TanteOLのキドアイラク

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勉強になるなあ・・・プロのコンサート

2010-11-09 09:00:00 | Music

音楽話題が続きますが、
先週は、楽しみにしていたコンサートがありました。
ジャズピアニスト小曽根真の「Road to Chopin」。
もともと小曽根さんの音楽は、わかりやすくてけっこう好きでしたが、
今回は、ショパンイヤーにふさわしく、
彼なりのノクターンやプレリュードを聴かせてもらえるということで、
これはゼヒ聴いてみようとチケットを買ったのでした。
小曽根さんの生演奏は、私は初めてでしたが、
ダンナさんはすでに経験済み。
塩谷哲とのジョイントだったそうです。
それも聴いてみたかった~
オソレイリマシタ・・・



会場は、オペラシティのコンサートホール。
ここは、とっても響きがいいので好きです~
コンサートのジャンルがジャンルなので、
入口で配られるチラシの束も、
ジャズやポピュラーのものが多くてしかもオシャレ~
普段はほとんど捨ててしまいますが、
色々参考になるので、今回は全部持ち帰りました。

ロビーには、小曽根さんがこのコンサートで使用している
ヤマハのニューモデルCFXが展示されていました。
ショパンコンクールの優勝者が選んだということで話題になりました。
国産のピアノでは初めてのことだそうです。
お値段・・・¥19,950,000・・・



客席が暗くなり、ステージにスポットがあたると、
小曽根さん、意表をついて客席から登場し、
おもむろに弾きはじめた曲は、プレリュード。
そして、曲が静かに終わろうとしているまさにその時ハプニング!
会場全体がミシミシ音を立て出し、なんと地震が!
けっこう大きかったです。
偶然とはいえ、このタイミングで!と、さすがに会場はざわめきました。
間をおかずに次は「子犬のワルツ」。
ちょっと弾きはじめたところで
「いま揺れましたね~」と一言。
会場は一気になごみました。

基本的には、曲間にトークがあるのですが、
お話もとても上手で、
遅れて入ってきたお客様に「いらっしゃいませ~」と声をかけたり、
その場その場に対応して会場全体を引き込んでいくあたりは
さすがだなあ、と思いました。
曲の構成もよく考えられていて、
彼なりのアレンジのショパンのあとは、さりげなくオリジナル曲。
そして、エチュードop.10-4を
オリジナルのまま立派に弾き1部が終了。
すでに聴衆の心をすっかりつかんでます~


2部は
ポーランド出身のアナ・マリア・ヨペックという歌手とのジョイント。
どこかもの悲しい彼女の歌声は、
灰色の空と葉の落ちた木々を揺らす風を連想させました。

アンコールは、
「アレンジして演奏する場合は、元のメロディーを大切にしているんですよ」
と前置きをして、
有名なノクターンop.9-2を・・・
だんだんスポットも絞られ、
曲が終わると同時に会場内は闇と静寂に包まれました・・・

ヤマハCFXは、クリアな響きであり、
ホール中に響き渡るダイナミックなフォルテから、
繊細なピアニシモまで、
弾き手の意図するところを、
とてもよく表現していたような気がします。
特にピアニシモがとても美しかったです。


もちろん、才能もある方で、長年プロフェッショナルとして、
第一線で活躍しているアーティストですから、
自分と比べるなんてもってのほかなのですが、
何しろいっぱいいっぱいじゃないところがスゴイです。
私は、一昨日もそうですが、いつも余裕なし。
いっぱいいっぱいにならない時が来ることを信じて、
努力しなければいけません・・・