昨年末に、ダイシモチというもち麦をいただきました。
香川県善通寺市産のはだか麦です。
「もち麦」とか「はだか麦」とかその分類で混乱されるかもしれないので、
大麦の分類について説明させていただきますね。
■大麦の分類 【画像 お借りしました】
大麦には、皮がぽろっと剥ける「はだか麦」と、
皮がなかなか剥けない「皮麦」があります。
そして、麦の穂の数が6列ある六条大麦と、
麦の穂の数が2列の二条大麦に分かれます。【画像 お借りしました】
だいたい、二条大麦はビールや焼酎、
六条大麦は、ご飯に炊き込む麦、お味噌、麦茶などに利用されています。
そして、お米にも「もち米」と「うるち米」があるように、
大麦にも「もち性」と「うるち性」があります。
今回いただいたダイシモチは、はだか麦の六条大麦でもち性ということになります。
ダイシモチは、紫がかった色をしています。
これは、アントシアニンの色です。
収穫時期には、穂や麦わらの外皮が紫色に着色します。
【画像 お借りしました】
先ほど、大麦の分類のところで「はだか麦」と「皮麦」があるとお伝えしましたが、
スーパーの雑穀コーナーで売られている大麦の加工品は、
ほとんどが「皮麦」です。
私も、これまで雑穀の講座では
「はだか麦って、四国で作られているくらいなんですよね。」と
何気なくお話してきましたが…。
なぜ、四国は「はだか麦」なのか?
その理由が知りたくなりました。
■なぜ、四国で「はだか麦」が作られるのか?
「はだか麦」は乾燥を好み、湿害や霜に弱いという性質があります。
そこで、雨の少ない愛媛や香川など瀬戸内海沿岸の県のみで栽培されています。
■ダイシモチができるまで
瀬戸内地域では昔から、もち米の代用として
従来品種の紫粒のもち麦が栽培されていました。
しかし、従来品種は茎が長くて倒れやすいという問題を抱えていました。
そこで、近畿中国四国農業研究センター(現:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)が
品種改良に取り組み、1997年にダイシモチが誕生しました。
■ダイシモチを炊いてみました!
1合のお米に、ダイシモチを1/4カップ加えました。
そして、1合の目盛まで水を加えたら、ダイシモチの分1/4カップの水を追加し、
浸水すること2時間!!
やっとスイッチを入れることができました。
炊き上がりは
プチプチ、もちもちで香ばしく、とっても食べやすいです。
■ダイシモチの主な健康効果
●β‐グルカン
・食後の血糖値の上昇を穏やかにする。
・おなかの調子を整える。
●アントシアニン
・抗酸化作用
・抗炎症作用
・血糖値の上昇を抑える。
もちろん、たんぱく質、ビタミン(ビタミンE)、ミネラルも豊富に含まれています。
貴重なもち麦 ダイシモチ、白米に混ぜておいしくいただいて参ります。
ありがとうございます。