ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

雨の公園を歩いて

2023-04-16 09:20:19 | エッセー

 前夜はかなり飲んだり食べたりしたので、朝食は抜いてコーヒーだけにした。

夫をデイホームに送り出し朝刊を読んでいたが、ベランダに出たら、なぜか急に雨の

羽根木公園を歩きたくなった。濡れた樹木がひときわ美しく、その香りがいっぱいでは

と思ったからだ。私は「00したい」と思うと、子供の頃から我慢できない質で、高齢に

なった今でもまったく変わらない。

 いつもとは違う林がある入り口から入ると、まるで景色が違っている。

大きな樹木が立ち並んでいて、林にはさまざまな新緑の樹木があふれていて

美しかったし、お花も咲いていた。でも、想像したような香りは立ち込めていな

かった。静かな公園はいつも来たときより、ずっと情緒的だったが、水たまりが

妙に懐かしく新鮮に感じた。

 いつも夫の付き添いで来るのとは違って、とても解放感があり、時々立ち止まり

ながめながらゆっくり歩いた。公園を一周したが、歩いていたのはわずか数人だけだった。

 帰りに梅丘駅で顔見知りに会って、私が公園を歩いてきたと話したら「え!こんな

に雨が降っているのに」と、あきれたような、驚いたような顔をした。

 私はやっぱり相当変わっているのかも知れない。

コメント
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