高校情報教育で何を教えるべきか、そして、それを大学の教育と結び付けるにはどうしたらよいか(高大連携情報教育と呼ばれる)、さらに、高校教育をもとにプログラミング教育を行うには、そして、大学での学びを企業に結び付けるにはそうしたらよいか・・・などなど、高校、大学、企業における教育カリキュラム(コース)の問題が、言われている。
このときに考えられるモデルとして、こんなのがある(
情報フルーエンシーというらしいよ)
1. Intellectual Capabilities(知的能力):情報に限らない一般的に必要な知能
↓
2. IT Concepts(情報技術の概念)
↓
3. IT Skills(情報技術のスキル)
(上記のリンク先参照)
つまり、プログラミングなんていうのは、情報技術の概念であって、
プログラミング言語であるJavaを使ってプログラムを書くというのは、情報技術のスキルにあたる。
で、知的能力というのは、読み、書き、そろばんのほかに、問題解決力、プレゼンテーション力、コミュニケーション力など、情報に限らず、他の分野にもつかえる能力をさす。
ここで、上記モデルの「1、知的能力」について考えてみる。
たとえば、知的能力の一つである「そろばん」、つまり計算について考えてみると、本来数学の分野の話だが、幅広い分野に使えるので、知的能力となる。このような、ある分野の話なのだが、幅広い分野に使える知的能力というのは、いっぱいある。例えば、国語の分野の読み書き、美術の分野の絵の書き方?、理科の分野の観察などなど・・・
情報の分野にも、もちろんあるわけで・・・
・・・はいはい、わかりましたよお・ロジカルシンキングでしょ!
だけど、こういっているのは、たぶん日本の大学関係者だけで、
世界的に見ると、ここで言われるのは、Computational Thinkingとなる。
Computational Thinkingは、コンピューターサイエンス分野に関する技術なんだけど、それを、(コンピューターサイエンス以外の)分野にも使う、問題解決能力をまとめたもん
っていう理解でいいかな??たぶん・・・
なので、このComuter Thinkingから、プログラミング能力、そしてプログラミングと結び付く体系化を行えば、高校はどこを教え、大学はどこを教え、それらの知識をもとに、企業でプログラミングができるというようにむすびついてくる(あ、日本語変だけど、通じる?)
企業で必要なプログラミングというと、例えばJavaが書けること。
Javaでどんな能力が必要かというのは、試験をOracleがやるくらい知られている。
この元となる知識というのも、だいたい、わかっていて、そのため、言語の本の多くは、その順番で書かれている。
例えば、高橋麻奈さんの場合(
やさしいJava)
変数 (宣言)
式と演算子 (順次処理)
場合に応じた処理 (条件分岐)
何度も繰り返す (繰り返し)
配列
ときて、この後クラス(言語固有の話)にむすびつけている
言語、とくに手続き型の場合は、だいたい、こんなもんが要素だ。
つまり、「2.情報技術の概念」であるプログラミングと「3.情報技術のスキル」の間はこんなことが要素になりそう。
では、こんど「1.知的能力」と「2.情報技術の概念」の間は?というとここが、CTになることになるが、
ここ
Computational Thinking
http://scratched.media.mit.edu/resources/computational-thinking
によると、プログラミングに関するようなcomputational conceptsは
sequence
loops
parallelism
events
conditionals
operators
variables
lists
なんだって。
なので、
(1)この概念を身につけさせ、
(2)そして、プログラミングに結びつけ、
(3)さらに、各言語に結び付ければよい。
高校では、(3)の一例(つまり、何かの言語などを使って)(1)を身につけさせ、
大学では(1)をもとに(2)を教え、(3)を演習させる・・・
とすると、大学の授業では、(1)を元としているので、この能力があるかどうかを
テストすることになる・・・つまり、Computational Thinkingをテストすることになる。
ふ~、やっと今日言う主題に結び付く、お膳立てができたよ。
でね、一般教育としては、
プログラミングっぽいことを楽しくやらせて
Computational Thinkingを身につける
っていう素材が必要になってくるんだけど、
これを、鷲崎先生のところ(ごめん、私の世代的に鷲崎先生になるんだけど、
深澤先生のところといったほうが、適切なのかも?)の学生さん(院生さん?)
の高野さんというかたが、
まねっこダンス
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.eclipcebook
というので、つくっているらしい。
女性プログラマ育成が目的らしいが(なぜ、じょせい・・・?)
テキストエリアに命令をかいて、
ダンスさせるということで、
sequence
loops
parallelism
を身につけさせるというものらしい。
プログラミング言語をつかわずに、CT能力を育成するってことで、
さっきの(1)→(2)→(3)の流れにもっていく教材をつくり、
高校情報→高大連携→産学連携→産業界
まねっこだんす アプリ開発 開発で金儲け
までの流れをつくったのかもしれない・・・
これって、すごくない?
やっぱ、時代は鷲崎先生のところなんですかね・・・