医療的ケアが必要な児童(以下、医ケア児)の通学保障の問題について、共産党都議団は現場への調査もすすめ、当事者の方々からもヒアリングを行ってきました。
第4会定例会の日本共産党米倉春奈都議の代表質問では次のように指摘しました。
医療的ケアの必要な子供たちの通学保障も重要です。たんの吸引が頻繁に必要なため、スクールバスに乗れない、人工呼吸器をつけている場合は保護者の付き添いが求められるなど、本人の体調とは関係ない理由で学校に通えない子供たちがいます。子供は毎日通いたいのに、付き添う母親が過労で倒れ、今は週三日しか学校に通えないというお話も伺いました。
障害者の権利条約、障害者差別解消法の趣旨に照らしてみても、重度の障害や医療的ケアが必要な子供たちが保護者の付き添いなしに学校に通えるようにすることは重要だと考えますが、認識を伺います。
文科省は、人工呼吸器を使用している児童生徒の受け入れについて、原則保護者の付き添いではなく、個別具体的に判断できる体制の整備に努めるよう求めており、全国的には付き添いなしで通学を保障している自治体が少しずつふえています。都教委はこの問題にどう対応するのですか。
スクールバスに看護師が乗車することや福祉タクシーの利用も認めること、特別支援学校に配置する看護師の人材育成や配置を拡充することなどが求められていますが、いかがですか。
これに対して教育長は、
医療的ケアの必要な子供の通学保障についてでありますが、医療的ケアの必要な児童生徒については、保護者の状況によっては通学が難しい場合がありますことから、学校に安定的に通学できる仕組みを整備する必要があると認識しております。
今後、生命と安全の確保を第一としながら、安定的な通学手段の確保策について検討してまいります。
と答弁しました。
今回、予算化されたのは特別支援学校のうち18校です。(参考:東京都立学校ホームページ)
全校で一気に開始ということは歓迎します。それは何より、学校に行きたくても通学保障がないために通うことができなかった子どもたちに学校に行く機会を保障できることが一番です。
伺った話の中には、雨の日でも風の日でも、自転車で医療的ケアが必要な児童を通学しているというケースもあります。
一方で、移動手段に必要なバス(小型になるのか、マイクロになるのか)、さらに絶対条件である看護師さんをどうやって確保するのかは多くの困難を伴うことになるでしょう。
今後、各学校でどのように進展して行くのか、保護者の方々の声に耳を傾けながらしっかりと事業が前に進むよう力を尽くして行きたいと思います。
同時に、学校への保護者の付き添いが必要な事例がまだ残されています。こうした課題を解決していくために、関係者のみなさんとともに取り組んで行きます。
(画像は、東京都予算案の概要)
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