宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

心的束縛

2006年05月18日 | Weblog
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バチカンの文化評議会議長、ポール・プーパール
枢機卿は15日、「作品が注目される背景には
宗教的な無知があり、多くの人々が真実と誤解する
恐れがある」と懸念を表明した。
別の枢機卿は「反キリスト教の嘘に対し、座して
いてはいけない」と信徒に決起を促しており、
フィガロ紙などによるとイタリア、ペルー、フィリピンで
カトリック教会が映画のボイコットを呼びかけている。
16日、カンヌ映画祭の初日の特別上映に先立って
ジャーナリストや批評家達向けに上映されたが、評判は
芳しくなかった。
上映が終わると拍手の代わりに口笛が聞かれ、重要な場面では
失笑も漏れた。
米紙ボストン・グローブの記者は「良くなかった。原作本と
同じくらい悪い出来だった」と酷評した。ダン・ブラウンの原作は
世界中で約5000万部が売れ、超ベストセラーとなっている。しかし
イエス・キリストが結婚して子供をもうけ、その子孫が現在も生きて
いるとの原作の中心テーマが大論争を巻き起こしている。
トム・ハンクスが演じるロバート・ラングドンが、誰がイエスの
子孫とみられるかを明かす重要な場面で、観衆は失笑をこらえ
きれなかった。タイムズ・オブ・インディア紙の記者は「ハイライト
場面で笑いが起きた。大きな笑いでなく忍び笑い。それが全てを
物語っている」と話した。
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現在日米で大きな話題を呼んでいる「ダヴィンチ・コード」ですが、
社会的影響力としては単なる一小説の映画化という枠を既に超えて
しまった感があります。
その内容が歴史的事実と大きく反し、事実に全く忠実ではないという
指摘がキリスト教会のみならず歴史研究家達からも相次いでいますが、
小説と映画の内容を真に受けてしまった人々は教会を非難し続け
ています。

聞いた話しですが、既に故人となられたアメリカの高名な説教師で
あったシーン司教が飛行機での移動中に食事を取る事になり、
それが丁度イースターの前の四旬節の時期であったため、食事量を
少し減らして節制する事を自ら申し出たそうです。
現在もシトー会などの厳格な戒律を維持する修道会などにてこの
伝統が保持され、節制を強め、キリストの受難を思い巡らして一層の
精進に当てる期間となっています。
次に偶然彼の近くの席にいた一人の女性も節食を申し出たそうです。
「現在は四旬節ですから。でも私はキリストにではなく悪魔に仕えて
います。私がこの時期に節食するのは、堕胎がこの世で増加するのを
願う為なのです。」

キリスト教に全面的に従う場合でも、離教して正反対の事を願う
場合にしても、いずれの立場であれ西洋人のマインドが非常に
キリスト教に条件付けられている事をしばしば実感します。
キリストの神性と教会の権威を否定した「ダヴィンチ・コード」も、
結局そうしたマインドの条件付けから生まれたものである感が否めません。
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