東京多摩借地借家人組合

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調停申し立て、地代を大幅に値下げさせる

2022年08月22日 | 地代家賃の増減
 本件は昨年7月に鎌倉簡裁に調停を申立て、約1年かけて合意に至りました。調停の目的は、不当に高くなった地代の減額を実現させ、更新契約書の作成を有利に進めることです。

 地主が、以前の話し合いの中で更新料を請求しない等の合意を白紙に戻してきたことに、私は対抗策として、通常ない借地人の権利を盛り込んだ契約書案を3回目の調停の場に提案しました。その内容は、借地人の生活権を無視して一方的な都合だけを押し付けてきた地主の案に対して、判例などを根拠に借地人の権利を明示し、そして常識的義務も入った真っ当なものでした。その証拠に、私の案に沿って調停することに同意してきました。

 地主は、地代の減額に応じる代わりに私の案にいくつかの修正と残っている諸問題をセットで解決する強い意向を示してきました。


 私は、組合と毎月の法律相談で顧問弁護士から有益かつ役立つ助言を得て地主と交渉してきました。地代や解除通告期間、更新料規定等の中心問題はほぼ目的実現となりました。そして調停というものは互譲精神が必要と再認識して、早期に調停和解することに応じたのです。

 以下の主要な成果点を列挙します。①地代月額4万円➝2万円と大幅に減額。②地代未払い32万円➝半額に下げさせる。③更新料30万円➝更新料は次回協議する。④契約違反に対する解除催告なし➝一定期間の催告あり。⑤地主は借地内を勝手に使用しない。⑥地主が借地内に置いていた物置はこちらに譲渡する。以上6項目を合意しました。

 7月19日、鎌倉簡裁で調停成立と更新契約書を交わしました。約2年間に及んだ地主との話し合いが安易に妥協せずに正当な権利を主張し続けられたのは、組合と顧問弁護士の頼れる存在がありました。

(東京多摩借組ニュースより)

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