博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

四川の地震と中国史

2008年05月29日 | 雑記
久しぶりに『国学網』をチェックしてみたら、四川省の大地震に絡めて前近代の中国で起こった震災の記録とか、各王朝が震災地や被災者にどういう対処をしたのかというテーマの記事がチョコチョコとアップされていますね。

「回眸:中国古代是如何賑済救災的?」
「地震的歴史――3000次地震古代帝王如何進行賑災工作」

前者は『中国経済網』の記事を転載したもので、清代などに実施された震災時の賑恤政策と、現行の震災関連の規定を併せ述べたもの。後者は孫建華氏のブログの転載で、同氏の著書『歴史密碼2』から震災に関連する記述を抜き出したものです。

今現在抱えている問題をテーマとして歴史を紐解いていこうとしたり、歴史に範を求めようとしたりするのが、いかにも中国人らしいなと思います(^^;) 日本では阪神大震災が起こった時もこういう動きは無かったと思うのですが……
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『鹿鼎記』その2

2008年05月27日 | 武侠ドラマ
『鹿鼎記』第6~13話まで見ました。

鰲拝を殺したことで天地会の青木堂香主に祭り上げられ、総舵手陳近南の直弟子となった韋小宝。康熙帝の側近と反清復明の秘密結社の幹部と、とんだ二足の草鞋もあったもんですが、宮廷に忍び込んだ沐王府の刺客達を救出したりと、天地会の香主としても手柄を立ててていきます。一方で皇太后は韋小宝を始末しようと執拗につきまとい……

ここから韋小宝と康熙帝が子役からそれぞれ黄暁明と鍾漢良へと交替です。今回のドラマ版の最大の不安要素が何を隠そう黄暁明の韋小宝でありました。演技力がどうとかいう以前にイケメンに韋小宝みたいなキャラを演じられても説得力無いんだが……と思いつつ見てみたのですが、コイツ、思ったよりハマってやがる!(^^;) 沐剣屏や方怡に絡むシーンもまるで違和感がありませんね。しかしよくよく考えると『神雕侠侶』で楊過を演じた時も、陸無双相手に似たようことをしてましたっけ……

そして胡散臭さが爆発するのがグラサン姿の韋小宝。韋小宝にグラサンというと、どうしても周星馳主演の映画版を思い出してしまいます(^^;)



ただ、皇太后の手先の宦官4名が韋小宝を慈寧宮へと連行しようとする際に、まず高額の銀票を投げつけて宦官達の気を引き、その隙に知り合いの侍衛達を言い含めて彼らを始末させるシーンがほとんど端折られていたのが残念。武功に欠ける韋小宝が金とコネと悪知恵で危機を乗り越えていく象徴的なシーンで、個人的には気に入っているのですが。

鍾漢良の康熙帝は、まあこんなもんかという感じですけど、韋小宝と二人っきりの時に敢えて天地会のことを口に出してみたりするのが、後々の展開を考えると気になりますね。
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『包青天奇案』/『狄仁傑の不思議な事件簿』

2008年05月25日 | 中国学書籍
有坂正三『包青天奇案 中国版・大岡越前の物語』(文芸社、2006年12月)
有坂正三『狄仁傑の不思議な事件簿 簡約版・『狄公案』』(文芸社、2007年12月)


『狄仁傑~』は先日の大幇会で上京したおりに入手し、『包青天~』の方もその後でAmazonで購入。

『包青天~』の方は『龍図公案』など一連の包青天物語を翻訳したものですが、著者自身が中華圏のテレビドラマ『包青天』や『少年包青天』を見て包拯に興味を持つようになったと言うだけあって、ドラマでも取り上げられているエピソードをチョイスしたという、至れり尽くせりの構成となっています(^^;)

個人的に興味を持ったエピソードは、「狸猫換太子」の元ネタ「桑林鎮」と、「 玉面猫」・「獅児巷」です。北宋の仁宗が生まれた時に猫と取り替えられるという話は後から出来たもので、元々は女児と取り替えられるという話だったんですね。

「玉面猫」は五匹の鼠の霊が悪さをして包拯らを困らせ、最後は包拯が天上の玉面猫を借りてきて鼠の精を退治するという話ですが、この話に登場する五匹の鼠と玉面猫がそれぞれ『三侠五義』の五鼠と「御猫」展昭のルーツになったのではないかとのこと。で、最後の「獅児巷」は何と八仙の一人曹国舅の誕生秘話になっています(^^;) ドラマ『包青天』や古典小説の『三侠五義』に興味がある人には必読の書だと思います。

『狄仁傑~』の方は清末の公案小説『狄公案』の内容を三分の一程度に縮めた簡訳ということですが、前半は『包青天』の劣化コピーのような話が続き(言うなれば展昭と白玉堂が登場しない『包青天』……)、後半は狄仁傑が武則天統治下の朝廷を綱紀粛正を図っていくストーリーになっています。
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馬英九と武侠小説

2008年05月24日 | 雑記
昨日投稿した記事「台湾首脳と武侠小説」の文中でリンクを貼った『明報』2008年2月23付けの新聞記事「馬英九幼年迷武侠 曾写小説」がなかなか面白いので、ザザッと訳しておくことにします。一部訳しきれていない所やこなれていない所もありますが、平にご容赦を……

〈以下、訳文〉

馬英九は幼い頃武侠に夢中になり、小説を書いたことがあった

 馬英九は小学3年生の時には、既に武侠小説のファンであったが、それは主として父親の馬鶴凌が武侠小説のファンであったからで、知らず知らずのうちに影響を受けて、彼は幼少より武侠小説を愛読するようになった。小学5年生の時、教師がクラスの児童全員に話をさせ、馬英九は自分の読んだことのある小説の内容をクラスメートに聞かせたが、それが生き生きとして精彩に富んでおり、クラス中の児童が夢中になって聞き惚れた。後に教師は定期的に彼を指名して武侠小説の内容を話させた。

最も気に入っているのは郭靖の侠義敦厚

『少年馬英九』という本が披露するところによると、金庸の小説は当時台湾では禁書であり、通常は香港から持ち込まれ、別の書名が使われた。例えば『射英雄伝』は『大漠英雄伝』と改められた。郭清・黄蓉・小龍女・東邪・西毒・南帝・北丐といった金庸小説中の人物には各々個性があり、それぞれ馬英九は愛してやまないが、彼はかつて最も気に入っているのは郭靖大侠のような行いが篤実なキャラクターであると言っていたことがある。

学業を疎かにし、父親が筆を折らせる

武侠小説を愛好し、マニアとなった彼は、中学2年の時に、「どうして自分で当代随一の大作を書かないのか」と突然思い立った。書名までしっかりつけて『竹剣銀鉤』とし、また響きの良い「天橋小馬」というペンネームをつけた。このように考えて書き進めるうちに、彼は積み重ねて100ページあまり、数万字の原稿を書き上げ、あと一歩のところで当代随一の作が出来上がるところであった。しかし馬英九が執筆に全力投球して勉学を脇に置いていたところ、馬鶴凌は息子が学業を疎かにしているのを発見し、事態が深刻なのに驚いて、自ら「身を以て手本となって」趣味を犠牲にし、武侠小説を読むのをやめたので、馬英九も父親の教導のもとで著作をやめ、これより努力して「咪書」(訳注1)し、その翌々年に名門の建国高校に合格した。

馬英九の小学校及び高校時代の同級生鄭宗玄は本誌の訪問を受けた時に、以下のように語った。小学校の時、馬英九を含めたいくつかの「死党」(訳注2)があり、放課後に彼の家の庭で集まって宿題をしたり、遊んだりした。馬英九が武侠小説の物語を語り出すと、「生き生きと語るだけでなく、剣招・拳術を交えて思うままに実演することができた。」「その時既に彼の天分を見出せた。」

馬英九の「天橋小馬」というペンネームの由来については、鄭宗玄は次のように言う。馬英九は幼い時台北市の中山北路と長安東路の交差点のところに住んでおり、当時そこに「復興橋」という歩道橋(訳注3)があった。今はもう撤去されているが、これこそが「天橋小馬」の由来なのである。

昨年、亡くなった武侠作家古龍の息子で警察官の鄭小龍は、馬英九の身辺警護のために派遣された。その時馬英九は彼に「私は君のお父さんの小説のファンなんだ」と話しかけたが、鄭小龍は信じなかった。後に鄭宗玄が馬英九の幼少時の経歴を語っているのを聞き、鄭小龍はようやく馬英九が言っていたのは「社交辞令」ではなかったのだと信じるに至った。


訳注1:原文のまま。勉学に励むの意か。
訳注2:原文のまま。馬英九をリーダーとするグループというほどの意味か。
訳注3:原文は「行人天橋」。
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台湾首脳と武侠小説

2008年05月23日 | 雑記
今日中国人留学生と話をしていて、今回新たに台湾の行政院長(他国で言うところの首相に相当)に任命された劉兆玄が若い頃に武侠小説にハマり、実際に小説を書いたことがあるという話を聞き、驚いています(^^;)

Wikipedia中文版の項目を見てみると、確かにそういうことが書いてありますね。兄弟3人で「上官鼎」というペンネームを使って作品を執筆し、古龍作品の代筆をしたこともあるとのこと。

ちなみにその留学生曰く、総統の馬英九もやっぱり若い頃に武侠小説にハマって作品を書いたことがあるということですが(ググッたらこんな記事が出て来ました…… この訳文についてはこちらを参照。)、同好の士のよしみで劉兆玄を行政院長に指名したわけではないらしい(^^;)
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『還珠格格』日本語版

2008年05月22日 | 中国歴史ドラマ
今朝新聞のテレビ欄を見ていたところ、関西ローカル局のサンテレビの所に『還珠姫 プリンセスのつくりかた』という番組を発見して仰天。「まさか『還珠格格』の日本語版かっ!?」と思って録画してみたところ、やっぱり『還珠格格』でした。しかも吹き替え版…… 月曜から金曜までの11:00から放映とのことで、公式サイトはこちら

しかしこれって日本版のDVDなんて出てないですよねえ?制作はDVDソフトメーカーのエムスリイエンタテイメントが関わっているようですが。
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『鹿鼎記』その1

2008年05月22日 | 武侠ドラマ
『鹿鼎記』第1~5話まで見ました。

揚州の花街で生まれ育った悪ガキ韋小宝が反清復明の義士茅十八とともに北京へとやって来たところ、ひょんなことから宦官小桂子として紫禁城で暮らすことに。康熙帝のマブダチになったり、更に康熙帝とともに権臣の鰲拝をシメたりしてどんどんと出世していく韋小宝ですが、うっかり皇太后の秘密を知ってしまい……

このあたりまで主人公の韋小宝と康熙帝は子役なんですが、韋小宝役の子は割とかわいらしくて、少々えげつないことをしてもそんなにムカつきません。雰囲気が何となく黄暁明に似ているのもグーです。それに対して康熙帝役の子はどうもイマイチかなあ。ただ2人とももう少し年上の子役を使っても良かったような気がしますね。原作ではこの時点で韋小宝が12~3歳、康熙帝がそれより1つぐらい年上ということですが。(あるいはこの12~3歳というのは、満年齢ではなく数え年なんでしょうか?)

今回この2人が紫禁城内を無邪気に遊び回るシーンが随所に挿入されているのですが、終盤の展開を思うと何だか泣けてきます(;´д⊂) それと韋小宝が小玄子こと康熙帝の正体を知るシーンが原作とは違ってますね。ドラマでは韋小宝が朝議に潜り込んで小玄子の正体を知り、更には韋小宝が忍び込んだのが群臣に見つかって大騒ぎになるという展開になっています。

この序盤のヤマ場は何と言っても2人が鰲拝を引っ捕らえるシーンですが、この鰲拝を演じるのが香港古装片でお馴染みの徐錦江。この人、王晶監督、周星馳主演の映画版『鹿鼎記』(『ロイヤルトランプ』)でも鰲拝を演じてましたね。新浪網のサイトでは鰲拝役は大物俳優の張鉄林とありますが、いつの間にか変更になっていた模様。

重臣の索額図も王剛ではなく別の俳優さんになってます。(でもアメリカ版DVDのパッケージにはきっちりこの2人の名前が出てます……)この人もちょっと年を取りすぎていてミスキャストのような気がします。康熙帝の父親の世代なんで(実際、彼の姪が康熙帝の皇后として嫁いでます)、もっと若い俳優さんでもいいんですよね。お陰様でドラマの中では祖父と孫が対等に話をしているような状態になってしまってます(^^;)


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【ネタバレ】『太王四神記』最終話【上等】

2008年05月20日 | 韓国歴史ドラマ
半年近く見てきた『太王四神記』もいよいよ最終回。タイトルにあるようにネタバレモードで進行しますので、総合テレビの吹き替え版を試聴されている方はご注意のほどを。

冒頭で秀芝妮(スジニ)と再会した談徳(タムドク)。ここでいきなり「俺はどこまでもお前を追いかけていく。お前がいる所が宮殿だ!」という名ゼリフを発しますが、何を言っても迷ゼリフとなる虎凱(ホゲ)とはやっぱり格が違いますね(^^;)

秀芝妮が戻って来て活気づく高句麗軍ですが、コムル村では火天会の襲撃によって白虎と玄武の神器が奪われ、宮廷でも8年間秀芝妮が庇護してきた談徳と荷(キハ)の子のアジクを火天会の手の者に攫われてしまいます。

談徳は火天会とのラストバトルを決意し、軍勢を率いて一路火天会の根拠阿弗蘭寺へと向かいますが、それを阻むのが虎凱率いる火天会の影の軍団もとい忍者軍団と後燕との連合軍。影の軍団は結局最初から最後まで大活躍でしたね(^^;) で、両軍が激戦を繰り広げている間、阿弗蘭寺では大長老が荷に乗り移って天孫の血をひくアジクの心臓を奪おうとし、荷の精神が何とかそれを阻もうとするという葛藤が続いていました。

談徳が阿弗蘭寺に駆けつけた時には、アジクの流す血を見た荷が逆上して黒朱雀になりかけていた所でした。今まで熊族の女賽澳(セオ)の転生である秀芝妮の方が黒朱雀ではないかと思われていましたが、現世では談徳の子を産んだ荷が黒朱雀になる運命だったようです。談徳は天弓の力で大長老を瞬殺しますが、荷に対しては天弓を使おうとせず、これまで荷を信じようとしなかった自らの過ちを悔い、天の意志に従わずに敢えて自らの身を犠牲にして彼女と運命をともにするのでありました。

最後に広開土王碑が画面に映って広開土王の事績が語られ、終わり。

ラストシーンはポカーンと口を開けて見るしかない状態でしたね。まあ、ファンタジックな世界観にしてしまった以上、こういうオチの付け方しか無かったのかもしれませんが。ともかくこれで歴史RPGドラマというジャンル(敢えて歴史ファンタジードラマとは呼ばないぜっ!)を確立してしまった感じです。

映像的にクオリティが高い割にツッコミ所がてんこもりな作品というころで、半年間十二分に楽しませていただきましたよ。強いて言えば最後まで高句麗と倭国との直接対決が描かれなかったのが心残りでしょうか。最終回でもフッケの「倭国と伽耶の連合軍を箒で掃き散らすように片付けて見せます」というセリフで片付けられてしまいましたし。倭国、その程度の扱いかよ…… そう言えば広開土王碑の倭国に関する部分は、韓国では今でも改竄説が有力なんでしょうか。
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『新忠烈図』

2008年05月18日 | 映画
先日の大幇会でゲットした景品です。

胡金銓(キン・フー)監督作のリメイクで、明代嘉靖年間の倭寇討伐を描いた作品です。呉奇隆(ニッキー・ウー)演じる塩の密売商人のリーダー曹頂と、黄奕演じる 族の族長の娘阿珠が倭寇の根拠地に潜入し……というストーリーですが、間尺が90分前後と短いせいか、何となく90年代香港映画のテイストが感じられる作品となっています。

倭寇の描写も珍妙な日本語を話したり、「中村一郎」みたいな超適当な名前だったり、源平時代かよ!とツッコミたくなるような甲冑を頭目が身につけていたりと、『スウォーズマン』の頃とセンスがまるで変わっていません(^^;) 展開がいまひとつ盛り上がりに欠けるのが残念。
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『王昭君』その5(完)

2008年05月17日 | 中国歴史ドラマ
『王昭君』第25~最終第30話まで見ました。

屠耆孤塗は王昭君一行の中に侍女として刺客を潜り込ませたりと、あの手この手で彼女が呼韓邪単于のもとに到着するのを阻もうとしますが、王盾らの尽力もあって無事に単于と再会。ここで王昭君は張子先とも再会を果たします。彼は塞外で労役に服していたところを王盾に拾われ、その幕僚に収まっていたのでした。

王昭君は寧胡閼氏の称号を授けられ、呼韓邪単于との間に男児を儲けますが、都で元帝が崩御し、呼韓邪単于自身も屠耆孤塗との戦いで敗死するなど不幸が相次ぎます。

匈奴の風習に従えば、王昭君は呼韓邪単于の長子でその後を継いだ復株累若鞮単于と再婚することになるのですが、どうしても義理の息子にあたる人物と結婚する気になれません。敵方の屠耆孤塗は屠耆孤塗で、阿多木将軍こと王懐が王昭君と幼馴染みであったことを知ると、彼と結婚させるため、復株累側に和平と引き替えに王昭君の引き渡しを要求。このあたりから屠耆孤塗は戦友の王懐と王昭君との仲を取り持とうとするナイスガイになっていきます(^^;) 王昭君は和平をもたらすために屠耆孤塗のもとへと赴くことを決意。

一方、王盾と張子先は阿多木の正体が死んだはずの王懐であることに気づき……

ここでクローズアップされる復株累を演じるのは、同じく陳家林監督『大敦煌』で西夏の将軍旺栄役の任天野です。『大敦煌』では陳好演じるホータンの姫君に一目惚れしながらも最後まで袖にされ続けるという役柄でしたが、こちらではめでたく王昭君と添い遂げます(^^;)

王昭君は最終的に屠耆孤塗と復株累との間に和平をもたらし、匈奴の平和のために多大な貢献したということにされてしまってますが、日本の大河ドラマ『篤姫』もどうやら天璋院が江戸城の無血開城に貢献したということにされてしまうようなんで、こういう展開にも敢えてツッコミますまい……

というわけで最初から最後まで手堅くまとめられた作品でしたね。ただ、所々で展開が間延びしていたので、全24話ぐらいでまとめればちょうどいい塩梅になったかもしれません。しかしこの作品と同じテーマで一昨年に放映されたドラマ『昭君出塞』に至っては全49話構成なんですよね。こちらの方はどんだけ展開が間延びしているのかと考えるだけでガクプルなんですが……

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