人柱の目的は 生きた人間を犠牲にする事で
その人間の四魂を 災害を止める事や 建築の守護、
祟りを防ぐ事などに利用する目的で行われたもので
古くは 日本武尊の妃であったオトタチバナヒメが
海の大嵐を鎮めるために海中に飛び込んだのも 広義の意味で人柱に入ります。
人間の四魂を利用するので 人柱は必ず生きている人間でなくてはならず、
動物は 人間よりも魂が小さいので
他に強い呪力源を持たない集落などでは 人間を犠牲にするしか手段がなかったようです。
近代まで 人間の魂は比較的に大きかったので 人柱の効果はそれなりに大きかったと思われますが、
動物のレベルに近い人も多い現代、
もし人柱を行ったとしても 昔のような効果はないのではないかと思われます。
以下 ネットに投稿されていた体験談のコピペです。
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母方の実家がある集落には、
九年に一度、前もって選ばれた子供が数人とそのお付の人たちが、
普段は入山禁止の山に入ってとある儀式をするって言う風習がある。
選ばれる子もお付の人も女性限定。その風習を地域では「おまつり」って呼んでた。
ちなみに、まつり=祭ではなく、祀の字を当てるらしい。
おまつりっていうと屋台が出て花火なんかも上がったりしてって
賑やかな雰囲気を想像すると思うんだけど、全然違う。
日の高いうちから家の軒先に提灯を吊るして日が落ちてきたら家の明かりを全部消して、
その提灯の蝋燭に火をつける。
完全に日が暮れたら子供とお付の人(子供は巫女装束)が行列になって各家を回り提灯に灯った火を、
彼女らが持っている提灯に移していく。
もらい火っていえば良いかな。
聞いた所によると、全部の家を回った行列は山の中に入って、
途中にある広場っぽい所で儀式をするらしい。
儀式の詳細は知らないけど、提灯の火に木で作った人形を翳し、
その人形を広場に掘られた穴に落とす。
それを全ての家の分やり終えたら、長い呪文みたいのを唱えておしまい。
子供とお付の人たちは山を降りて、
集落の外れにある集会所で一晩を過ごすという流れだそうだ。
集落では、その山には大きな穴があって「よくないもの」の溜まり場があるって言い伝えがあった。
その「よくないもの」は昔から、度々山から下りてきては里に禍をもたらすもので、
簡単に言えば他人の不幸とかそういうのが大好きで、それを餌にしているらしい。
でも、そんな悪戯心みたいなので里に禍をもたらされたら困るから、
時々、こちらからその「餌」を集めて「よくないもの」を鎮める必要があった。
それがこの「おまつり」ってわけだ。
家の明かりを全て消して提灯に火をつけるってのは、
どうやらその家にたまった九年分の穢れを一箇所に集めるって意味合いらしく、
一部の例外を除いては、提灯以外の明かりを付けていると物凄く怒られる。
行列ともらい火は、その家の穢れを一時預かる代表者ってことになるのかな。
要するに人柱だと爺ちゃんが言っていた事があった。
今でこそ人形でやっているけど、大昔は選ばれた巫女様一人に村中の穢れを押し付けて人身御供。
だからその「おまつり」では、同時に巫女様の鎮魂の儀も行われるらしい。
余談だが、選ばれた子供の家はその後数年間、役員とかの面倒事を免除される決まりになっている。
きっと誰も引き受けたがらないから、そういう俗なルールができたんだろうなと思う。
昔はもっと別の恩恵があったのかもしれないけど。