宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

つぎはぎだらけの外套

2006年05月07日 | Weblog
スーフィーの伝承です…。
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スーフィーの衣装を着用して歩いていた男が、
突然棒で犬を殴りつけた。犬はあまりの痛みに
大声を上げ、賢者のもとに逃げて酷い仕打ちを
した男を罰してくれる様に願い出た。
賢者がスーフィーを呼び出して叱りつけると、
スーフィーは「私に罪はありません。私は気まぐれで
犬を打ったのではなく、この犬が私の聖なる衣服を
汚したのです。」と答えた。
この釈明に対して犬もまた譲らなかった。
その比類なき公正さで知られる賢者は言った。
「お前の痛みに対して私が償いを与えてやろう。お前の
望みを言うがいい。」
「偉大なる賢者よ!私はこの男がスーフィーの衣服を
着用していたので私が打たれる事はないであろうと油断
していたのです。もし彼が一般の衣類を着用していたなら、
私は彼を避けていたに違いありません。私が犯した過ちと
いうのは、真実を知る者の外見を一見したのみで自らの
安全を誤認した事です。もし彼を罰して頂けるならこの
男から、正しい者のしるしであるこの衣服を取り上げて
下さい!」
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続きの部分でこの犬の方が精神的にある程度の段階に達していたと
解説されていますが、外見などで人を判断する「条件反射」に
ついて語られた話の様です。これは既存の宗教の聖職者や、他の
何らかの制服についても言える事かもしれません。
わたくし自身もそうしたものから判断を下しがちでありますが、
そうした判断を過信するべきではない事、洋の東西を問わぬ様に
思います。
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