上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

12月議会最終日、熊本城ホール・花畑広場等の指定管理者制度の問題点を指摘して質疑

2023-12-20 12:34:33 | 熊本市議会
熊本城ホール・花畑広場等の指定管理の問題点を指摘
今回の議会には、「熊本城ホール、辛島公園地下駐車場、辛島公園地下自転車駐車場、辛島公園地下通路、くまもと街なか広場、辛島公園、花畑公園」の指定管理者指定についての議案が出されました。
提案は、各施設を㈱コンベンションリンゲージが代表企業となった「熊本城ホール運営共同事業体」が一括管理するものです。
最終日、本会議の質疑で、指定監視者制度の問題点を指摘して質疑しました。
低い事業者選定の得点・・・管理運営の中身が問われる
今回の事業者選定における各種指標の獲得点数をみて、低いと思いました。総得点5400点のうち、価格審査を除いた内容別審査項目の総得点は4860点、その中で、70点以上となっているのは安全管理・労働福祉・環境や障がい者雇用など、わずか1割の得点配分の部分のみです。あとはほとんど60点代、市民の声の反映が56点です。1事業者しか応募がない点では、外部有識者による公平性・透明性・専門性が確保された適切な選定が行われていると言われましたが、1事業者しか応募がないから、赤点ギリギリでもその事業者が選ばれている状態です。これでどうして、市民サービスの向上や効果的・効率的な管理運営と言えるのでしょうか。60点以下の項目があっても、全体が60点以上ならばいいという発想で、全く競争性もないならば、管理運営のノウハウが向上するはずがありません。
民間に委ねたことで、議会のチェックも難しい
市民会館などが直営であったときは、自主文化事業などへの案内があり、ホールの日常の管理運営や文化事業の取り組みなどを垣間見ることができ、公立文化ホールとしての役割が果たされているか、日常的に容易に私たち議会もチェックすることができました。しかし、指定管理制度の導入で、民間管理になったら、ただの貸館のような運営なのか、積極的に文化事業やMICEなどに取り組まれているのか、全くわからず、これが公立ホールかと思うようになりました。今回、熊本城ホールで、「市民の声が反映される」という項目が56点の落第点だったことは、公立ホールとしての存在意義に関わると思います。しかし、市長の答弁には、そうした問題意識が見られません。再開発への補助金も含めれば450億円もつぎ込んだ熊本城ホールが、果たして公的な施設として十分に機能しているのか、市民への説明が尽くされなければならないと思います。
熊本市が利用料を1割も支払い、経営に貢献・・・企業努力が足りないのではないでしょうか
収支の面でも、市が年間29件利用し、利用料金収入の1割にあたる4160万円を熊本城ホールの指定管理者に払い、収支に貢献しています。新型コロナが5類へと移行し、日常へと戻りつつある今、昨年メインホールで38・4%、シビックホール48・2%、展示ホール59・1%の稼働率が、2023年度は想定稼働率を達成する見通しはあるのでしょうか。それができなければ、その企業努力が問われます。
また、花畑広場の指定管理料年間2400万円は、企業努力でゼロにすべきと考えます。熊本城ホールの検討段階で報告された「熊本城ホール運営戦略検討報告書」では、熊本城ホールと同規模のMICE施設を参考に、その管理運営費を年間5億2300万円とされていました。使用料も現行の運用とあまり変わらない金額設定で年間5億3300万円と想定されていました。想定稼働率を達成すれば熊本城ホールの利用料収入は6億4000万円が見込めるとのこと、これに、地下駐車場利用料金が約1億9000万円なので、まともな企業努力をすれば、黒字経営は十分に可能です。その場合、一体の指定管理となる花畑広場の指定管理料2400万円がなくても収支均衡は見込めると思います。これこそ、一体管理の効率的な管理運営ではないでしょうか。
本年6月議会の予算決算委員会しめくくり質疑では、黒字になった場合の市への還元が5年で1億円は少なすぎると指摘しました。今回、あらためて、熊本城ホールの検討段階からの利用見通しや収支見通しなどを振り返ってみましたが、開業早々に新型コロナ発生という突発的な事情があったとはいえ、今後はどのような管理運営がなされていくのか、問題の多い指定管理者制度の中で、住民の立場に立った管理運営をどのようにすすめていくのか、問われていくものと思います。
今後も折に触れて、問題点を指摘し、公立ホールのあるべき姿について質していきます。
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物価高騰対策、国の給付金へ市独自の上乗せを!・・・予算決算委員会しめくくり質疑

2023-12-19 19:15:59 | 熊本市議会
【物価高騰対策】国の低所得者給付金へ市独自の上乗せを!
補正予算に「住民税非課税世帯への物価高騰等対策支援金」が提案されています。
長く続く物価高騰の中で迎える年末年始、通常の月に比べ出費も多く、困窮する世帯の方々は、どうやって年を越そうかと頭を抱えておられるのではないかと思います。
今回予算化された国の非課税世帯への給付金1世帯7万円の支給が前倒しとなり、2月から支給になったことには、早速喜びの声が届いています。
しかし、長期におよぶ物価高が続いている状況、年明けもさらに食料品等の値上げが続くことを考えると、7万円は物価高に見合った金額でしょうか。
住民税非課税世帯の方々は、アルバイトやパートの給与収入ならば100万円以下、65歳以上の年金生活者ならば年金収入が155万円以下の世帯です。
年収が500万円を超える給与の人が93000円増えても物価高に追い付かないのに、100万円とか、155万円以下の年収で生活している人に7万円では絶対に足りないことは明らかです。
住民税非課税、いわば困窮世帯の方々の日々の暮らしぶりを考えるならば、7万円がいかに少ないか、誰が見ても明らかです。
しかも、給与改定ならば、毎年93000円ずつ上がりますが、給付金はその時限りです。
物価高の年の瀬も厳しいけれど、年明けにもさらに食料品の値上げが予定されています。昨年4月から続いてきた止まらない物価高は今や庶民にとっては「災害級」です。
市長は、日本共産党市議団の独自策の求めに対して、「国の動向を注視する」という答弁を繰り返されてきましたが、それはあまりにも困窮する市民の苦労が見えていません。
12月16日に日本司法書士会連合会が全国で行った年末相談会には、コロナ対策のゼロゼロ融資返済や生活困窮世帯の緊急小口資金の返済ができず、破産が増え、困窮が深刻化する実態が浮き彫りとなっていました。
市長も、この年末、寒さの中で困窮する人、年越しに苦労されている中小事業者のもとに足を運び、その暮らしぶりをしっかりと見て、その苦労に寄り添い、市の独自支援を本気で検討してほしいと思います。
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公平な住民サービス提供の立場で、証明書発行手数料は一律200円に・・・予算決算委員会しめくくり質疑

2023-12-19 18:06:34 | 熊本市議会

手数料条例の一部改正に関し、しめくくり質疑。
今議会に「手数料条例の一部改正」が提案されました。
内容は、マイナンバーカードを利用し証明書等自動交付機を介して戸籍等の証明書交付を受ける場合に、その手数料を200円にするというものです。
一方で、マイナンバーカードを使用しない場合は、400円か、450円の発行手数料が取られます。
地方自治法では、「住民は、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有する」と定められています。
住民への公平なサービス提供の立場から、マイナンバーカード利用に限らず、すべての戸籍等証明書の発行について平等に200円の手数料とすべきです。
受益者負担を理由に義務でもないマイナンバーカード推進のため、市民サービスに分け隔てをすることは、公平な住民サービス提供に反することは明白です。
市長は、質疑の答弁で、発行に係るコストと言いましたが、それを言うならば、マイナンバーカード推進のために莫大な予算を投じてシステムを立ち上げ、運用している費用こそきちんと計上すべきです。
しかも、マイナンバー推進には、個人情報の漏洩やプライバシーの問題などお金に換算できない重大なリスクまでついて回ることを考えれば、これほどコストに見合わないものはありません。
マイナカードで200円の戸籍等の証明書交付は、公平な住民サービスを提供するという観点から、すべての市民に200円で提供するよう、求めました。
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太陽デパート火災から50年の節目、さらなる消防力の教科を・・・しめくくり質疑

2023-12-18 19:49:11 | 熊本市議会
太陽デパート火災から50年の節目、さらなる消防力の強化を
西消防署の西区への移転に伴い、中央消防署の体制拡充を

12月18日、熊本市議会は、予算決算委員会が開かれました。しめくくり質疑を行い、低所得者給付金・消防力強化、戸籍等証明書発行の問題を取り上げました。

西消防署の西区移転で候補地が「池上」に決まる
補正予算に西消防署移転事業として、西消防署の移転先候補地「池上」の測量を行うための経費が提案されました。
長年の懸案であった西区への西消防署の移転に関し、候補地が決まり測量のはこびを迎えたことは評価します。
5つの区の消防署にはそれぞれの役割・特徴があり、海に面し水難救助機能を持つ西区・南区、NBC対応機能がある東署、災害救助のための重機等を備えた北署、繁華街を抱えた中央署、いずれもその特徴を生かし、その役割を十分に果たしていかなければなりません。

西消防署移転に伴い、中央署の体制拡充が必要
消防局長は「中心市街地の消防力確保は重要」と積極的に対応することを答弁

一方で、今回の補正予算提案によって、これまで中心街に近く中央署と併せて繁華街への対応にも力を注いできた西署の移転によって変化する消防体制を踏まえ、今後さらなる消防力の強化をどのように図っていくのか、しっかり考えるべき時だと思います。
これまで西署の担当だった慶徳・一新・五福・向山の4校区が中央署の管轄となり、中央署管内の出場件数は2割程度増加する見込みとのことに加え、移転先候補地の池上から中央区にある現在の西署あたりまでは到着時間が5分程度かかるとのことです。もともと多い中央区の出場回数がさらに増え、これまで中心街等への応援を西署が担ってきたことなどを考えると、西署移転後の中心市街地の消防力確保はたいへん重要です。
消防局長は、「中心市街地の消防力確保は重要」と積極的に対応すると答弁しました。

太陽デパート火災の教訓を、今後も生かして
今年は、未曽有の惨事となった太陽デパート火災から50年の節目の年です。
熊本市は、昭和48年の太陽デパート火災を機に、消防力強化に、特段の措置が図られてきました。
消防年報のデータでも、人員体制、資機材ともに充実した消防力を誇っており、救急隊の現場到着時間では、政令市20市の中で名古屋市・京都市の7・3分に次いで8・6分と上位です。こうした素晴らしい実績にさらに磨きをかけて、政令市トップをめざしてほしいものです。
そのためにも、中心街に近いところに位置し、過去には出張所であった南熊本庁舎の体制拡充を含めて、人が集まる中心市街地を擁する中央署の体制を答弁された方向でしっかりと拡充されるよう要望しました。
併せて、今後の消防体制拡充については、人員、資機材ともに、人命にかかわる問題として、市長にも、特段の配慮を要望しました。


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子どもたちと「火の用心」の夜回り

2023-12-17 21:53:32 | 地域の中で
12月17日、師走の日曜日の夜、地元帯山2町内の子ども会・自治会で、「火の用心」の夜回りがありました。
急激に冷え込んだ中、小学校体育館に集合し、お揃いのハッピを着て、地元消防団の消防車への試乗体験の後、元気な掛け声に、拍子木を鳴らしながら、夜の町内をまわりました。
「火の用心」
「マッチ1本火事の元」
「子どもの火遊びダメよ」
と、恒例となった掛け声が町内に響きました。
ところどころで、町内の方々が寒い中に出てきて激励してくださいました。
暖かな冬が一変して、急な寒さとなりました。
年末年始、どうか火災のない日々を過ごしていけますように。

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