四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

甲州の塩山を訪ねる

2006-04-09 20:25:00 | 甲州・信州への旅
今日、甲州の塩山を訪問しました。塩山や勝沼は、平成の大合併により甲州市となりましたが、塩山、勝沼という由緒ある地名はしっかりと残してほしいものです。
朝早いうちに、塩山の北東の小高いところにある慈雲寺へ。ここは、暦応年間(1337-1342年)に夢窓国師が開創したとされる臨済宗の寺です。樹齢300年と推定されるイトザクラがあり、市の天然記念物に指定されています。





昨日の黄砂の影響で青空が白っぽく霞んでいましたが、南アルプスの北岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳の山々が残雪で白く浮かび上がり、枝垂れ桜やスモモ、桃の花とともに春の風景として目を楽しませてくれました。

次に、塩山の北西の放光寺へ。放光寺は花の寺として有名ですが、恵林寺に比べれば人も少なく、庭で花を観賞したりお寺の中でお茶をいただいたりして静かな時間を過ごしました。ウグイスの声がしたので振り向くとその姿も見付けました。
この地区では、えんざん桃源郷「ひな飾りと桃の花まつり」が開催され、放光寺内にも、近在の家に保存される享保雛、つるし雛が飾られていました。



お寺、多くのお店の入り口付近には、咲いている桃の枝が数本束ねて生けられ、来た人たちを歓迎しています。ひな飾りは、昨日立ち寄った甘草屋敷内でも多数並べられ、小さな子供連れの家族たちが座ってゆっくりと眺めていた光景が印象的でした。

歩いて隣の恵林寺へ。恵林寺は元徳二年(1330年)二階堂貞藤が夢窓国師を招いて開創した臨済宗のお寺です。武田信玄の菩提寺でしたが、天正十年(1582年)武田氏滅亡の折、織田信長の焼き討ちに遭いました。そのとき、炎上する三門楼上で快川国師が「心頭滅却すれば火自ずからすずし」と唱えたことでも有名です。
本堂裏手には池泉回遊式庭園があり、腰掛けてしばし過ごす。大小の枝垂れ桜、白木蓮などが池の周りで咲いていました。



一面ピンクの桃畑が広がる「桃源郷」の世界も期待しての旅だったのですが、食用モモは例年10日前後が見頃なのに今年はようやく咲き始めと遅れ気味で残念でした。しかし、染井吉野、枝垂れ桜、観賞用桃、スモモがちょうど満開で、花巡りには最適の季節でした。
コメント (6)