宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

帆を広げて

2006年05月16日 | Weblog
スーフィーの伝承です…。
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イーサーが修行者達と荒地を歩いていた時、
修行者達はイーサーに死から復活した際に
用いたある言葉を教えてくれる様に嘆願した。
イーサーはその願い出を拒否した。
「もしあなた方がそれを知ったなら、きっと
悪用してしまうだろう。」
修行者は答えた。「我々は既に充分な準備が出来
ていますし、その知識は我々の信仰を強めてくれるに
違いありません。」
イーサーは更に「自分達が何を求めているのか、
あなた達は何も分かっていないのだ。」と言った。
しかし修行者達は更に嘆願し、イーサーは終にその
言葉を教える事にした。

その後この未熟な修行者達が荒地を旅していた時、
大量の白骨が積み重なっているのを目撃した。
彼らは互いに「あの言葉を試してみよう。」と話し合い、
その秘密の言葉が発せられるや否や、白骨はみるみる
肉で覆われていき、獲物に飢えた獣となって修行者達に
襲いかかったのであった。
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現在は物質的成功の意義を説くいわゆる成功哲学や、精神的な
達成や獲得を重んじる精神世界に関わる哲学など様々な思想が
横行し、中には目標の事物を獲得する事をとにかく肯定している様な
ものも見受けられますが、自身の器に合わぬ、自身の許容量を
超えるものを求めるならば、やはりどの様なものでも破壊的に
作用するのかと感じた次第です。

「あなたには清らかな心が必要である。だがそれと同時に
欲張らないこと。もし110ボルト用に作られている電球に220ボルトの
電流を流したらどうなるだろう?それは焼き切れてしまう。
あなたの許容量までにしなさい。」(サッチダーナンダ)
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