静岡県立大学の公開講座も最終日です。
今年は2回しか出られなかったけど、今回のテーマが一番楽しみでした。
「植物のたくましい生き方に学ぶ」です。
植物は、生まれてから死ぬまで、その場所を動くことができません。
だから自分自身で柔軟に周りの環境に応答する必要があります。
そのため、植物は多様な化学物質を生産して防御します。
その中のひとつがアブラナ科の植物に含まれるグルコシノレート。
あ~、これは、アブラナ科の野菜に含まれる辛み成分、
イソチオシアネートについて説明する時に必ず出てくる成分ですね。
例えば、こんな感じで・・・。
すりおろす前の大根は辛みを感じません。
でも、すりおろした大根は辛みを感じます。
これは、イソチオシアネートが発生したからです。
大根に含まれるグルコシノレートという成分が、
すりおろすことにより、ミロシナーゼという酵素によって活性化され、
イソチオシアネートに変化するのです。
この説明、わかったような、わかっていないような・・・。
今日、パワポの資料を見ながら、説明を聴いて納得しました。
グルコシノレートとミロシナーゼは細胞内で別々の場所に存在している。
それが、「すりおろす」とか「虫が食べる」などの刺激が加わると、
防御するためにミロシナーゼとグルコシノレートが接触し、
辛み成分を出すというしくみ。
大根おろしの辛みは、人間には心地よいけれど、
多くの虫は、辛みを避けようとするから、
グルコシノレートを含むアブラナ科の植物には近づかないのです。
しかし、そんなグルコシノレートをもろともしないで、
アブラナ科の植物を食べる虫もいます。
アブラムシトカシャクトリムシとか・・・。
これは、
「誰も食べないアブラナ科の植物を食べられるようになれば、
食べ物に困らないぞ!!」
という思いで進化してきた虫たちの戦略です。
植物もたくましいけど、虫もたくましい。
わくわくするようなお話を聴かせていただきました。
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