日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

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決算特別委員会質疑(4)──かつて東京都は64年大会時に「7月中旬から8月上旬は気温が高過ぎる嫌があり,競技の実施,運営に最適ではない」と言っていた

2019-11-19 | 東京都政・都議会のこと

 都議会決算特別委員会の質問で、オリパラ大会の暑さ対策について質問しました。

■オリパラ大会──暑さ対策について

 冒頭、真夏の東京でオリパラ大会をやることについて、東京都が立候補ファイル以来どんなことをやってきたのかについて取り組み状況を聞きました。

 それに対する答弁の要旨は次のようなものです。

  • 都は、開催決定後速やかに、大会に向けた暑さ対策を長期ビジョンに位置付け、暑さ対策推進会議を設置し、組織委員会や国とも連携し、総合的に取り組んできた。
  • そこでは、遮熱性舗装の整備や、街路樹による木陰の確保などを進めてきた。
  • 昨年度は、「暑さ対策検討チーム」を設置し、ハード・ソフトの両面から効果的な対策について検討を進め、休憩所・救護所の設置や水道水の提供、グッズの配布など、今年のテストイベントでの検証につなげてきた。

 知事は、これまで「暑さ対策が最重要課題の一つであると認識をいたしておりまして、オール都庁で取り組む」と答弁しています。

 私は、暑さ対策が最重要課題としていること自体、真夏の東京で五輪を開催することが大変な事態であるということを認識しているのです。さらに、昨年は災害レベルの猛暑で、このままで夏の大会が本当にできるのか真剣に検討が求められていました。

 知事は、今後の大会開催時期については、先の4者協議において、アスリートファーストの視点から、よく考えていく必要があると思うという趣旨の発言をしています。

 元をたどると、立候補ファイルで、「この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」と書いたことに大きな問題があります。

 調べてみると、64年大会の記録である「第18回オリンピック競技大会東京都報告書」では、

 本都で競技をするためには,気象状況からみて7月上旬から8月上旬または10月中旬から11月上旬にかけて行なうのが適当である。しかし,7月中旬から8月上旬は気温が高過ぎる嫌があり,競技の実施,運営に最適ではない。従って10月中旬から11月上旬の方がより好ましい。

 と、東京都自身がそうした認識にあったわけです。(参考:1964年の東京五輪──当時の報告書には、夏は気温・湿度が高く「不適当」の記載

 知事は、都がかつてこうした認識をしていたことを知っていたのか、また前回大会の知見を踏まえれば「立候補ファイル」の「最高のパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」ということを、胸を張っていうことはできないではないかと認識をただしました。

 知事は、「さまざまな知見をベースに立候補ファイルにそのように書き…招致に成功したと、このように認識しております」と答えました。

 東京都がかつてきちんと認識していたにも関わらず、知事は認識していたかどうかの答えを避けました。

 私たちは、立候補段階から疑問を投げかけ、その後も時期の変更を行うべきだと求めてきました。昨年の猛暑を受けて、今からでもIOCと協議をすべきだと要求してきました。

 選手の健康・安全を守ることはアスリート・ファーストの核心です。今後の開催について、開催都市として時期の変更を含め積極的な役割を果たすことが必要です。

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