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博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『蘭陵王』その6

2013年11月24日 | 中国歴史ドラマ
『蘭陵王』第30~35話まで見ました。

武成帝は太子の高緯が次の皇帝としてふさわしいかどうかのテストのつもりで、視察で留守の間に彼に政治を任せます。しかしその間に高緯は国庫の赤字解消のために地方官の売官を行い、帰還後の武成帝に叱責されることに。自分が廃嫡されると思い込み、父帝を自ら手に掛ける高緯ですが、遺詔には蘭陵王ではなく引き続き自分を後継者とすると明記されているのを知り、父の遺体を抱いて慟哭。

その様子を見ていた祖珽が「お前たち高家の者はいつもそうやって身内同士で殺し合いをしてきたのに、今更何を泣くことがあるのか」とつぶやいていますけど、蘭陵王と安徳王もその高家の血を受け継いでいるはずなのに、まともに育っているのはおかしいと思いました(^^;)

また、回想シーンで武成帝から高緯を廃嫡すべきか否かと問われた斛律光が、「確かに売官は褒められたことではありませんが、太子は売官で得た金を自分のものにすることなく、全額国庫に収めております。」と弁護しておりますが、こういうフォローの仕方もおかしいのではないかとw

武成帝と太皇太后の死(彼女も高緯の手の者に殺害されたのですが)を承けて、隠退を考えていた蘭陵王は公務への復帰を迫られることに。一方、折角高緯が皇帝になったものの、元ということで表に出られない身の鄭児は、元宮女仲間の馮小憐を殺害して名前と来歴を乗っ取り、淑妃として冊封されることに。馮妃の正体を知った蘭陵王はは彼女の冊封に反対しますが、高緯は却って鄭児を皇后に冊封してしまいます。

そこから高緯と鄭児は仙都苑の造営を強行したり、死刑囚に殺し合いをさせる「供御囚」を開催したりと暴政を開始。おまけに蘭陵王夫婦に復讐したい鄭児の入れ知恵で、10年に1度の旱魃を見越して密かに漳水の貯水を放出させ、蘭陵王を任務で都の鄴城から離させたうえで、「天子が天女(すなわち雪舞)を娶れば旱魃は収まる」という謡言を流させます。これは陰謀を察して間一髪で鄴城に戻った蘭陵王によって阻止されましたが、高緯から死を求められた蘭陵王は、自分が死ねば暴政は無くなると信じ、弟の安徳王に後事を託して死を受け入れることに……
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『蘭陵王』その5

2013年11月16日 | 中国歴史ドラマ
『蘭陵王』第24~29話まで見ました。

結局雪舞との夫婦仲が修復されないまま、蘭陵王は鄭児とともに馬賊退治に向かうことに。鄭児は馬賊の人質となった王員外を助け出すためのおとり役です。一方、馬賊退治の後詰めが安徳王から太子に交替になったということで、雪舞は蘭陵王府に戻って来た韓暁冬とともに、こっそり蘭陵王の救援に趣きます。

しかし鄭児は2人が後を追ってきたことに感づき、雪舞らとこっそり接触して蘭陵王の進撃予定ルートを馬賊の逃走ルートだと偽り、あとは雪舞が馬賊を攻撃するつもりで爆薬を仕掛ける→蘭陵王の一隊が馬賊を進撃した時に炸裂し、馬賊を取り逃がす→雪舞の仕業ということで、彼女がますます不利な立場になるという流れ。きたないなさすがw

しかしこのあたりでさすがに蘭陵王の部将楊士深が鄭児を不審に思い始め、彼女のこれまでの悪事が露見。蘭陵王は鄭児に絶縁を宣言。山林に放置された鄭児は通りすがりの猟師たちに手込めにされてしまいます。その後後詰めにやって来た太子高緯に保護され、雪舞と蘭陵王への復讐を誓います。

雪舞の方はと言えば、こちらも逃亡に成功した山賊たちに捕らえられて上玉ということで奴隷市場に売り払われてしまいますが、そこをなぜか近辺まで募兵に来ていた宇文邕に助けられます。そして2人で故郷の白山村へと向かうことにします。しかし白山村は村ごと移転してしまった後で廃墟と化しており、雪舞の祖母も既に亡くなってしまっていることが判明します。悲嘆に暮れる雪舞ですが、夢の中で祖母と再会し、蘭陵王のもとに戻って守ってやるようにと諭されます。

そこでやはり彼女の後を追って蘭陵王も村へと到来。宇文邕と争いになりますが、その隙に雪舞がやはり村に来ていた馬賊の一味に人質に取られ、2人で彼女を助けるために協力し合います。何やこの少女漫画的な展開(´Д`;)

馬賊の一件が片付いた後、雪舞は夫を悲劇的な運命から救うため、安徳王らとともに政務からの隠退を薦めようとしますが、武成帝の方は 後継者に太子ではなく蘭陵王を据えようと迷い中。そして太子は鄭児や、文字通り豚小屋に放り込まれていた祖珽を呼び戻し、帝位簒奪を計画。



『百度百家』のドラマ蘭陵王の項目より。もう少し後の場面のものですが、高緯&鄭児。かわいい顔してやることは悪辣ですw
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『蘭陵王』その4

2013年11月08日 | 中国歴史ドラマ
『蘭陵王』第18~23話まで見ました。

雪舞が貞児の難病を治した功績により、宇文邕が北斉との停戦を提案。北斉側もそれを受け入れ、しばしの平和が訪れます。その間にいよいよ蘭陵王と雪舞との婚礼が行われることに。

一方、その蘭陵王の王妃の有力候補だった鄭児は、祖珽の一味と見なされての身分に落とされ、石窟寺院の建設現場で強制労働をさせられておりました。そこで仲間と信じた人間に陥れられたりして、すっかり人間が変わってしまいます。そして密かに建設現場より脱走し、蘭陵王府へと逃れて匿われることになりますが、折しも時は蘭陵王と雪舞との婚礼の前日。それを知った鄭児は雪舞が蘭陵王を奪ったと逆恨みし、彼女から蘭陵王の妃の地位を取り戻すことを決意。つまり鄭児はヤンデレさんになってしまったのです。

婚礼の後、蘭陵王は武成帝より国庫の赤字の解消を命じられ、そして夫が仕事をしている間に雪舞は密かに韓暁冬と傷兵村へと赴き、村人たちの自活を促すことに。ここで彼女が戦争で手足を失った村人のために義肢・義足や専用の農作業器具を発明したりしていますが、主役が何かを発明して周囲を驚かせるというのはタイムスリップ物によくあるシチュエーション。雪舞はやっぱり未来人の役回りなのではないかと思ってしまいますがw

しかしその隙を突いて、本来王妃でなるべきでない雪舞が王妃となったことで蘭陵王府に不幸が訪れるとか、韓暁冬が雪舞を横恋慕しているといった謡言を流したりと、鄭児が暗躍。その気配を察した韓暁冬が鄭児に警告したりしていますが、「韓暁冬さん、必要以上にヤンデレを刺激しちゃダメ!逃げてーーー!!」と思って見てたら、王府の使用人を辞めて村に帰ることになり、無事に逃げてくれましたw

そこで事態を察した皇太后が雪舞を助けるために蘭陵王府にしばらく滞在することになり、鄭児をよそに嫁がせようとしますが、皇太后の飲むお茶に肉桂を混ぜて昏倒させたり、雪舞に仮病を使わせて蘭陵王の気を引こうとする計画を暴き立てたりと、鄭児が雪舞側に勝ちっぱなしです。ヤンデレ無双です。もう誰も彼女を止められないのか(絶望) このあたりの描写を見てると、何となくジョースター邸で跡取り息子のジョナサンを陥れて不利な立場に追い詰めるディオを想像してしまいますw そして鄭児の目論み通り、蘭陵王と雪舞の夫婦仲がギクシャクしていきますが……
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『蘭陵王』その3

2013年11月01日 | 中国歴史ドラマ
『蘭陵王』第12~17話まで見ました。

蘭陵王と「天女」楊雪舞を引き離そうという祖珽の陰謀により、蘭陵王のお妃選びが行われることになり、胡皇后(皇太子高緯の生母)の推薦する宮女の鄭児が候補の一人となります。雪舞は、この鄭児こそが蘭陵王の王妃として予言された鄭妃に違いないと確信。そして雪舞を連れ戻しにやって来た祖母とともに一旦は白山村に戻る決心をします。

一方で祖珽は鄭児を騙して蘭陵王府に呪符を隠させ、皇帝(武成帝)を呪詛したと訴え出て蘭陵王を捕らえさせます。彼の危機を知った雪舞は、「今を逃すともう永久に村に戻れなくなる」という祖母の言葉を振り切り、宮廷へと戻って蘭陵王を弁護。結局祖珽や彼と結託した胡皇后の陰謀が明るみに出て蘭陵王は無罪放免となります。そして雪舞の気持ちを知る皇太后の思し召しにより、雪舞に鄭氏の姓が与えられ、鄭妃として蘭陵王との結婚が許されることに。

ここで雪舞は蘭陵王の鄭妃が鄭児ではなく自分であったことを悟ります。このあたりの展開を見てると、このドラマは一時期中国で流行ったタイムスリップ物・歴史改変物の変形版ではないかという気がしてきます。予知夢の能力を受け継ぐ雪舞がタイムスリップ物での未来人の役回りで、タイムスリップ物に対する当局の規制をすり抜けるために占い師の一族という設定にしたのかなと。以降は彼女が蘭陵王の死亡フラグを潰していき、悲劇的な結末を回避することをめざすも、結局は史実通りに事が進んでいくという展開になるのかなと思うのですが……

さて、北周では兄の遺児の貞児が難病にかかり、宇文邕自ら密かに北斉に出向いて雪舞に治療を請い、一ヶ月だけという約束で北周宮廷に赴くことに。こっそり様子を窺っていた蘭陵王も、彼女を守るため北周の衛兵に変装して同行します。

雪舞は持ち前の医術であっさり貞児を快方に向かわせますが、北周宮廷では同時に権臣の宇文護と宇文邕との激しい権力闘争が進行。双方による騙し合いのすえ、宇文邕が宇文護の粛清に成功します。蘭陵王はその隙に雪舞を宮廷より連れ出し、北周から脱出させようとしますが……
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