令和2年10月13日(火)
落 穂 : 落穂拾い
稲を刈った後の田や畔に零れて落ちている稲穂の事
昔は、一粒の米も大切にする思いから、亦実益も兼
ねて落穂拾いは大切な農作業の一つであったが、今
ではコンバインで刈られた後に稲の落穂を拾う事は
殆ど無くなった。出稼ぎに行く人や兼業農家等では
時間的な余裕もなくなったのも理由の一つ。
とは言え、落穂に込める農家の人々の思いは深く、
偶々見かけるその風景には心動かされる。
刈り残しは出る、
鳥達が啄む
ミレーの「落穂拾い」
1857年、フランスの画家「ジャン・フランソワ・
ミレー」に依って描かれた油彩の作品。
農村の貧しい人々の姿を描いたもので、旧約聖書の
中の「レツ記」に基づいた作品と言われている。
1849年のパリは、政治的混乱や当時流行して居た
コレラを避けて、或る村へ疎開した折りに描いた農村
の絵の中の一つである。
「落穂拾い」は肥沃な土地にしか見られず、ミレーの
生まれ故郷の北ノルマンデイ地方は土地が痩せて居り
作物の収穫は難しく、落穂拾いする農民の姿を始めて
目にし、筆を奔らせたと思われる、、、、
落穂拾いの絵は、現在パリのオルレー美術館に所蔵。
今日の1句(俳人の名句)
豊かなる年の落穂を祝ひけり 河東 碧梧桐