春節まであと一週間以上あるのに、こちらでは早くも打ち上げ花火がバンバン上がって正月モードに入ってます。もっとも、今年は春節が早いせいか元旦からこのかたずーっと正月気分を引きずってるような気もしますが(^^;)
で、上海・杭州旅行4日目の続きであります。腹ごなしが済んだ後は孤山~白堤と西湖を横断します。その孤山の入り口でいきなり「武松の墓」なるものを発見。
武松って架空の人物じゃないのかよ!と思わずツッコんでしまいましたが、解説板を見ると「武松の名は宋~元の際の周密『癸辛雑識』にも見える」とか何とか書いてますね。それなりに由来がある人物だから宋江みたいに実在してたっておかしくないんだと言いたいんでしょうか…… なお、武松の名は一応『大宋宣和遺事』にも見えるとのことです。
このほか、孤山では革命の巾幗英雄こと秋瑾の墓、清末の考証学者兪樾の記念館、浙江省博物館、西泠印社といった所を見て回りました。下の写真は西泠印社のシンボルの塔。西泠印社は金石篆刻の研究・制作団体で、ここ孤山に本部があります。
浙江省博物館は杭州郊外にある良渚遺跡や河姆渡遺跡の出土文物を展示しているほか、『四庫全書』の7部の正本のうちの1部が収められていた文瀾閣が敷地内にあると聞いて楽しみにしていたのですが、文瀾閣がありそうなゾーンは工事中で立ち入れず。何とも残念です…… ちなみに文瀾閣本自体は現在浙江省図書館に収蔵されているとのこと。
さて、白堤の北東端「断橋残雪」に辿り着いたあとは南へ戻って「三潭印月」と「花港観魚」を見て回ります。
「断橋残雪」:ここは『白蛇伝』と許仙と白素貞が出会ったことになっている場所。
「三潭印月」:西湖に浮かぶ小島で、円環状の島に十字型というか卍型の橋が架かっています。ここは船でしか来れません。
「花港観魚」:ここの紅魚池には名前の通り恐ろしい数の鯉が生息してます。
で、午前中にスルーした章太炎記念館にもちゃんと立ち寄る事が出来ました。このあたり計画性のなさが如実に現れてますね……
で、今日の夕食は河坊街で食べることに。ここは南宋時代には一番の繁華街だった所で、現在は当時の街並みを再現した観光スポットになっているとのこと。こんな横店臭い所は是非行ってみなければ!ということで中山中路を南下して進んで行きますが、この中山中路が地元民しか歩いておらず、果物屋とかおしゃれ系じゃない服屋とかが軒を連ねているという紛う事無き裏通りなのでありました(^^;)
夕食もこの通りの小吃店で済ましてしまうことに。肉マンとエビワンタンとレモンティーでしめて7.5元。食事の中身も値段も普段長春で食べているものにだいぶ近づいてきました(^^;)
で、河坊街の入り口となる門が見えてきましたが……
門の外側(すなわち中山中路)と……
門の内側……
何かもう全然雰囲気が違うんですが(^^;) ちなみに中山中路では写真のごとくあちこち工事中だったのですが、この通りも河坊街みたいに生まれ変わってしまうのでしょうか。
ということで今回の旅はここで終了です。杭州では結局西湖の周りをグルグル回るだけで終わってしまいましたが、次の機会があれば是非郊外の良渚遺跡(博物館があるらしい)や横店影視城に足を伸ばしてみたいところです。そう言えば王国維と金庸の故郷である海寧もこの近くなんですよね。路線を確認すると上海から杭州へ動車で移動する時にここを通過したようですが……