『大秦帝国之崛起』第37~最終40話まで見ました。
自分が推薦した鄭安平が趙に投降したことで、自分も大罪は免れないと昭襄王に罪を請う范雎ですが、なぜか白起に罪が降されて封君から兵卒の身分に落とされ、范雎は無罪放免に。なんでや、白起関係ないやろ!!(´Д`;) その後も趙との戦いは苦戦を強いられ、范雎は白起のもとに足を運び、出征を請うことに。しかし…… 白起「だから長平の戦いの直後に邯鄲を攻めようと奏上したのに、君はそれを邪魔したよね?」「どーせ出征して軍功を立てても王上に疎まれるんでしょ?」「今更死ぬのなんて怖くないもんね」とさっくり拒否。「悩んでたことが嘘みたいね」「だってもう自由よ何だってできる」「何も怖くない」という感じで、白起の言動がアナ雪みたいになってます(^_^;)
結局秦軍は邯鄲からの撤退を余儀なくされ、今度は逆に趙・魏・楚の連合軍に攻められると、昭襄王は白起に自決を命じます。だから白起関係ないやろ!!(´Д`;) 君臣間の矛盾を一身に背負わされた感のある白起ですが、最後に長平の戦い以来別離していた趙国出身の妻が戻ってきたのは唯一の救いかもしれません……
そして河東郡が陥落すると、郡守の王稽を推薦したのはまたもや范雎ということで、今度はさすがに二人まとめて投獄(後に鄭安平ともども処刑)。昭襄王は嬴摎を自分の副将に抜擢して対処を図ります。この嬴摎は『史記』に「将軍摎」として現れる人物です。勢いに乗る趙・魏・楚は周の天子を奉じ、他の3カ国(斉・韓・燕)と合わせて六国による合縦の形成を図ります。

そしてここでなぜか前作『大秦帝国之縦横』の主役恵文王が現れ、年老いた息子昭襄王を激励。
他の六国をすべて敵に回し、さすがにピンチかと思いきや、昭襄王は秦の兵力は六国の連合軍を余裕で上回ると余裕綽々。六国が奉じようとしていた周の赧王(周王朝最後の王となります)が病没すると、自ら天子になると宣言し、天子の座を賭けて汾城で六国の連合軍と決戦し、見事撃破します。

当年兄武王の死の原因となった周の九鼎を接収し、敗北を認めた六国の王を招いて天子の位に即く昭襄王。当初の予定では六国は藩王国として残すはずでしたが、それでは諸王が帰国後またぞろ合縦を図るだろうということで、昭襄王はいずれ六国をすべて滅亡させてやると宣言。憤然とした諸王は次々と即位の儀式を中座するといったところで幕引き。
【総括】
ということで最終回近辺では天子の座を賭けて昭襄王が六国の王と未来への最終決戦的な戦いを行うというオリジナル展開が繰り広げられましたが、何かバトル系少年漫画の打ち切りエンドみたいな締め方ですよね。「その5」で触れた事情により、第四部以降が無事に制作・放映できるかどうかわからないような状況になっているわけですが、スタッフの方も制作中から何か期する所があったのかもしれません……
第一部『裂変』、第二部『縦横』と、同じ原作をドラマ化していながら、本作は各部ごとに面白さの方向が異なるという不思議なシリーズです。特に今作は前作『縦横』と制作スタッフが重複しているはずですが、作風の違いが見られるような気がします。基本的に『史記』に見られる展開をなぞっているだけ……のはずなんですが、映像やストーリー展開から制作側のモチベーションというか禍々しさが感じられます。
特に秦の昭襄王については、主役の皇帝が晩年に専制君主化するという展開はこれまでの『康熙王朝』や『漢武大帝』でも見られたものですが、従来の作品ですと「青年の頃には理想に燃えていた」とかエクスキューズが入るもんなんですよね。しかし今回は昭襄王の若年の頃から老成した晩年までの約50年間を描いているにも関わらず、最初から最後まで一貫して身勝手なクズという物凄い設定になっています。さすがは始皇帝の曾祖父と言うべきでしょうか。
前作『縦横』がイマイチだと感じていたので、本作にここまで魅力を感じてハマるとは予想もできませんでした。現在放映中の大河ドラマ『おんな城主直虎』を物足りなく感じるレベルで(これも決して出来が悪い作品ではないのですが)、最終回まで見終わった今、ロスが怖いというか、今後生半可な歴史ドラマに満足できなくなりそうで怖いです (^_^;)
自分が推薦した鄭安平が趙に投降したことで、自分も大罪は免れないと昭襄王に罪を請う范雎ですが、なぜか白起に罪が降されて封君から兵卒の身分に落とされ、范雎は無罪放免に。なんでや、白起関係ないやろ!!(´Д`;) その後も趙との戦いは苦戦を強いられ、范雎は白起のもとに足を運び、出征を請うことに。しかし…… 白起「だから長平の戦いの直後に邯鄲を攻めようと奏上したのに、君はそれを邪魔したよね?」「どーせ出征して軍功を立てても王上に疎まれるんでしょ?」「今更死ぬのなんて怖くないもんね」とさっくり拒否。「悩んでたことが嘘みたいね」「だってもう自由よ何だってできる」「何も怖くない」という感じで、白起の言動がアナ雪みたいになってます(^_^;)
結局秦軍は邯鄲からの撤退を余儀なくされ、今度は逆に趙・魏・楚の連合軍に攻められると、昭襄王は白起に自決を命じます。だから白起関係ないやろ!!(´Д`;) 君臣間の矛盾を一身に背負わされた感のある白起ですが、最後に長平の戦い以来別離していた趙国出身の妻が戻ってきたのは唯一の救いかもしれません……
そして河東郡が陥落すると、郡守の王稽を推薦したのはまたもや范雎ということで、今度はさすがに二人まとめて投獄(後に鄭安平ともども処刑)。昭襄王は嬴摎を自分の副将に抜擢して対処を図ります。この嬴摎は『史記』に「将軍摎」として現れる人物です。勢いに乗る趙・魏・楚は周の天子を奉じ、他の3カ国(斉・韓・燕)と合わせて六国による合縦の形成を図ります。

そしてここでなぜか前作『大秦帝国之縦横』の主役恵文王が現れ、年老いた息子昭襄王を激励。
他の六国をすべて敵に回し、さすがにピンチかと思いきや、昭襄王は秦の兵力は六国の連合軍を余裕で上回ると余裕綽々。六国が奉じようとしていた周の赧王(周王朝最後の王となります)が病没すると、自ら天子になると宣言し、天子の座を賭けて汾城で六国の連合軍と決戦し、見事撃破します。

当年兄武王の死の原因となった周の九鼎を接収し、敗北を認めた六国の王を招いて天子の位に即く昭襄王。当初の予定では六国は藩王国として残すはずでしたが、それでは諸王が帰国後またぞろ合縦を図るだろうということで、昭襄王はいずれ六国をすべて滅亡させてやると宣言。憤然とした諸王は次々と即位の儀式を中座するといったところで幕引き。
【総括】
ということで最終回近辺では天子の座を賭けて昭襄王が六国の王と未来への最終決戦的な戦いを行うというオリジナル展開が繰り広げられましたが、何かバトル系少年漫画の打ち切りエンドみたいな締め方ですよね。「その5」で触れた事情により、第四部以降が無事に制作・放映できるかどうかわからないような状況になっているわけですが、スタッフの方も制作中から何か期する所があったのかもしれません……
第一部『裂変』、第二部『縦横』と、同じ原作をドラマ化していながら、本作は各部ごとに面白さの方向が異なるという不思議なシリーズです。特に今作は前作『縦横』と制作スタッフが重複しているはずですが、作風の違いが見られるような気がします。基本的に『史記』に見られる展開をなぞっているだけ……のはずなんですが、映像やストーリー展開から制作側のモチベーションというか禍々しさが感じられます。
特に秦の昭襄王については、主役の皇帝が晩年に専制君主化するという展開はこれまでの『康熙王朝』や『漢武大帝』でも見られたものですが、従来の作品ですと「青年の頃には理想に燃えていた」とかエクスキューズが入るもんなんですよね。しかし今回は昭襄王の若年の頃から老成した晩年までの約50年間を描いているにも関わらず、最初から最後まで一貫して身勝手なクズという物凄い設定になっています。さすがは始皇帝の曾祖父と言うべきでしょうか。
前作『縦横』がイマイチだと感じていたので、本作にここまで魅力を感じてハマるとは予想もできませんでした。現在放映中の大河ドラマ『おんな城主直虎』を物足りなく感じるレベルで(これも決して出来が悪い作品ではないのですが)、最終回まで見終わった今、ロスが怖いというか、今後生半可な歴史ドラマに満足できなくなりそうで怖いです (^_^;)