【城下町のおごっつぉ】(松本駅)
[製造元](株)イイダヤ軒 平成30年6月28日 松本駅で購入 価格1,200円
八角形2段重ね容器に14種類の地元のおごっつぉ(「おごっつぉ」は松本地方の方言で「ごちそう」の意味)が詰め合わせになっています。
この駅弁は、イイダヤ軒、松本大学、MIDORI(駅ビル)、JA松本ハイランド、松本市など産官学が共同開発したものだそうです。
「おしながき」には、説明も書かれています。
左側が上の段。
「揚げそば」。信州といえばそば。「老舗そば店の手打ち新そばをカラッと揚げ、風味豊かに仕上げた。」そうです。おかずと言うよりはおつまみ感覚で食べました。
「アスパラガスの信州SPF豚巻き」。「松本平産アスパラガスを信州SPF豚で巻き、ジェルポン酢でさっぱりと。」とあります。柔らかいお肉に中に新鮮なアスパラガスの味がしっかりしていました。季節によっては、アスパラガスではなく、胡瓜やネギに変わることもあるそうです。
「しめじのソテー」。「名産のしめじと八幡屋磯五郎の七味唐辛子が絶妙です。」とあるとおり、確かにピリ辛でした。
「信州SPF豚肩ロースのみそ焼」。「信州SPF豚を信州味噌で焼、肉のうまみをを活かした逸品。」とあるとおり、味噌味が強すぎず、噛む毎に豚の旨味を感じました。
「長芋揚げチリソースがけ」。「名産の長芋を素揚げしソースをかけた新しい味!。」とあるように、煮る・焼く・蒸すで食べたことはありましたが、素揚げは初めてです。お品書きの通り、ホクホクした長芋にチリソースがけは新しい味でした。
「波田漬」。「波田名産のすいかの幼果実を使った地元に親しまれている漬物です。」ということです。すいかの奈良漬は食べたことはありますが、醤油漬は初めてです。どこか、福神漬に似た味がします。
「りんごのワイン煮」。「名産のサンふじをワインの芳醇な香りで包みました。」とあります。適度な堅さとりんごの風味が感じられます。
「ぶどうのゼリー」。「信州産ぶどうの果汁を使った爽やかな寒天ゼリーです。」
右側が下の段。
「野沢菜おむすび」。「名物野沢菜で新米コシヒカリを優しく結びました。」と言うとおり、野沢菜を刻んでおむすびにしたのではなく、くるんと包んであり良い塩梅でした。
「からしいなり」。「松本で定番の郷土食。まろやかな辛さがやみつきになります。」とありますが、やみつきになるかどうかは…。からしいなりは味付けをした油揚げを裏返しにし、その中にからしをぬって寿司飯を詰めたものですから、好きな人にとってはからしの辛みで甘いいなり寿司がピリッと引き締まった味になりますが、からしが多めだと…。 「山賊焼」。(旅のコレクション~駅弁38「山賊焼」をご覧下さい。)
「葉わさびのお浸し」。「地域の名産。ぴりっと爽やかな辛みと豊かな香りが大人の味です。」その通り、初めて食べましたが、辛めの大人の味でした。
「そばの実えのき」。「地元のそばの実と特産えのき茸を豆板醤で和えたちょっとピリ辛味。」これは丁度良い辛さです。
「おやき(切干大根)」。「冬の保存食であった、信州を代表する郷土食。」おやきとは、小麦粉・蕎麦粉などを水で溶いて練り、薄くのばした皮で小豆、野菜などで作った餡(具材)を包み、焼いたもので、もっちり・ザラザラ、手作りを感じるものでした。
なお、青森県では「今川焼き」のことを「おやき」と呼びます。また「おやきの浅草焼」というチェーンが津軽地方に存在し、『浅草焼=おやき=今川焼き』と店舗名がそのまま商品名になっています。
是非食べたい駅弁にお勧めする一つです。「松本の農産物や食文化を全国に発信したい」という思いが詰まった、コストパフォーマンスが高い駅弁と感じました。