令和2年10月1日(木)
秋の歌
秋は、夏から冬へ気候が次第に移って行く過程であり
8月はまだ残暑厳しく、9月は台風や秋雨前線の停滞
などで雨が多く、10月になり移動性高気圧に覆われ
る様になると、爽やかな秋晴れの日が続く様になる。
朝晩の冷え込みを覚える頃に実りの時期を迎へ、稲刈
りや色々な果実等の収穫の頃となる、、、。
やがて山野から次第に紅葉が始まり、春夏に繁殖した
自然は冬へと向かい、凋落の歩みを早める。
「至宝抄」(紹巴:1586年)に、「物淋しく哀れ
なる体、秋の本意なり」とあるが、伝統的な秋の感じ方
を言い表している。
「秋の歌」は、
日本には四季折々に様々な歌(詩)があり、夫々の
季節を謳歌する美しい詩、メロデーが在るが、秋には
哀愁漂う歌が多い様である。
秋の実りを得て、収穫の喜びを「村祭り」で寿ぎ、
唄い踊った。 鳥やも虫達もやがて声を潜める、、
夕焼け空に「赤とんぼ」が映え、、鳥たちも渡り始め
秋から冬へ移ろう季節が、、、、
木々の紅葉も里山を染め「真っ赤な秋」を訪い、やがて
落葉の季節、、、 「黄昏の時」
黄昏は、夕方の薄暗くなった頃をいい、人生の終焉を
指す言葉でもあり、秋そのものの様である。
誰もが口ずさんだ「秋の唄」
赤とんぼ
作詞:三木 露風、作曲:山田 耕作
夕焼け小焼けの 赤とんぼ
負われて見たのは いつの日か
夕焼け小焼け
作詞:中村 雨紅、作曲:草川 信
夕焼け小焼けで日が暮れて 山のお寺の鐘がなる
お手てつないで皆帰ろ 烏と一緒に帰りましょう
まっかな秋
作詞:薩摩 忠、作曲:小林 秀雄
真っ赤だな真っ赤だな 蔦の葉っぱが真っ赤だな
紅葉の葉っぱも真っ赤だな 沈む夕日に照らされて
真っ赤なほっぺの君と僕 真っ赤な秋に囲まれている
小さい秋みつけた
作詞:サトウハチロー、作曲:中田 義直
誰かさんが誰かさんが 誰かさんが見つけた
小さい秋小さい秋 小さい秋見つけた
目隠し鬼さん 手のなるほうへ
すましたお耳に かすかにしみた
呼んでる口ぶえ もずの声
小さい秋小さい秋 小さい秋見つけた
里の秋
作詞:斉藤 信夫、作曲:海沼 実
静かな静かな 里の秋
おせどに木の実の 落ちる夜は
ああ母さんと ただ二人
栗の実煮てます 囲炉裏ばた
故郷の空
作詞:大和田健樹、スコットランド民謡
夕空晴れて 秋風吹き
月影落ちて 鈴虫鳴く
思えば遠し 故郷の空
ああ我が父母 いかにおわす
旅 愁
作詞:犬童 球渓、作曲:オードウエイ(米の歌)
更け行く秋の夜 旅の空の
侘びしき思いに 一人なやむ
恋しや故郷 懐かし父母
ゆめ路にたどるは 里の家路
更け行く秋の夜 旅の空の
侘びしき思いに 一人なやむ
秋桜(コスモス)
作詞、作曲 : さだ まさし
うす紅の秋桜が秋の日に 何気なく日溜まりに揺れていた
この頃涙もろくなった母が 庭先でひとつ咳をする
縁側でアルバムを開いては 私の幼い日の思い出を
何度も同じ話を繰り返す 独り言みたいに小さな声で
こんな小春日和の穏やかな日は
あなたの優しさが沁みてくる 明日嫁ぐ私に苦労はしても
笑い話に時が変えるよ 心配いらないと笑った
今日の1句
ためらはづ涙腺緩む秋の詩 ヤギ爺