむしろ先頭に立ってこのバス旅に立ち向かってきたマドンナ・ラブリさんはもとより、健脚自慢の田中・羽田のレギュラー陣もぐったり。7時間弱もバスを乗り継いできたのだ。

大舘駅前のホテルは取れず、グランドパークホテル大舘まで 20分以上も歩いた。

 

     第四日 薬師山スキー場からの 5 km の歩きが成否を分けた

昨夜泊まったホテルのある大舘本町から 10 分バスに乗り大舘駅に出て、案内所でしっかりルートを頭に入れ、9 : 25 発のバスで奥羽本線大舘駅の4つ先、鷹ノ巣駅に向かう。ここで一時間半近く待ち、薬師山スキー場入り口へ。12 : 24 だ。

鷹ノ巣駅の二つ先二ツ井駅に 13 : 30 までに着けば、能代バスステーションに出られる。そこからは、ゴールの五能線「あきた白神駅」へのバスが通じている。

三人は必死で歩き、ラブリさんは、「こんなに汗まみれになった姿をTVにさらすのは初めて」とぼやいた。

そして、感動的なゴールが待っていたのは言うまでもない。(鎌倉淳「タビリス」のデータを使わせていただきました)